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研究科長・学部長メッセージ
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文学研究科長・文学部長
勝部 眞人

 有史以来、人間の文化は文字・言語・絵画・音楽・遺物・遺跡…など、さまざまな形で伝えられてきましたし、今なおさまざまな形で創造されています。文学部で学ぶ学問は、こうした文化の諸相を改めてとらえ直し、次の時代へバトンをつないでいけるよう、自らに問いかけ自らを鍛えて、さらに発信していくものです。つまり、文学部における学問的営為そのものが新たな文化の創造であり、これからの社会の文化水準を築いていくものであると言えるでしょう。

 

 文化が多様な側面を持つだけに、文学部には哲学・歴史学・文学あるいは地理学・文化財学といったさまざまな領域の学問分野があります。こうした学問を学ぶうえで、多くの場合、今に伝えられている原典・古典などのテキストを精読することが必須のことになります。こうした原典がすらすらと読解できるようになるためには、それだけで大変な努力を必要とします。

 

 しかし、文学部での勉強は、原典を読解できるようになることが目的ではありません。それができるようになると、奥深い世界に潜っていって問題を見つけ、テキストの1行の解釈に苦しみ、自分なりの読みや答えを見いだしていくという楽しさ、充実感が得られます。そしてこの作業は、実は皆さんが今この社会を生きていくことと非常に密接な関係にあります。つまり原典の1行々々を解釈していく作業を通して、今を生きる自らの価値観・行動を問い直し、現代の社会とどう向き合うかを考えざるを得なくなるのです。それゆえに、私たちがめざすものを「21世紀の人文学」と唱えているのです。

 

 これまで文学部の学生が、授業満足度において非常に高い数値を示しているのは、こうした"本物の学問"に触れ得たからだと思います。そのなかで鍛えられた力は、どの分野に進んでも、必ず大きな力になると考えています。専門的研究者や高等学校等の先生はもちろん、民間企業に入った場合でも、着実な仕事を成し遂げられる総合的な力量です。卒業生たちが異口同音に「学生時代は厳しい勉強に音を上げそうになったけど、それが今いろいろな形で役立っている」と言っているのを聞きます。

 皆さんも、ぜひ "本物の学問"の世界に足を踏み入れてみませんか。