平成22年度工学部オリエンテーションキャンプ
工学部学生生活委員長 平田 大
1. はじめに
オリエンテーションキャンプ (以降,オリキャン)は長い歴史のある広島大学独自の新入生オリエンテーション行事です。オリキャンには,新入生が学生生活をスムーズにスタートできるよう,同級生や先輩とのネットワークの構築をサポートし,さらに,教職員との交流を通して大学を知ってもらおうという目的があります。
1973年,オリキャンは広島大学全体の行事として始まり,以後37年間続いています。当初,会場は宮島包ヶ浦自然公園で,一泊二日で実施されていましたが,17年前からは各学部別に実施されようになり,日程も宿泊型から日帰り型まで多岐にわたっています。その中で工学部は,最近では,広島市青少年野外活動センターを会場として,一泊二日で実施しています。ここでは,オリキャンの概要について紹介します。
2. 学生主体
工学部のオリキャンは,フェローと呼ばれる2年生が,約500名の新入生をサポートし,さらに,リーダーと呼ばれる3年生で組織されたオリキャン実行委員会が,全体の企画・運営を行っています。新入生をサポートする上級生は約180名にもなります。一方,予算的には,学生負担が約1/6,それ以外は大学および工学部後援会(新入生の保護者や企業)から支援されています。
新入生は入学直後,各類の中で,約10名程度の班に編成され,各班にフェローが1名,サポート役として加わります。オリキャン当日まで,班活動を通して,新入生間あるいは新入生と上級生との交流のネットワークが築かれます。班活動にはルールがあり(飲酒・喫煙の禁止,班活動は週3回まで,最終帰宅時刻は22時),教職員がフェロー教育を通して,ルールが遵守されるよう指導しています。
3. 教員との交流の場
今年度のオリキャンは,平成22年5月8日(土)-9日(日),広島市青少年野外活動センターで開催され,参加者は,新入生443名(参加率:85%),上級生(リーダー・フェロー)178名,教職員48名(宿泊:11名),総数669名でした。
当日は晴天に恵まれ,8日9:00大型バス15台で大学を出発し,11:00会場に到着しました。11:30開村式後,オリエンテーション企画として,各班に教員1名が加わり,昼食をとりながら,新入生が教員に学生生活全般について質問する形式で,学生と教員との交流の場がもたれました。この教員との交流がオリキャンの大きな目的の一つです。新入生は,大学生活の不安,講義の概要,志望動機に合致する研究室等,様々な質問を教員に投げかけ,教員はそれらに対し,一つ一つ丁寧に対応していました。その後,夕食,企画行事・キャンプファイヤー。2日目,午前中,レクレーションなどで汗を流し,昼食後,13:00閉村式,13:30現地出発,14:30大学到着・解散。今年度も大きな事故もなく,無事終了しました。
4. 新入生の声を大切に
オリキャン後は,新入生を対象にアンケート調査を実施しています。これは,新入生の声を聞き,オリエンテーション行事を時代に沿ったより良いものに改善していくシステムの一環です。今年度は60%を超える新入生から,「たいへん有意義でした」との回答を得ました。自由記載欄には,オリキャンでの新入生間や先輩との交流の意義や,リーダー・フェローへの感謝の言葉など,多くのプラスの意見がよせられました。一方で,オリキャンの企画への問題意識や班活動中のルール遵守の不徹底など,問題点を指摘する,マイナスの意見もよせられました。これらの新入生の貴重な意見を大切に,教職員と学生リーダーが協力・相談しながら,今後の新入生オリエンテーション行事を改善・企画するシステムを構築しています。
5. おわりに
広島大学では,新入生オリエンテーション行事以外にも,学生をサポートする様々なシステムが整備されています。それらに学生の声が反映されるよう,教職員一同努力しています。
「工学部だより第59号」より転載