実験が大好き

濱生 こずえ 准教授

基本情報

  • 所属又は配属:大学院理学研究科
  • 職名:准教授

 

研究者になるまでの軌跡

 私は高校教諭になるために、広島大学教育学部に入学しました。私は理科、特に生物を専門としたことから、専門教育を理学部で学びました。理学部で最先端の研究を行っている先生から研究の面白さを教えていただき、理学部で卒業研究を行うことを選択しました。今思い返すと、この選択が私の研究者への道のスタートですが、この時点では研究者を目指していたわけではありませんでした。
 卒業研究で私が所属した研究室には女子学生が一人もいませんでした。そんなことはあまり気にしていなかったのですが、私と同年に研究室に参加した博士研究員の女性がとても影響力のある人でした。村田-堀麻希博士です。まだ未熟だった私にとって、村田博士こそが女性研究者のロールモデルでした。研究指導だけでなく、教授との人間関係など様々なことを教えてもらい、影響を受けました。「村田博士がいなければ研究者としての私はない」と言っても過言ではないでしょう。
 私は実験が大好きです。疑問から考えた仮説を実験により証明できたときには、充実感でいっぱいです。実験に失敗したり、仮説が誤っていたりすることもありますが、その原因を考えて次に成功すると、より一層充実した気持ちになります。この「実験が大好き」という気持ちを持ち続けて、もう少し研究を続けたいと思い博士課程前期へ、もっと続けたいと思い博士課程後期へ進学し、博士(理学)の取得につながりました。
 卒業研究から現在に至るまで、細胞分裂や細胞骨格を中心に研究を行っています。私の研究は基礎研究なのですぐに世の中の役に立つことはないかもしれませんが、癌やその他の疾患の予防や治療に役立つことを目指して、地道に研究を行っています。

学生に対するメッセージ

 私には子供が二人います。2018年時点で二人とも小学生で、今まさに育児をしています。研究と育児の両立をするために日々努力しているつもりです。どちらかというと育児に偏りがちですが、何とか研究を続けています。
 女子学生の皆さん、仕事と育児のどちらかを選択しなければならないということはありません。私にできているのですから、きっと皆さんにもできますよ。
 そして、男子学生の皆さん、育児は女性だけの役割ではありません。男性も育児に参加するという意識を持ってください。それが、きっと皆さんの幸せに繋がりますよ。

(2018年5月掲載)
*所属・職名等は掲載時点のものです。


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