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[研究成果]思春期特発性側弯症(AIS)の原因遺伝子LBX1が側弯を引き起こす仕組みを解明~AIS治療法の確立へ期待~

【本研究成果のポイント】
●思春期特発性側弯症(AIS)と強く相関する一塩基多型(SNP)rs11190870を含むゲノム領域は、LBX1遺伝子のプロモーターに働きかけて発現を上昇させることが明らかになりました。
●LBX1の過剰発現が思春期特発性側弯症の病態に関与していることが示されました。今回の研究成果は、思春期特発性側弯症の治療法の確立へ向けた糸口になると期待されます。

【概要】
広島大学大学院医歯薬保健学研究院 宿南 知佐教授(広島大学ゲノム編集研究拠点メンバー、京都大学再生医科学研究所 客員教授)、山下 寛助教、京都大学再生医科学研究所 郭 龍研究員、開 祐司教授、金沢大学学際科学実験センター 堀家 慎一准教授、広島大学大学院理学研究科 山本 卓教授(広島大学ゲノム編集拠点リーダー)、理化学研究所 池川 志郎チームリーダーらの研究グループは、思春期特発性側弯症(AIS)と強く相関するrs11190870のリスクアレルは、近傍にあるLBX1の発現を上昇させることを明らかにしました。また、ヒトLBX1とそのゼブラフィッシュ相同遺伝子(lbx1a、lbx1b、lbx2)の過剰発現が、ゼブラフィッシュの体軸変形を引き起こす原因になることを示しました。さらに、lbx1bをゼブラフィッシュの筋肉以外の内在性発現領域でモザイク状に発現させると、脊椎骨の奇形を伴う側弯と脊椎骨の形態異常を伴わないAISによく似た側弯が誘導されることが分かりました。
今回の結果は、思春期特発性側弯症の治療法の確立につながることが期待されます。
本研究成果は、1月29日(日本時間)、米国の科学雑誌『PLOS Genetics』(オンライン版)に掲載されました。


図3. 内在性エンハンサーを用いてモザイク状にlbx1bを発現させると、椎骨奇形を伴う側弯(CS、上段)や、椎骨奇形を伴わずに成長に伴って体軸が弯曲するAISに似た側弯(下段)を示す個体が観察された



<発表論文>
論文タイトル
Functional investigation of a non-coding variant associated with adolescent idiopathic scoliosis in zebrafish: elevated expression of the ladybird homeobox gene causes body axis deformation
著 者
郭 龍、山下 寛、黄 郁代、滝本 晶、目黒-堀家 牧子、堀家 慎一、佐久間 哲史、三浦 重徳、安達 泰治、山本 卓、池川 志郎、開 祐司、宿南 知佐*
(*)Corresponding author(責任著者)
掲載雑誌
PLOS Genetics
DOI番号
10.1371/journal.pgen.1005802

【お問い合わせ先】
広島大学大学院医歯薬保健学研究院 基礎生命科学部門 歯学分野 生体分子機能学
教授 宿南 知佐(しゅくなみ ちさ) 

広島大学広報グループ
TEL:082-424-4657
E-mail:koho*office.hiroshima-u.ac.jp(*は半角@に置き換えてください)

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