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留学体験談
ドイツ留学記 文学部 文学研究科 野々村 哲
 

 私にとってのテユービンゲン大学への留学は、すでにその2年前に1カ月ほどヨーロッパを旅行して周ったことはあったものの、外国で生活するという生まれて初めての体験となりました。最初は住民登録、学籍登録、銀行口座の開設、携帯電話の契約などの諸手続きに苦戦しました。しかし、これらを一つひとつクリアして生活が軌道に乗ってくると、友人や町の人との交流を楽しんだり、文化的な相違点・共通点などを観察したりする余裕が出てきました。
 大学では正規の授業のほかに、外国人向けの語学コースにも参加しました。同じクラスにはヨーロッパ諸国だけではなく、中近東、アジア、南北アメリカなどから来ている学生もいて、互いの国について知っていたこと、知らなかったことを話すのはとても面白いことでした。またテユービンゲン大学は留学生が本当に多く、それは寮でも同じで、寮の共同の台所などでも、お互いまだ不完全なドイツ語でそれぞれの考えを何とか伝えようとしたことも大きな刺激となりました。週末には大きなスクリーンのあるレストランでサッカーを観戦したり、友人と旅行したりしていました。スイスやフランス、オ一ストリアなどの町へ国境を越えても日帰りできるという感覚は、陸上に国境を持たない日本人には不思議なものでした。
 素晴らしい体験は他にもたくさんあるのですが、とても書ききれませんし、たとえ書けたとしてもその感覚をうまく伝えることはできないでしょう。ですから、チャンスさえあればぜひ実際に行ってみることをお勧めします。私自身も、留学でどのような体験ができるかというようなことは、留学前にすでにいろいろ聞いて知ってはいましたが、情報を知っていることとそれを実際に味わうこととはまったく別物です。それまで自分が慣れ親しんでいたものと異なる環境や習慣に触れることは、それまで知らなかったことだけでなく、それまで知っている、分かっていると思っていたものごとに対しても新たな視点を与えてくれることでしょう。なにより、外国に行くということは,その国とそこに住む人を、さらには日本、そして自分自身を見つめなおす契機にもなるのです。
 

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