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生物生産学部
フィールドワークや先端的バイオ技術を駆使し、
食の安全と健康、環境と調和した食料生産に挑戦します。

「生物生産学」とは、どんなサイエンスですか?

 

 


  

 

Point.1 1学部1学科制のメリット
学部共通基礎科目が充実し、広い視野から課題を解決できます。2年次後期から専門コースに進むため、余裕を持って専門分野を選択でき、就職・進学先も広範囲に選択できます。
Point.2 実践的フィールド教育を重視
充実した附属施設など恵まれた学習環境。農漁業・企業インターンシップ制度。3年次後期からの卒業論文研究。英語学習カリキュラムなど、体験を重視し、国際性豊かな人材育成に努めています。
Point.3 食と環境のフロンティアサイエンス
食の安全と健康のためのライフサイエンス、地球環境保全のためのエコサイエンス、生物資源の生産・活用のためのバイオサイエンスに積極的に取り組みます。

 

理念

 生物生産学部は、(1)生物圏の環境保全、(2)環境に調和した食料の生産、(3)健康で豊かな食の創成、(4)生物資源にかかわる知の創造、(5)地域と国際社会への貢献を理念としています。それらを達成するために、生物および生物圏にかかわる科学的知識を基礎として、環境・食料問題等の地球的規模の課題について広い視野を持ち、環境との調和のもとに食料生産と生物資源の有効利用の分野において活躍できる人材の養成を目標とした教育を行っています。

 

アドミッション・ポリシー(求める学生像)

 生物生産学部では、環境と調和した持続可能な食料生産や生物資源の有効利用に関する教育・研究を行っています。こうした分野で深い科学的知識と広い視野をもって社会のために働く人材の育成を目指しており、次のような学生を求めています。

  1. 高等学校での基礎的な学力を幅広く身につけ、特に理数科目に高い学力を有する人
  2. 食料や環境に関して問題意識が高い人
  3. 将来、食料や環境に係わる仕事に就いて地域や国際社会で活躍する志を持つ人

 

2年次後期から、5つの教育コースへ

カリキュラム

生物生産学部は1学部1学科制で、入学時にコースは指定されていません。2年次後期(4セメスター)からコースに所属し、各コースの教育内容に対応した到達目標型教育プログラムを学びます。
○1年次〜2年次前期(1〜3セメスター):教養教育科目および学部共通の専門基礎科目を学びます。2年次前期(3セメスター)終了時に各人の希望と学業成績で5コースのいずれかに所属します。各コースでは同名のプログラムを主専攻プログラムとして履修します。
○2年次後期〜3年次前期(4〜5セメスター):主専攻プログラムの専門教育科目の講義、実験実習を中心に、他プログラムの科目も履修でき、専門性の幅を広げることができます。
○3年次後期〜4年次(6〜8セメスター):各研究室に所属し、専門教育科目の履修と卒業論文のための研究を行います。
[体験的学習]
練習船(豊潮丸)、瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター西条ステーション(農場)、同竹原ステーション(水産実験所)、食品製造実験実習施設などを用いた体験的学習が受けられます。
また、海外での短期実習や留学生との交流などを通じて、国際性を身に付けることができます。さらに、農漁業の現場や企業等でのインターンシップ、工場見学などにより実社会を通じて学ぶことができます。

 

生物、環境、食を思索・研究する

学部からの進学者(平成22年度):54人(学部卒業生の50%)
エチゼンクラゲ大発生の謎解きから深海生物の調査探検まで国内外の研究施設や調査船で国際的共同研究
自給飼料に立脚した健康な家畜からの安全で良質な畜産物の生産、日本鶏品種の保存
未来型食品の製造技術開発と安全性、有用機能性物質、生活習慣病予防食品、抗アレルギー・抗ウイルス食品の開発研究
瀬戸内圏や東アジアなどにおける食料生産と地域資源の管理、地域環境保全システムの構築
機能性タンパク質、生理活性物質の構造解析、有用資源生物の創成、環境浄化に役立つ生物の分子育種

 

進路データ

 

主な就職先

アサヒビール(株)

味の素
味の素ゼネラルフーヅ
アヲハタ
NTTドコモ
エバラ食品工業

ヱスビー食品
オタフクソース
オハヨー乳業
カバヤ食品

賀茂鶴酒造
カルビーポテト

キューピー

キリンビール

クボタ

グリコ乳業

江東微生物研究所

コカ・コーラセントラルジャパン

再春館製薬
サカタのタネ
サッポロビール
参天製薬
敷島製パン

シマヤ
タカキベーカリー
タキイ種苗(株)

チチヤス

ドギーマンハヤシ

徳島新聞社

にしき堂
ニチレイ
ニトリ

広島銀行

広島県農業協同組合中央会
広島県立広島病院
フジッコ

プリマハム
ますやみそ
マツダ
明治飼糧

明治製菓
明治乳業

持田製薬

山田養蜂場

ヤマキ

山崎製パン

 

UCC上島珈琲

旭化成ファーマ

杏林製薬

伊藤ハム

塩野義製薬

河合塾

花王

三菱UFJ信託銀行

三菱化学
住友化学
小野薬品工業
森永製菓
森永乳業
全国農業協同組合連合会

大王製紙

大正製薬

大塚製薬

中外製薬

中国塗料

帝人

東レ

日水製薬

日清オイリオグループ

日清食品

日本たばこ産業

日本ハム

日本メナード化粧品

日本水産

日本生活協同組合連合会

日本製紙

日本製粉

日本全薬工業

日立造船

湧永製薬
(財)化学物質評価研究機構

(財)広島県環境保健協会
(財)食品環境検査協会

(財)日本冷凍食品検査協会

(独)産業技術総合研究所
(独)酒類総合研究所
(独)水産総合研究センター

国立遺伝子学研究所
国家公務員・地方公務員

大学教員・高校教員

※平成20~22年度学部卒業生および大学院修了生の就職先の抜粋(五十音順)

 


 

 生物生産学部には5つのコースがあり、それぞれのコースには特徴のある主専攻プログラムがあります。1年次では教養教育とともに、「生物生産学入門」などの学部必修の講義を受講して学部共通のプログラムを履修します。2年次前期終了時までに分属を受けたいコース1つを選択し、2年次後期から各コースの主専攻プログラムを履修します。
5つのコースはそれぞれ研究教育の対象とする生態系、生物、遺伝子、物質に大きな特徴があります。
生物圏環境学コースでは、陸域と水域の生物圏における環境の機能、人間の食料生産活動と環境の関連を学び、生物生産機能と環境保全の両者の維持、向上に貢献できる能力を開発します。
水産生物科学コースでは、水生生物資源、特に魚類とその餌料生物の持続的生産のメカニズム、機能を理解し、国際的視野で応用展開できる人材を育成します。
動物生産科学コースでは、有用大型哺乳類、鳥類の生命機能全般を体系的に理解することだけでなく、生産、利用に関する技術開発、解析能力を向上させるための教育をします。
食品科学コースでは、食品と食品素材の機能、安全性、天然有用機能性物質の探索、食と生活習慣病との関連など食にかかわる総合学問を学びます。
分子細胞機能学コースでは、生物の細胞、遺伝子、タンパク質などの機能に関してミクロ的な解析結果と生物圏におけるマクロ的機能を関連付けられる能力開発を行います。
*なお平成23年度入学生より、「研究者養成特別コース」が始動しました。これは大学院と連携した研究者 人材を特別に養成するプログラムです。詳しくは学部ホームページに随時掲載します。

 学部共通プログラム履修開始
取得可能免許・資格

高等学校教諭一種免許状(理科)、食品衛生監視員となる資格、食品衛生管理者となる資格、学芸員となる資格、家畜人工授精師となる資格(動物生産科学コースのみ)

 

■生物生産学科 生物圏環境学コース

環境と食料:生物圏の持続的な発展に貢献する

 私たち人間の営みは、海と大地の恵みによって支えられています。

 しかし、地球温暖化のような地球規模の環境問題のみならず、私たちが住む地域社会においてもさまざまな問題が発生し、その影響はますます拡大しています。

 生物圏環境学プログラムは、地球や地域社会の環境に関する課題を見いだし、それを解決する方法や技術を習得し、そのうえで、環境と調和した食料生産、環境保全の向上や人間社会の持続的発展に貢献できる人材を育てることを目標としています。

 そのために、生物圏における食料生産、資源の循環や有効利用、環境保全などの課題について、自然科学と社会科学の幅広い視野から学びます。

 具体的には、
(1)生物資源と食料生産、バイオテクノロジー、環境の変動や保全に関する基礎的知識を習得します。
(2)植物の生理機能、植物生産を支える土壌の構造と機能、水域の環境や生態系の機能と構造に関する基礎的な知識や研究方法を身につけます。
(3)食料の生産から流通・消費・廃棄と再資源化に至る社会システムについて、社会経済学的知識と分析能力を身につけます。

植物の栽培と生育調査
植物の栽培と生育調査
練習船「豊潮丸」での実習風景
練習船「豊潮丸」での
実習風景
食料社会経済学演習での学外実習
食料社会経済学演習での学外実習

 

STUDENT’S VOICE

生物圏環境学コース 4年次生 田辺 美紀

世界が抱える食糧・環境問題。様々な視点から地球に配慮した解決を目指す。

 食料がなければ人間の発展は叶いません。また食料は持続的に生産されることが望まれます。本コースの研究対象は陸域・海域の両方です。資源の生産性の向上や循環・保全を目的としています。そして研究は食料の生産現場にとどまりません。生産者から消費者へ届くまでの流通過程も研究対象です。幅広い視点から食料・環境問題の解決方法を探求していることがおわかりになられたでしょうか。より専門的な研究に取り組む前に、講義や実習を通して様々な知識が身につけられる充実したコースです。

生物圏環境学コース 4年次生 新宅 航平

 

■生物生産学科 水産生物科学コース

日本と世界の水産を支える人材育成をめざして

 有用な水生生物の多くは、さまざまな人間活動による生態系の撹乱により、存続の危機を迎えています。海や川からの恵みを持続的に活用していくためには、水産生物科学と地球環境学を関連づけて理解することが不可欠です。また同時に、水産現場や研究者の生の声を聞き、現実的な問題に即して学問を進める姿勢も重要です。

 これらの多様なレベルの課題を解決へと導く上で、水生生物についての幅広い知識とフィールドでの経験が大きな力となります。そのために、本コースでは講義、実験、フィールドワークを通じて次のことを学びます。
(1)水産資源の増殖を図り、利用する上で必要な資源学、生態学、生理学、増殖学、病理学、フィールド科学の基本的な知識と研究方法を体系的に修得します。
(2)水産資源の重要性と動向、水圏環境とのかかわりを国際的視野で把握し、水産資源にかかわる課題を解決する能力を身につけ、考えを文章や口頭で明確に発表できる能力を身につけます。
(3)基礎能力、多面的・学際的な視野と技術者倫理を養い、多様化する社会のニーズに対応できる柔軟な思考力と、自分自身の洞察を深める習慣を身につけます。

 これらを通じて、豊富な専門知識と技術を身につけ、幅広い視野を持って水産生物科学の問題解決に貢献できる人材を育成します。

アマモ場の魚類を調査する学生実習
アマモ場の魚類を調査する学生実習

魚類の行動観察

 サンゴ礁魚類の生態調査
サンゴ礁魚類の生態調査

 

STUDENT’S VOICE

水産生物科学コース 4年次生 奥井 洸介

水生生物とのふれあい、人とのふれあいを通じて、様々な視点から学んでいます。

 このコースでは、水産生物に関わる様々な研究をしており、フィールドワークでは海や川へ行って生物採集や行動観察を行い、室内では魚の病気、ウイルス、DNAなどの研究や、魚を解剖することで、体の構造や機能などを学んでいます。また、水産生物だけでなく、それらをとりまく環境についても研究しています。乗船実習や臨海実習は合宿的な実習となっており、他メンバーとの仲も深まります。水生生物が好きな人、フィールドワークに興味がある人など、様々な価値観をもつ人が集まります。

水産生物科学コース 4年次生 河合 佑樹

 

■生物生産学科 動物生産科学コース

動物からの豊かな贈り物を有効活用し、動物生産分野に貢献するために

 品質と安全性に優れた畜産物などの動物性資源を得るには、動物の生命機能をよく理解することと、生産・利用に関する技術を体系的に身に付けることが必要です。

 両者を融合することにより、動物生産にかかわる分野を広く洞察し、問題点をとらえ、解決することができます。

 そのために、講義と実験、フィールドでの体験的実習を通して次のことを学びます。
(1)動物の体のしくみや行動を理解すること
(2)ゲノム解析や受精卵の人為的操作を通して動物の遺伝的能力をさらに高めること
(3)健康な状態で安全な食料を生産できる飼育法や環境条件を創出すること
(4)環境との調和を図りながら、持続的な動物生産を可能にすること
(5)生命倫理や動物福祉について考えること

 これらを学ぶことを通じて、動物生産分野に貢献できる基礎的な知識や技術、問題を解決できる応用力と倫理観を身に付け、国際的に活躍できる能力を得ることができます。

 「動物が好きで、動物の機能を知りたい」「人の福祉に動物の機能を役立てたい」「動物からの食料生産に関心がある」など動物にかかわる、さまざまな事柄に興味を持っている人に適したコースです。

ニワトリを用いた実験実習
ニワトリを用いた実験実習
クイーンズランド大学(オーストラリア)での海外畜産実習
出産直後のヤギ
農場での実習(ウシからの採血)
農場での実習(ウシからの採血)

 

STUDENT’S VOICE

動物生産科学コース 4年次生 柴田 愛梨

動物の体は神秘的

 動物が生きるための様々な機能のメカニズムを解明し、安全な畜産資源を安定的に生産することを目標に、遺伝、生殖、栄養、組織、飼育管理、動物福祉といった幅広い分野を学びます。実験実習や農場実習、海外実習など、国際化への対応や動物を扱う倫理観も含め、実際のフィールドで体験し考えて行動することがこのコースの魅力です!動物を用いた研究は予想もしないことも起きますが、好きな動物だから楽しく真剣に勉強できます!

動物生産科学コース 4年次生 西村 春香

 

■生物生産学科 食品科学コース

豊かな生活を支える食品科学

 私たちの生命と健康を支える食料の大部分は生物資源に由来しています。

 また、生物資源はさまざまな有用物質資源の宝庫でもあります。

 このように私たちの健全で豊かな生活は、自然の恵みである生物資源を利用することで成り立っています。

 食品科学コースは、食品や有用素材としての多様な生物資源の利用特性と機能を多面的に解析・評価し、高度な開発・利用をめざしています。

 そのために、講義や実験、さらには食品製造実習、工場見学などの実践的な学習を通じて、次のことを学びます。
(1)食品のおいしさや機能を探求すること
(2)食の安全性を確保すること
(3)栄養素や食品成分が人間の健康に果たす役割を解明すること
(4)海洋・陸上生物由来の有用機能性物質を探索し、利用・開発すること
(5)高品質な食品の加工技術を開発すること

 これらを学ぶことで、食品開発の分野で貢献できる基礎的知識や技術、問題を解決できる応用力と倫理観を身に付け、健康で豊かな食生活の創成に貢献できる能力を得ることができます。 

食品油脂の融点の測定
食品油脂の融点の測定
腸内細菌によるアレルギー予防機構の解明
腸内細菌によるアレルギー予防機構の解明
魚介類缶詰の製造実習風景
魚介類缶詰の製造実習風景

 

STUDENT’S VOICE

食品科学コース 4年次生 知念 寿和子

さまざまな視点から食品を理解する。

 このコースでは、衛生学、栄養学、物理学、工学、化学といった幅広い視点から食品に対する理解を深められます。ちくわ、缶詰、ソーセージ、アイスクリームなどの製造実習や、大手食品メーカーの工場見学は本コースならではの楽しみです。このように、講義をはじめ、実験や実習も充実しているため、食品に関する知的好奇心が掻き立てられること間違いありません。将来は学んだ知識や考え方を生かし、食品開発に携わりたいと考えています。

食品科学コース 4年次生 久本 高央

 

■生物生産学科 分子細胞機能学コース

生物の機能を解明し、最先端バイオテクノロジーを創成

 このコースでは微生物、植物、動物などの多様な生物が有する洗練された機能を、最先端技術を用いて遺伝子・タンパク質の分子レベル、あるいは、細胞レベルで明らかにするとともに、食糧や医療、環境問題の解決手段として生物機能を応用することをめざし、次のことを行っています。
(1)微生物、植物、動物の持つ興味ある多様な生命現象(呼吸、光合成、細胞分裂、免疫など)を、最先端の生化学、分子生物学、細胞工学、免疫生物的手法を用いて、遺伝子・タンパク質・細胞レベルで解明しています。
(2)生物機能を応用した有用酵素や有用抗体、抗がん剤開発のための基礎研究を行っています。
(3)遺伝子組換え技術や細胞工学的技術を用いて、有用なトランスジェニック(遺伝子組換え)植物やトランスジェニック動物の作出を行っています。
(4)微生物、植物、動物が産生する化学物質の自然界における機能と意義を明らかにし、人類が有効活用するための基礎的研究を行っています。

 以上のように、分子細胞機能学コースでは、先端的なバイオテクノロジーを展開するために必要な知識や技術を学ぶことができます。 

有用抗体作製へ向けGO!
有用抗体作製へ向けGO!

酵母の蛍光顕微鏡観察と解析
卒業研究風景

 

STUDENT’S VOICE

分子細胞機能学コース 4年次生 末川 麻里奈

ミクロは世界を研究することの楽しさ

 私は細胞レベルの小さなDNAが、莫大な遺伝情報をもっていることにすごく生命の神秘を感じそれを研究してみたいと思い、分子細胞機能学コースを選択しました。今私は植物のビタミンCの機能と生合成、代謝の研究をしています。この研究を通して普段何気なく見ている植物も様々な相互作用が折り重なり、成長しているのだと実感させられます。ミクロな世界ですがそこには無限の可能性が広がっています。ぜひ分子コースで一緒に研究しましょう。

分子細胞機能学コース 4年次生 廣田 彩花


研究室訪問
「未開拓資源からの宝探し」

生物圏科学研究科 助教 平山 真
専門研究分野:海洋生物資源化学

 私たちの健全な生活を維持するためには、地球上の限られた資源を有効に利用していかなければなりません。地球表面上の約7割を覆う海は、平均水深3,800 mという大きな容積を有し、多種多様な生物を育んでいます。私たちは古くから海の恵みとして海洋生物を食してきましたが、それらはほんの一部であり、海には未利用の生物資源が豊富に存在しています。海は地球上に残された未開拓資源の宝庫なのです。当研究室では海洋生物を食資源、生化学資源、医薬資源として有効利用するための研究を行っています。私たちが注目しているのは健康素材として知られる海藻です。食用・非食用の海藻から有用成分を探索したところ、ある海藻から得られた「レクチン」というタンパク質成分が、HIVウイルスやインフルエンザウイルスと強く結合し、感染を抑える力があることを見出しました。さらに、癌細胞の増殖を抑えるものや食中毒菌と結合するものも見つかっています。現在、これら海藻由来のレクチンについて、各種生物活性の作用機序解析や構造解析などの基礎研究を行うとともに、HIV感染者の血液から人工透析によってウイルスを除去する技術の開発や、食中毒菌を迅速に検出するシステムの開発などの応用研究を行っています。

生物圏科学研究科 准教授 磯部 直樹 専門研究分野:家畜生体機構学、家畜繁殖生理学 

 

生物生産学部では、以下の附属施設を学生の教育および研究に活用しています。

生物圏科学研究科附属 瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター  西条ステーション(農場)   生物圏科学研究科附属 瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター  竹原ステーション(水産実験所)

生物圏科学研究科附属 瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター  西条ステーション(農場)

 西条ステーションは東広島キャンパスの東端で、北は鏡山、西はががら山に接した標高220~270mの傾斜面に位置しています。西条ステーションは畜産を 主とした農場であり、総面積は35.1haで、管理棟及び畜舎が1.9ha、圃場が20.9haを占めています。飼育している家畜は、乳牛、肉牛、緬羊、 豚等ですが、近畿・中国・四国地方では唯一の酪農部門を有する大学農場です。 
 

 

生物圏科学研究科附属 瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター  竹原ステーション(水産実験所)

 

 風光明媚な瀬戸内海に面した教育研究のための臨海施設です。ステーション所有の小型調査船によってプランクトン、魚類、底生生物、寄生生物の野外調査を実 施しています。また、大型水槽で水産生物を飼育・実験し、その生態、分子機能、病理に関する活発な研究が行われています。

食品製造実験実習棟   生物生産学部附属 練習船「豊潮丸」

食品製造実験実習棟

 食品製造実験実習棟には水産等製品缶詰製造室、調味配合室、畜肉製品製造室、乳製品製造室、機能性素材開発室などがあり、魚介類を原料とした缶詰や練り製品、また、ハム・ソーセージやヨーグルトなど畜産物の製造実習が行われ、食品科学に関する講義でも活用されています。

 

生物生産学部附属 練習船「豊潮丸」

 本船は近畿・中国・四国地方で唯一の大学所属の調査船で、他大学との共同研究を実施するほか、乗船実習や海洋生物学や水圏環境学など実習等に活用されています。また本船は国際航海も可能であり、最近では韓国を訪問して多くの大学・研究所との交流を深めています。

実験動物舎・精密実験圃場

 実験動物舎では鶏・羊・山羊などの家畜を飼育しており、成長に関与する遺伝子の探索、安全な卵や乳を生産するための研究などを行っています。精密実験圃場では自然状況下および調節環境下での植物の栽培試験、土壌の構造や機能に関する実験を行っています。
 

実験動物舎・精密実験圃場

 

その他の施設
恒温実験水槽   ラジオアイソトープ実験棟

環境条件の調節を必要とする水生動物の生理、病理、行動生態、生化学などに関する研究に利用

 

放射性同位元素(RI)使用のための実験室、各種の放射能測定機器、植物育成室

構内実験水槽   共通機器室

32面の屋外水槽と濾過循環装置、魚介類の生理、生態、病理、養殖などに関する研究に利用

  約80台の高度な機器を備え、実験・解析に利用