第336回生命科学セミナーのお知らせ(4研究科共同セミナー:8月4日)



下記の通り生命科学セミナーが開催されますので、教員・院生・学生を問わず、多数ご参加下さい。



             記



日時: 平成18年 8 月 4 日(金) 15:00〜16:30

                (いつもと時間が違います) 



場所: 広島大学 総合科学部 J306教室



演題: 新しい生理活性物質の見つけ方−その面白さと難しさ



演者: 斎 藤 祐 見 子 氏(埼玉医科大学 薬理学教室 講師)





《 講演要旨 》



細胞膜を7回貫通する構造の受容体にリガンドが結合すると、そのシグナルはGタンパク質を介して細胞の内側へと伝達される。このような受容体のことをGタンパク質共役型受容体 (GPCR) と呼ぶ。これまで哺乳類では約300のGPCR分子が同定されている(嗅覚受容体を含めると700を超える)。このうち約160はどのようなリガンドに結合するか判明している。しかし残りの約140は内因性リガンドが不明で、“孤児”(オーファン)受容体と名づけられている。オーファンGPCRのリガンド探索は新規生理活性物質の発見と新規創薬標的に直結すると考えられている。あるオーファンGPCRのリガンドが既知物質と判明した場合でも研究が飛躍的に進展する。受容体同定により、そのリガンドの既知あるいは未知の生理作用の薬理学的解明が進み、創薬開発を開始することができるからである。1995年、新規ペプチドのノシセプチンの発見以来、オーファン受容体を駆使した方法論により数多くの成果が報告されてきた。今回は特に「摂食」や「うつ病」との関連が示唆されている神経ペプチドについて紹介し、オーファン研究の魅力をお伝えしたい。



責任者   浮穴和義 (内線 6564)

主催者   清水典明 (内線 6528)



(注)生命科学共同セミナーを受講する生物圏科学研究科の院生は、特に積極的に参加してください。

(注)このセミナーは4研究科共同セミナーの一環として開催されます。

(注)このセミナーは総合科学演習または研究演習の一部として認められています。


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