量子生命科学セミナー 第17回



量子生命科学セミナー

量子生命科学セミナー 第17回



後期は,教室が変わりますのでご注意ください。履修登録は,前期の「量子生命科学セミナー」とは別です。後期の「量子生命科学セミナー」を「もみじ」で履修登録してください。



日 時:2006年10月13日(金)14:35〜16:05



場 所:理学部E210室



講演題目:アカデミアにおける計算創薬の可能性:核内受容体を標的として



講 演 者:神沼二眞氏(広島大QuLiS客員研究員)



概要:

ヒトゲノム解読が成功裡に完了宣言を出されてより、その成果を病気の理解や薬の開発に生かそうという動きが急になっている。この期待とは裏腹に新しい薬が世にでる率はむしろ減少している。米国ではNIHが中心となって、医薬品開発研究を企業だけにまかせず、大学や国立研究所などアカデミアにも開放しようという努力を始めている。その方向への大きな障害は、薬の候補となる低分子化合物データや情報計算ツー

ルが入手できにくくまた高価なことである。最近こうした障害を除く努力が行われるようになり、アカデミアにおける計算創薬の可能性が高まってきた。この講演ではこうした動向を紹介するとともに、こうした可能性をどのように実現したらよいかについて、核内受容体を標的とする計算創薬を例とする提案を行う。核内受容体は現在話題になっているMetabolic Syndrome の理解や治療薬開発で注目されているだけでな

く、多細胞動物の物質とエネルギーの収支バランスに関係した生命理解のうえからも極めて重要なカギをにぎる生体分子ファミリーである。



量子生命科学セミナーは「ナノテク・バイオ・IT 融合教育プログラム(NaBiTプログラム)」の一環として、理学研究科で開講されています。「ナノテク・バイオ・IT融合教育プログラム」(NaBiTプログラム)は,広島大学大学院理学研究科および量子生命科学プロジェクト研究センターを母体として平成15年度からスタートしました。詳細は,http://www.nabit.hiroshima-u.ac.jp/を参照してください。(お問合せ先:相田美砂子(内7412))


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