第338回 生命科学セミナー(4研究科共同セミナー:3月2日)



下記の通り生命科学セミナーが開催されますので、教員・院生・学生を問わず、多数ご参加下さい。



              記



日時: 平成19年 3 月 2 日(金) 16:00〜17:30 



場所: 広島大学 総合科学部 K306教室



演題: グレリンの発見とその生理作用の解明



演者: 児 島 将 康 氏

(久留米大学分子生命科学研究所・遺伝情報研究部門)





《 講演要旨 》



グレリンは1999年に演者らによって胃から発見されたホルモンである。グレリンは28個のアミノ酸からなるペプチド・ホルモンで、3番目のセリン残基が脂肪酸のオクタン酸によって修飾されており、しかもこの修飾が活性発現に必要であるという、ユニークな構造をしている。グレリンは強力な成長ホルモン分泌活性を示すほかに、視床下部に作用して摂食行動を刺激する。その他グレリンには脂肪消費減少、心血管保護、胃酸分泌刺激などの多彩な作用も見られ、栄養障害、摂食障害、代謝性疾患、心疾患、消化器疾患などの治療への応用が期待される。この講演ではグレリンについて、その発見の歴史から、生理作用、および最近の臨床応用までについて話していきたい。



責任者  斎藤祐見子(内線6563)

主催者  清水 典明(内線 6528)

(注)生命科学共同セミナーを受講する生物圏科学研究科の院生は、特に積極的に参加してください。

(注)このセミナーは4研究科共同セミナーの一環として開催されます。

(注)このセミナーは総合科学演習または研究演習の一部として認められています。





参考情報

Kojima et al. Ghrelin is a growth-hormone-releasing acylated peptide from stomach.

Nature 402, 656-660, 1999 (1999年に出版された学術論文の被引用率において世界1位です)


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