日時： 平成19年7月18日（水） 14:35 〜

場所： 理E210

講師：達家雅明　准教授（広島大学原爆放射線医科学研究所，広島大学大学院医歯薬学総合研究科）



演題：染色体パッセンジャー蛋白キナーゼ（Aurora-B／AIM-1）の機能





AIM-1は酵母ipl1（increased ploidy 1）の構造的，機能的類似遺伝子として私たちが動物細胞から発見したキナーゼ遺伝子である。現在，Aurora-Bに分類されているこのキナーゼは， 染色体パッセンジャー蛋白

（Chromosomal Passenger Protein, CPP）複合体の根幹制御因子であり，Survivin，Inner Centromere Protein (INCENP)，Borealin/Dasra BなどのCPP複合体構成因子を有糸分裂の過程（Ｍ期）でリン酸化し，染色

体分配と細胞質分裂を制御している。また，これらのCPPの中でSurvivinは抗アポトーシス蛋白ファミリー（Inhibitor of Apoptosis Protein, IAP）に属し，ヒト癌における役割が議論されている。

本発表では，私たちの研究成果を中心に，Aurora-BのＭ期における役割を概説すると共に，Aurora-Bがヒト癌発症と深くかかわっており，抗癌標的として有望視されている現状についても言及したい。





《本セミナーは４研究科合同セミナー認定科目です》



世話人：寺東宏明（理学研究科数理分子生命理学専攻　内線7329）

連絡先：瀬野裕美（理学研究科数理分子生命理学専攻　内線7394）