井内 太郎[詳細]

略歴

1959年生、広島大学文学部史学科西洋史学専攻卒業(1983)、同大学大学院文学研究科博士課程前期修了(1985)、同大学大学院文学研究科博士課程後期中途退学(1987)、鳥取大学教育学部助手(1987)、同講師(1990)、同助教授(1992)、広島大学文学部助教授(1993)、同大学大学院文学研究科助教授(2001)、同大学大学院文学研究科教授(2006)

教育・研究内容

16-17世紀イギリス絶対王政期の行財政史の研究を行っている。現在、とくに重点的に研究しているのは、次の2点である。まずこの時期の国王宮廷が、国王の支配装置としていかに機能していたのかについて、政治文化論的な視点から明らかにすること、第2に当時の船舶税問題を素材としながら、海軍改革、船乗り(=海民)の世界、海洋論などを分析し、海から見た近世イギリスの歴史を描こうとしている。

主な研究業績

  • 『オックスフォード ブリテン諸島の歴史 第6巻』慶應義塾大学出版会,2010年[共訳]
  • 『16世紀イングランド行財政史研究』広島大学出版会,2006年
  • 「アルマダの海戦の再考~「新船舶税」導入問題の分析を中心として~」『西洋史学報』42,pp.31-59,2015年
  • 「16世紀イングランドの議会における課税をめぐる合意形成」渡辺節夫編『ヨーロッパ中世社会における課税をめぐる合意形成』創文社,pp.159-182,2011年
  • 「凱旋入市式にみるルネサンス君主像」指昭博編『王はいかに受け入れられたか』刀水書房,pp.11-29,2007年
  • The King's Two Bodies in Tudor Monarchy, The Haskins Society Journal, Japan, 2, pp.25-28, 2007.
  • 「エリザベスI世治世期における国家財政運営と財政的ナショナリズム」『西洋史学報』33,pp.21-44,2006年
  • 「テューダー朝国家の再検討―Subsidyの問題を中心として―」『Economic & Social History Review』1,pp.115-125,2005年
  • 「近世イギリスにおける権力と儀礼」『歴史学研究』768,pp.169-176,2002年
  • 「国王の身体・儀礼・象徴―テューダー絶対王政期における国王権力の象徴過程―」岡本明編『支配の文化史』ミネルヴァ書房,pp.14-40,1997年
  • 「テューダー前期財務府出納部の会計業務について」『西洋史学』161,pp.49-61,1991年
  • 「テューダー期1558年関税改革とその政策的意図」『史学研究』172,pp.39-62,1986年


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