末永 高康[詳細]

略歴

1964年生、静岡県出身、静岡県立静岡高等学校卒業(1983)、京都大学文学部哲学科卒業(1988)、京都大学大学院文学研究科修士課程中国哲学史専攻修了(1992)、同博士後期課程中国哲学史専攻単位取得退学(1996)、鹿児島大学教育学部講師(1997)、同助教授(1998)、同教授(2009)、広島大学大学院文学研究科准教授(2012)、広島大学大学院文学研究科・教授(2017)

教育・研究内容

戦国から秦漢期にかけての諸思想を主たる研究対象としている。この時期に記されたテキストが、近年、竹簡や帛書の形で大量に出土してきており、伝世の資料によってのみ組み立てられてきた旧来の思想史の見直しが求められる状況となっている。そこで、これら新資料がもたらす知見を用いながら、伝世資料の読み直しや再評価を行い、当該期の思想史を新たに構成すべく研究を進めているところである。現在は特に、『礼記』、『大戴礼記』に収められた諸篇の資料的価値を再検討しながら、戦国儒家思想史の再構成を行っている。教育面では、諸注釈を用いて先秦諸子のテキストを読み解いていく技法を教授していくとともに、新出土資料を含む各種資料を用いながら思想史を組み上げていく方法について指導していく。

主な研究業績

  • 『性善説の誕生:先秦儒家思想史の一断面』創文社,2015年
  • 「『儀礼』の「記」をめぐる一考察」『東洋古典学研究』39,pp.1-18,2015年
  • 「秦暦復元をめぐる一考察」『中国出土資料研究』18,pp.39-69,2014年
  • 「「殺盗非殺人」と「白馬非馬」」『中国研究集刊』35,pp.1-18,2004年
  • 「物化小考」『中国思想史研究』27,pp.17-40,2004年


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