2014年5月29日(木)、「第20回広島大学バイオマスイブニングセミナー」が広島大学東広島キャンパスにおいて開催されました。
本セミナーは、広島大学バイオマスプロジェクト研究センターと中国地域バイオマス利用研究会が共催で開催し、バイオマスに関する基本的な考え方から最先端の情報までをカバーして、この地域におけるバイオマスの活動に資することを目的としています。
【プログラム】
- 解説
広島大学 大学院工学研究院 教授 松村 幸彦
- 講演 「『東広島市木質バイオマス研究会』の活動の経過と今後の方向性~協働ベースの“環境先進都市”をめざして~」
一般社団法人サステナブル地域づくりセンター・HIROSHIMA(SusCOC)理事
東広島市市民協働センター 専門員 薦田 直紀
東広島市の木質バイオマスの有効活用に関し、産学官民が幅広い観点から必要な調査・研究を行い、真に持続可能な社会の実現を図るための研究会が設置され、4回の会合が持たれました。そこで得られた知見と今後の展望について、協働ベースの環境先進都市をめざし、農・林・食・環境エネルギーの一体的な取組みによる持続可能社会モデルのデッサンを提示し、参加者との意見交流を行いたいと思います。
- 講演 「水熱前処理がエタノール発酵に及ぼす影響のユーカリとアブラヤシ空果房での比較」
広島大学大学院工学研究科 M2 福富 裕太
リグノセルロース系バイオマスのエタノール発酵において、水熱前処理の後、酵素を用いて加水分解すれば、有害な化学物質を使用せず高収率の糖を獲得することができます。ところが、水熱前処理を行なうと酵母のエタノール発酵を阻害する物質も生成されてしまうことが知られています。しかし、異なる原料種において糖生成、発酵の反応特性がどのように変わってくるかは解明されていません。そこで本研究では、アブラヤシ空果房(empty fruit bunch, EFB) とユーカリについて水熱前処理とこれに続く酵素加水分解、エタノール発酵を行い、水熱前処理温度がそれぞれの反応に及ぼす影響を比較するとともに、生成される発酵阻害物質であるフルフラール、酢酸、ギ酸、バニリンのエタノール発酵への影響を確認することを目的とします。
- 司会
広島大学大学院工学研究院 助教 神名 麻智
【お問い合せ】
中国地域バイオマス利用研究会
広島大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻内
TEL:082-424-5762/FAX:082-422-7193
メール:bprc[at]hiroshima-u.ac.jp
([at]は@に変えてください)