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第21回広島大学バイオマスイブニングセミナーを開催します



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広島大学バイオマスプロジェクト研究センターと中国地域バイオマス利用研究会の共催で「広島大学バイオマスイブニングセミナー」を開催しています。バイオマスに関する基本的な考え方から最先端の情報までをカバーして、この地域におけるバイオマスの活動に資することを目的とするものです。第21回を以下の日程で開催しますので、ご参集ください。

  • 日時: 2014年6月17日(火) 16:20~17:50
  • 会場: 広島大学(東広島キャンパス) 工学部 講義棟 109講義室

【会場へのアクセス】

【プログラム】

  • 解説: 大学院工学研究院 教授 松村 幸彦
  • 司会: 大学院工学研究院 助教 神名 麻智
講演: 広島大学 大学院工学研究院  教授 松村 幸彦 (平田 裕之)

グルコース濃度と水熱分解反応熱の関係」

亜臨界水化学プロセスにおける反応熱の決定は重要ですが、水熱条件下での反応熱の決定は報告されていません。ここでは、水熱条件での反応熱の滞留時間に伴う変化を測定しました。ステンレス製反応器を用いてグルコースを亜臨界水中で分解、流れに沿って温度を測定することによって反応熱を決定しました。反応条件は350 oC23 MPa0.014-0.085 のグルコース濃度です。



講演: 広島大学 大学院工学研究科 M2 福富 裕太

セロビオースの加水分解速度の決定」

これまでセルロースからグルコースへの酵素加水分解の反応速度を評価した研究は行われていますが、セロビオースからグルコースへの分解に着目して分解速度を評価した研究は行われていません。本研究では、緩衝液中に溶解させたセロビオースに、セロビオースからグルコースへの分解を行う酵素であるβ-グルコシダーゼを加えて酵素加水分解を回分式操作で行ない、消費されるセロビオースと生成するグルコース量から分解速度を決定することを目的とします。

講演: 広島大学 大学院工学研究科 M2 松本 龍之介

コンブの熱分解特性の解明」

豊富な海洋バイオマスを持つ日本では海藻を資源としてエネルギー転換をすることが再生可能エネルギーを有効利用する上でのひとつの方向性と考えられます。特に、コンブは日本でも有名な海洋バイオマスのひとつとされており、その利用が検討されています。熱化学的な処理を考えた場合、その熱分解挙動に関する知見は必要不可欠です。一般的には含水系のバイオマスには水熱前処理が用いられますが、その特徴を明確するには、あえて水分の存在しない条件で熱分解を行う半炭化の特性を比較することが有効です。これまでに、陸上系バイオマスにおける半炭化の研究が報告されていますが、コンブにおける半炭化の研究は報告されていません。そこで本研究ではコンブを半炭化処理し、その熱分解挙動を実験的に確認することができます。



講演: 広島大学 大学院工学研究科 M2 松本 龍之介

水熱前処理における海洋系バイオマス中金属の挙動

豊富な海洋バイオマスを有する日本で海藻をエネルギー転換することは、再生可能エネルギーを有効利用する上でのひとつの方向性と考えられます。含水率の高い海洋バイオマスを効率よく利用しエネルギーを回収するためには、油脂生産、耐塩式メタン発酵、含有希少金属回収が効率よく進行するように、水熱前処理を行うことが有効です。水熱前処理によって細胞構造を破壊し、栄養成分を溶出させることができれば、油脂生産もメタン発酵も高効率で進行させることができると期待されます。また、これに伴って希少金属の放出、無機化も期待できます。大型藻類として我が国でもっとも一般的と考えられるコンブを用いて水熱前処理を行う場合には、それ自体に30 %の金属が含まれており、有機物以外にも大量の無機質が液相中に放出されると予想されますが、それらの挙動を確認した報告はありません。そこで本研究では実際にコンブを水熱条件下で処理し、ICPを用いて液相中に含まれる金属の挙動を確認することを目的とします。



なお、意見交換会を18:00から開催します。ご都合の付く方はこちらにもご参加ください(参加費 800円)。



【お問い合わせ先】

中国地域バイオマス利用研究会

広島大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻内

TEL:082-424-5762 / FAX:082-422-7193

メール: bprc[AT]hiroshima-u.ac.jp

([AT]は半角@に置き換えてください。)


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