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第24回広島大学バイオマスイブニングセミナーを開催します



(English mode is here.)

広島大学バイオマスプロジェクト研究センターと中国地域バイオマス利用研究会の共催で「広島大学バイオマスイブニングセミナー」を開催しています。バイオマスに関する基本的な考え方から最先端の情報までをカバーして、この地域におけるバイオマスの活動に資することを目的とするものです。第24回を以下の日程で開催しますので、ご参集ください。

  • 日時: 2014年10月22日(水) 16:20~17:50
  • 会場: 広島大学(東広島キャンパス) 工学部 講義棟 110講義室

【会場へのアクセス】

【プログラム】

  • 解説: 大学院工学研究院 教授 松村 幸彦
  • 司会: 大学院工学研究院 助教 神名 麻智
講演 : 広島大学大学院先端物質科学研究科 教授 中島田 豊

海洋微生物菌群による海洋バイオマスからのバイオガス生産

近年、大型海洋藻類を再生可能エネルギー資源として利用する動きが高まっています。そのなかでも、褐藻類の海洋賦存量が高いことが知られています。大型藻類は一般に水分量が90%以上と高く、生物処理、特にメタン発酵によるエネルギー回収が適しています。バイオマス活用では生産地にできるだけ近くで処理することが好ましいのです。しかし、大型藻類の海洋オンサイトでのメタン発酵は、プラント建設の難しさはもとより、藻類に含まれる塩分が2〜3%と高く、また淡水の確保が困難であることから、従来法によるメタン発酵では塩により微生物活性が阻害されるため困難でした。そこで、我々は、高塩濃度でのメタン発酵性能を改善することに挑戦しています。従来、メタン発酵は淡水系から集積された微生物群が用いられてきましたが、我々は、海洋底泥に海水塩濃度下でも大型藻類から旺盛にメタンを生成できる微生物菌叢が存在することを見い出しました。メタン発酵経路の代謝活性を調べたところ、従来のメタン発酵菌叢では海水塩濃度存在下で酢酸資化メタン生成活性がほぼゼロとなりましたが、海洋底泥では高い活性が維持されており、ある海洋底泥由来菌叢では酢酸資化メタン生成菌の一種であるMethanosarcinaが優先していました。その他の経路も高い活性が見られ、海洋底泥が耐塩メタン発酵菌源として有望な生物資源であることが示唆されました。



講演 : 広島大学大学院工学研究院 特任助教  Thachanan SAMANMULYA

5個のアミノ酸、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびプロリンの超臨界水ガス化特性



超臨界水ガス化の原理が解明されたため、バイオマスの超臨界水ガス化は、水素やメタンなどの可燃性ガスを生成するための有望な技術として期待されています。しかし、超臨界水ガス化の際に生成する副産物は、あまり発見されていません。バイオマスの超臨界水ガス化の反応機構を解明するために、反応速度と温度との相関関係は、超臨界水ガス化の重要な役割であるラジカル反応およびイオン反応を分類するために有用です。また、超臨界水ガス化の反応速度パラメーターを評価するには、モデル物質を用いることが有効です。特に食品廃棄物や糞のガス化に際して、タンパク質の挙動を研究することは重要です。タンパク質の加水分解によりアミノ酸が生成されることを考慮すると、タンパク質のモデル化合物についてはアミノ酸が適当と考えられます。グリシン、アラニン、バリン、およびロイシンは代表的な脂肪族アミノ酸であり、プロリンもアミノ酸環状化合物であるため、これらを用いて実験を行いました。実験は、連続式で行われ、温度および滞留時間の効果を合わせて評価しました。得られた各種の反応生成物(気体、液体および固体留分)は、定性的および定量的方法に基づいて評価されました。

18:00から意見交換会(参加費 800円 )を開催します。ご都合の付く方はこちらにもご参加ください。



【お問い合せ先】

中国地域バイオマス利用研究会

広島大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻内

TEL:082-424-5762 / FAX:082-422-7193

メール: bprc[AT]hiroshima-u.ac.jp

([AT]は半角@に置き換えてください。)


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