2019年度後期の講座 (8/28現在)

10/2(水) 楠木 建(くすのき けん)
一橋ビジネススクール 教授
すべては「好き嫌い」から始まる
ビジネスに限らず、人間のあらゆる思考と判断、行動の基底には何らかの価値基準があります。本講演では、その普遍性に注目して、「良し悪し」と「好き嫌い」という2つの価値基準を対比します。ビジネスや経営においては、「良し悪し」が優先し「好き嫌い」が劣後する傾向にあります。しかし、仕事でこそ「好き嫌い」が重要になります。専門である競争戦略を始め、優れた経営者の条件、昨今の「働き方改革」など多角的な視点から「好き嫌い」の復権を論じます。
講師紹介
1964年東京生まれ。1992年に一橋大学大学院商学研究科博士課程修了。一橋大学商学部専任講師、助教授、イノベーション研究センター助教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科助教授、准教授を経て、2010年より現職。イノベーションや競争戦略の視点から、企業が競争優位を構築する論理について研究されている楠木先生。ベストセラーとなった『ストーリーとしての競争戦略』をはじめ、著書も多数。
10/10(木) 高木 聡一郎(たかぎ そういちろう)
東京大学大学院情報学環 准教授
デフレーミング概念で読み解くデジタル・トランスフォーメーション(DX)の本質
「デジタル・トランスフォーメーション」(DX)という言葉が広く語られるようになりましたが、それが意味するところは必ずしも明確ではありません。私は、デジタル技術がもたらす本質的な影響を「デフレーミング」(フレーム:枠がなくなるという意味の造語)という概念で捉えています。本講演では、デフレーミングの3つの要素である「分解と組み換え」、「個別最適化」、「個人化」を手掛かりに、ビジネスモデルから企業組織、働き方まで、変化の本質を多彩な事例とともに議論します。
講師紹介
慶應義塾大学法学部政治学科卒、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。(株)NTTデータ、同社システム科学研究所、国際大学GLOCOM教授、研究部長、主幹研究員等を経て2019年より現職。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)主幹研究員を兼務。専門分野は情報経済学、デジタル経済論。主な著書に『デフレーミング戦略』(翔泳社)、『ブロックチェーン・エコノミクス 分散と自動化による新しい経済のかたち』(翔泳社)等があり、情報技術の普及・発展に伴う社会への影響を、主に経済学の観点から分析している。2015年に社会情報学会より「新進研究賞」、2019年にKDDI財団よりKDDI Foundation Awardを受賞。
10/16(水) 一條 和生(いちじょう かずお)
一橋ビジネススクール 国際企業戦略専攻 専攻長/教授、IMD客員教授
DX時代のリーダーシップ
今、デジタル技術が社会の基本インフラになる中で、企業の抜本的な変革が求められています。しかし変革は容易ではありません。変えるべきことと変えるべきではないことを間違ってしまうと、経営は危機に直面するからです。デジタル時代に経営はどう変わるのでしょうか。そのために変革をどのようにリードしたらいいのでしょうか。
今回の『夕学五十講』では最新の事例に基づき、デジタル時代のリーダーシップについて学ぶことにします。また知識創造、デザイン思考など、デジタル時代で活躍するリーダーにとって有益な経営コンセプトも紹介します。
講師紹介
1958年東京生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。ミシガン大学経営大学院にて博士号(経営学)取得。専門は知識創造理論、イノベーション、リーダーシップ。エグゼクティブ教育の第一人者として、同分野では世界トップと評価されているビジネススクールIMD(スイス、ローザンヌ)の教授に日本人として初めて就任し(2003年)、現在も客員教授として教鞭を奮う。また、2014年4月1日より、一橋大学大学院国際企業戦略研究科 研究科長として、グローバル・トップビジネススクールにすべくリーダーシップを発揮。
10/18(金) 土屋 哲雄(つちや てつお)
株式会社ワークマン 専務取締役
ワークマンのビジネス変革と市場戦略
一般客向けに始めたWORKMAN Plus。実はプロ職人向けのワークマンと商品は同じです。どのような仕掛けでブランドとして認知、拡散させたのか。ヒットの裏には、高齢化による主要顧客の減少や競合するネット販売の台頭など、市場環境が変化する中で当社が5年かけて取り組んだ企業変革があります。その中心となった「WOWな製品開発」、「データ経営」、「新業態の開発」そして「本気の働き方改革」について、実例を交えながらお話しいたします。
講師紹介
東京大学経済学部卒。三井物産入社後、海外留学を経て、三井物産デジタル社長に就任。企業内ベンチャーとして電子機器製品を開発し大ヒットさせる。その後、本社経営企画室次長、エレクトロニクス製品開発部長、上海広電三井物貿有限公司総経理、三井情報取締役を経てワークマンに入社。常務取締役経営企画・情報システム・ロジスティックス担当として、企画したアウトドアウェア新業態店「WORKMAN Plus」が日経トレンディの2019年ヒット予測ランキングで1位を獲得。仕掛け人である土屋氏本人も「マーケター・オブ・ザ・イヤー2019」大賞を受賞するなど、注目されている。2019年6月より現職。
10/23(水) 青柳 直樹(あおやぎ  なおき)
株式会社メルペイ 代表取締役
対談:佐々木 紀彦(ささき のりひこ)
NewsPicks Studios CEO、NewsPicks 取締役
キャッシュレス社会とメルペイの戦略
2018年末から、さまざまな事業者がスマホ決済市場に参入し、日本のキャッシュレスは新たな時代を迎えていると思います。今後、この流れがどのように人々の生活を変えていくのか、また、メルペイのミッションである「信用を創造して、なめらかな社会を創る」の実現のため、今後メルペイがどのように進んでいこうとしているのか、お話ししたいとと思います。
※本講演は青柳氏の講演60分・対談30分・質疑応答30分の構成です。
講師紹介(青柳 直樹)
1979年生まれ。2002年慶應義塾大学総合政策学部卒業。ドイツ証券勤務を経て、2006年グリーに入社。CFOとして資金調達、株式上場を主導するとともに、事業開発責任者としてゲームプラットフォーム立上げに従事。また、GREE International CEO として海外事業の拡大にも尽力。2016年9月にグリー取締役を退任後は、その進退に注目を集めたが、2017年11月に(株)メルペイ代表取締役に就任。2018年9月、金融関連の新規事業をする(株)メルペイ(メルカリの100%子会社)の設立に合わせ、(株)メルカリ取締役に就任。
講師紹介(佐々木 紀彦)
福岡県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、東洋経済新報社に入社。2007年9月より休職し、スタンフォード大学大学院で修士号取得(国際政治経済専攻)。2009年7月に復職後、『週刊東洋経済』編集部を経て、2012年11月より「東洋経済オンライン」編集長を務め、リニューアルから4か月で5301万PVを記録。2014年に経済ニュース共有アプリとして人気を誇る『NewsPicks』へ移籍し、初代編集長に就任。2018年、映像コンテンツのプロデュースを手掛けるNewsPicks Studiosを設立。
11/6(水) 佐宗 邦威(さそう くにたけ)
戦略デザインファーム BIOTOPE 代表/チーフストラティジックデザイナー
想いを形に変える方法論
不確実性が高まり、未来の予測が難しくなる時代、非連続的な未来を、自ら構想し世の中に提示しながら世の中から広く資源を集め、具体化していくことが有効な時代になってきています。本講演では、その起点となる一人一人が潜在的に持つ、ビジョンの源、妄想にアクセスし、それを具体化することでビジョンに変えていくための思考法を紹介したいと思います。
講師紹介
東京大学法学部卒業。イリノイ工科大学デザイン学科(Master of Design Methods)修士課程修了。P&Gにて、「ファブリーズ」、「レノア」などのヒット商品のマーケティングを手がけたのち、ジレットのブランドマネージャーとして「世界初5枚刃のFusion」の発売を手がけた。ヒューマンバリュー社を経て、ソニークリエイティブセンター全社の新規事業創出プログラム(Sony Seed Acceleration Program)の立ち上げなどに携わったのち、独立。B to C消費財のブランドデザインや、ハイテクR&Dのコンセプトデザインやサービスデザインプロジェクトを得意としている。著書に『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』、『直感と論理をつなぐ思考法』。
11/13(水) 平尾 成志(ひらお まさし)
盆栽師
日本の盆栽を世界のBONSAIへ
平尾さんは、大学在学中に訪れた京都東福寺の方丈庭園に感銘を受け、盆栽師の道を歩みはじめたといいます。「盆栽を国内外問わずいろんな人に伝えられる人間になってくれ」という恩師の言葉を胸に、世界に向けて盆栽の魅力を発信・表現すると同時に、新しい演出や表現方法、新たな生活空間での楽しみ方など、盆栽の可能性を追究していらっしゃいます。日本の盆栽を世界のBONSAIに変えようという試みの一端をお聞きできればと思います。(夕学事務局筆)
講師紹介
1981年生まれ。京都産業大学在学中に訪れた東福寺 重森三玲作・方丈庭園に感銘を受け、日本文化の継承を志し、江戸時代から続くさいたま市盆栽町にある盆栽園、加藤蔓青園の門を叩き弟子入り。師事していた、故加藤三郎との言葉「盆栽を国内外問わずいろんな人に伝えられる人間になってくれ」を胸に修業に励み、海外へと活動の幅を広げ、様々な国で盆栽のデモンストレーション・ワークショップ、さらにパフォーマンスを行う。平成25年度には、文化庁文化交流使の拝命を受け、4か月で世界11ヵ国を周り日本固有の文化である盆栽の美意識とその楽しみ方を伝える。また、日本では、新しい生活空間に適した盆栽の提示と、若い世代に盆栽を知ってもらう講演など教育に力を入れる。日経ビジネス「次代を創る100人」に選出。
11/19(火) 樺島 勝徳(かばしま まさのり)
臨済宗天龍寺派薬師禅寺 住職
禅で自然治癒力を高める
坐禅はただ坐りただ存在して、それだけで完結します。とくに何も生産しません。思索することさえ妄想として禁じられます。では、人類が2千年以上も坐禅を捨てなかった理由はどこにあるのか。ここでは、地球の重力により深く適応する、という視点と、内臓機能を育てあげ自然治癒力を倍加する、という視点を追求していきます。講義は、各自の身体によって体感できるよう、実技とともに進めます。
講師紹介
1949年福岡市生まれ。花園大学仏教学科卒業。在学中の1976年より2006年の没時まで、仏教学者・柳田聖山に師事。亡くなる前日まで親しく教えを受け、「具体的で役に立つ禅を創る」ことを決心。生来のアレルギー性喘息を克服する中で、身心の実際を深く感取し、中心軸の開発育成が「安らかでしたたかな人生」には不可欠であることを悟る。自坊での健康道場はすでに40年近く続き、『和尚さんが病気にならない理由』『実践!「元気禅」のすすめ』『プチうつ禅セラピー』『イヤイヤきたえる健康法』など著書も多数。鍼灸指圧師免許も取得。
11/26(火) 宮田 裕章(みやた ひろあき)
慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室 教授
データ駆動社会における新たなヘルス・ケア
医療分野でのビッグデータ活用を進める宮田教授。目指しているのは、医療の質・効率の改善だけでなく、データによる社会変革の実践だそうです。かつて、石油が動力燃料としてあらゆるものを動かしたように、物質を伴わないデータが社会を動かす原動力となろうとしています。データによって社会が動くようになる時、医療を取り巻くさまざまな問題、社会システムはどう変わるのでしょうか。宮田教授のお話を通して、新たなヘルスケアの概念とシステムを考えたいと思います。(夕学事務局筆)
講師紹介
2003年東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程修了。同分野保健学博士(論文)。早稲田大学人間科学学術院助手、東京大学大学院医学系研究科医療品質評価学講座助教、同准教授、同教授を経て、2015年5月より現職。2016年より国立国際医療医研究センター国際保健政策・医療システム研究科グローバルヘルス政策研究センター科長(非常勤)。専門はヘルスデータサイエンス、医療の質、医療政策。データを活用した社会変革を様々な分野で実践。活動分野は医療だけにとどまらず、厚生労働省の「保健医療分野におけるAI活用推進懇談会」委員を務め、NCD(National Clinical Database)の構築なども手掛ける。 また、NHKの「クローズアップ現代+」にもゲストとして出演。
11/29(金) 中川 順子(なかがわ じゅんこ)
野村アセットマネジメント株式会社 CEO兼代表取締役社長
人生とお金の話
野村證券に一般職として入社し、「目の前のチャンスを逃がさない」生き方を実践することで、野村HD初の女性役員にまでになった中川氏。今春からは投資と運用のプロフェッショナルファームを率いるお立場になりました。総合職への転換、ご主人の海外転勤に伴う退社、グループ企業への復帰等、異色のキャリアを経たご経験を踏まえて、自分でキャリアを切り拓こうとされる方々へのメッセージをお聞きしたいと思います。(夕学事務局筆)
講師紹介
1988年神戸大学文学部卒業後、野村證券(株)に一般職として入社。総合職に転じた後、人事部、投資銀行部門、財務部門と経験を積むが、2004年に夫の海外転勤に伴い一度退社。2008年野村ヘルスケア・サポート&アドバイザリー(株)に復職、同年代表取締役社長に就任。その後、野村ホールディングス(株)Co-Deputy CFO、執行役財務統括責任者、グループ・インターナル・オーディット担当執行役員、野村アセットマネジメント(株)執行役専務を経て、2019年4月より現職。同社社長に女性が就くのは初めてのことで注目をされたが、これまでも数々の“女性初”を冠されてきた経験を活かし、経団連のダイバーシティ推進委員会の委員長としても活動。
12/3(火) 渋澤 健 (しぶさわ けん)
シブサワ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役、コモンズ投信株式会社 取締役会長
渋沢栄一の発創力
これからの日本の新しい時代に大事なメッセージとは何か。「日本の資本主義の父」と言われる渋沢栄一が提唱した「論語と算盤」は、現在の時代の文脈に書き換えると、サステナビリティ(持続性)とインクルージョン(包摂性)になります。日本の資本主義の原点には栄一が考えた「合本主義」という思想があり、現代に置き換えれば、「共感」で寄り集まり、「共助」で互いが不足しているところを補い、今日よりも、よい明日に向けて「共創」することです。栄一のライフワークは民間力の向上による国づくりでした。資本主義とは格差を産む問題ではなく、ステークホルダーという民間力を通じて未来を拓く人間の智恵です。過去を振り返ることは、その時代に戻ることを考察しているのではなく、原点を再確認する未来志向のためなのです。
講師紹介
1961年に渋沢栄一の玄孫として逗子市に生まれる。テキサス大学卒。(財)日本国際交流センターを経て、UCLA大学でMBAを取得。JPモルガン、ゴールドマン・サックスの日本支社などを経て、米大手ヘッジファンドのムーア・キャピタル・マネジメントに入社し、1997年に同社東京駐在員事務所を設立。2001年に独立し、シブサワ・アンド・カンパニー(株)を創業。2007年(株)コモンズを創業、翌年にコモンズ投信(株)へ改名し、会長に就任。(公社)経済同友会幹事。経営実務の傍ら渋沢翁が遺した資料研究を続け、主宰する次代のリーダーが集う「論語と算盤」経営塾は11期を越える。
12/4(水) 長谷川 祐治(はせがわ ゆうじ)
広島大学大学院総合科学研究科 准教授
土砂災害はなぜ起こる?-現状と今後の対策-
日本では毎年約1,100件の土砂災害が発生する。広島県は1999年、2014年をはじめとして土砂災害を多数経験するが、2018年7月豪雨でも広い範囲で多様な土砂災害が発生し被害を及ぼした。本発表では災害の原因となる斜面崩壊や土石流について解説するとともに、その特徴や防災上の課題を示し、今後の対策について紹介する。
12/10(火) 里中 満智子(さとなか まちこ)
マンガ家、大阪芸術大学キャラクター造形学科 学科長
万葉に輝いた女性達
ひと口に「昔の日本は男社会であり、女性の地位は無いに等しかった」というように言われていますが、それは武家社会のイメージが強く残っているせいではないでしょうか。武士が政治を行う時代以前、特に古代から奈良時代にかけては女性の能力が当然のように生かされていた時代です。個人財産をもち、相続権もあり、後の武家社会と違って、離婚、再婚も珍しいことではありませんでした。古代を振り返る事で本来の日本女性の力が見えてきます。
講師紹介
1948年大阪市に生まれる。高校2年生の時に『ピアの肖像』で第1回講談社新人漫画賞受賞、そのままプロデビューする。以降、50余年に渡り500タイトル近くの作品を描き、子供ものから大人ものまで幅広い作品を発表。2006年に全作品及び文化活動に対しての文部科学大臣賞をはじめ、2010年文化庁長官表彰、2014年外務大臣表彰も受賞。歴史を扱った作品も多く、2013年 『マンガ古典文学 古事記』古事記出版大賞太安万侶賞受賞。また、持統天皇を主人公とした『天上の虹』は32年かけて完結した
12/11(水) 中竹 竜二(なかたけ りゅうじ)
日本ラグビーフットボール協会 コーチングディレクター、
株式会社チームボックス 代表取締役
誰よりも学ぶことができるリーダーが組織を育てる
あなたはアンラーンできていますか?これまで学んできたものを捨て去ることはとても難しいことです。でも良いリーダーは、そこから再び学び、成長することができます。
双方向のワークを通じて、大人が学ぶとはどういうことなのかを一緒に考えましょう。
アンラーンの仕組みやコツ、アンラーンする上で大切な自己認識についてお伝えします。ぜひ背伸びせず、無駄なプライドを捨て、一緒に誰よりも学び続ける人になりましょう。
講師紹介
1973年福岡県生まれ。早稲田大学人間科学部に入学し、ラグビー蹴球部に所属。同部主将を務め全国大学選手権で準優勝。卒業後、英国に留学。レスタ―大学大学院社会学修士課程修了。三菱総合研究所等を経て、早稲田大学ラグビー蹴球部監督を務め、自律支援型の指導法で大学選手権二連覇など多くの実績を残す。退任後は、日本ラグビー協会初代コーチングディレクターに就任し、日本では珍しい指導者を指導するといういわば「コーチのコーチ」を務める。また、自身もU20日本代表ヘッドコーチとして、2015年にはワールドラグビーチャンピオンシップにて初のトップ10入りを果たす。2014年企業のリーダー育成トレーニングを行う(株)チームボックス設立。2018年、コーチの学びの場を創出し促進するための団体、スポーツコーチングJapanを設立、代表理事を務める。
12/13(金) 柴田 美紀(しばた みき)
広島大学大学院総合科学研究科 教授
ジャパニーズ・イングリッシュではダメですか
グローバル社会では、異なる言語・文化的背景を持つ人びとが多様な英語でやり取りをしています。英語使用の現状と英語変種を紹介しながら、日本人が目指すべき英語を考えます。
1/16(木) 本間 希樹(ほんま まれき)
国立天文台 水沢 VLBI 観測所 所長/教授
人類が初めて目にしたブラックホールの姿
2019年、見えないはずの天体である「ブラックホール」の姿を、人類は初めて「影」として撮影することに成功しました。この写真によって、ブラックホールの存在が視覚的に示されるとともに、銀河の中心に巨大なブラックホールが存在することが確定し、天文学・物理学の研究において大きなマイルストーンとなりました。本講演では、この写真の持つ科学的意義を中心に、ブラックホール研究の最前線について解説したいと思います。
講師紹介
1971年アメリカ合衆国テキサス州生まれ、神奈川県育ち。子供の頃から星を見るのが好きで、自然科学の研究者を志して東京大学に入学。「スケールの大きな研究がしたい」と大学院から電波天文学の世界に飛び込む。東京大学大学院博士課程修了後、国立天文台の研究員に。複数の望遠鏡で同じ天体を観測し、データを掛け合わせることによって巨大望遠鏡で観測したのと同じ解像度を得るシステムの第一人者。日本では水沢(岩手)、小笠原(東京)、入来(鹿児島)、石垣島(沖縄)の4基を繋いで観測する「VERAシステム」のリーダーを務める。その実績により2014年「自然科学研究機構若手研究者賞」を受賞。2019年4月、国立天文台を含む世界16の国と地域の研究機関が共同で記者会見を開き、ブラックホールの「影」の撮影に成功したことを発表。この発表を行った、EHTプロジェクトの日本チームの代表者。
1/31(金) 正能 茉優(しょうの まゆ)
ハピキラ FACTORY 代表取締役社長、大手電機メーカー正社員、
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任助教
好きなこと“も”仕事にする パラレルキャリアという働き方
私は今、慶應義塾大学在学中に立ち上げた自身の会社と、大手電機メーカーの会社員、そして、慶應義塾大学大学院で特任助教として、3つのお仕事をしています。
「パラレルキャリア」という働き方を実践している身として、また、そうした自由な働き方ができるひとを増やそうと学生を指導している身として、これからの働き方やキャリアの考え方について、お話しできれば幸いです。
講師紹介

1991年東京生まれ。小6から高校まで読売新聞子ども記者に。慶應義塾大学総合政策学部在学中に学生版ダボス会議を目指した「小布施若者会議」を創設し、未来のためのアイデアコンテストを実施。その経験から、2013年ハピキラFACTORYを創業し、「女性視点のカワイイ」を生かして、地方の商品をプロデュース。卒業後は、広告代理店に就職。現在はソニー(株)に転職し、(株)ハピキラFACTORYの社長も勤める「パラレルキャリア女子」。
その経験を生かし、2016年経済産業省「兼業・副業を通じた創業・新規事業創出に関する研究会」最年少委員に。

※12/4(水)・12/13(金)は広島大学の教員による対面講座です。


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