新藤兼人監督のご冥福をお祈りいたします



 映画監督で広島県三原市名誉市民でもある新藤兼人(しんどうかねと)さんが、本年529日に

100歳でお亡くなりになりました。



 新藤監督の数々の著名な映画作品の中に、本三原学園を舞台にした『らくがき黒板』
(1959)があります。この作品は、教室背面の黒板に児童が自由に希望や不満を書くうちに自主性や思いやりが生まれ、学級の課題を解決しながらまとまっていく過程を綴った、当時の三原小学校教官 青木博先生の著書をもとにしたものです。青木先生の実践を耳にした新藤監督が、当時の6年生の児童全員を一ヶ月間私服で登校、出演させ、ドキュメンタリー形式でこの映画を制作したもので、当時の学園の様子がいきいきと描かれています。この作品は、その年のキネマの短編映画コンクールで第8位に入選しました。

 学園内の「永遠(とわ)の庭」には、
2009年に映画完成50周年記念として新藤監督直筆の文が刻まれた『らくがき黒板』の記念碑が建立され、百周年を迎えた学園のシンボルの一つになっています。



 監督のご冥福を心よりお祈りいたします。(広島大学附属三原学校園『創立百周年記念誌』より)

らくがき黒板
 三原の広島大学附属小学校の六年生担任の青木博先生が、教室の背面に「らくがき黒板」をつくり、生徒たちに自由な発言の場とした。
 これを知った私たちは映画化を決意した。
 ドキュメンタリードラマの形式をとったので、六年生全員に出演をたのんだ。学校は社会勉強になると協力することになった。
 子どもたちは、はつらつと新鮮で、仕事は楽しかった。
 昭和三十四年三月と四月で完了した。
新藤兼人

広島大学附属三原幼稚園・小学校・中学校

〒723-0004広島県三原市館町2丁目6番1号

TEL 0848-62-4642(幼稚園) TEL 0848-62-4238(小学校)

TEL 0848-62-4777(中学校) TEL 0848-62-4884(事務室)

FAX 0848-60-0121

(共通)MAIL fmihara*hiroshima-u.ac.jp

(注:*は半角@に置き換えてください)


up