それぞれの道を歩む先輩たち

松本 房俊さん

『ガッツリ育休を取って両立しています』
デルタ工業株式会社 経営企画室 ICT推進課 課長

育休の経験:育児休業を父親として取得

 私は現在、デルタ工業で会社のIT 整備に携わっています。また家庭では妻と3人の子どもに恵まれ、長男が中学生、次男と三男は小学生です。妻はずっと大学の教員で障がい者就業支援の研究を続けています。 私と妻はフルタイムで仕事をしており、長男と次男が生まれたとき、父親である私の方が、それぞれ1 年間(2005~2006 年と2007~2008年)の育児休業を取得しました。

松本 房俊

 その間、人生では決して知ることがないと思っていた冷凍母乳の溶かし方に始まり、ゲップのさせ方や離乳食の作り方、さらには、空腹やトイレのタイミングのつかみ方までマスターしました。同時に、育休中も職場の動向を教えてもらったり、仕事上の資格の勉強をしたりするなど、キャリアも意識して過ごし、無事に復職しました。
 復職後も時短勤務制度などを利用して、急病の対応やPTAなども含め、育児に積極的にかかわりました。両立に悩むこともありましたが、会社の制度や上司と同僚の協力に助けられ、自分でも、効率よく業務をこなす力や、いつでも代わってもらえるように業務を整理しておく力を身につけ、なんとか乗り切ってきました。

学生のみなさんへ:人生をまるごと応援してくれる職場を選んでください

 仕事と育児を両立するには、会社の制度という目に見える支援と、その制度を活用しやすい土壌を作る協力的な上司と同僚といった目に見えない支援の双方が必要です。私の場合は育児でしたが、介護やライフワークなど、会社で働く中でもそれぞれの人に個々の背景があります。学生の皆さんは、就職活動の時にはまずはやりたい仕事に重点を置かれると思いますが、様々な休業制度や資格取得制度等、人生もひっくるめて応援してもらえる企業風土にも注目してはいかがでしょうか。働くことはあなたの人生の一部分なのですから。

(『あなたがあなたの道を歩むために』2019~2022年度版掲載)
(2020年度版一部更新)
*所属・職名等は『あなたがあなたの道を歩むために』2019年度版掲載時点のものです。


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