それぞれの道を歩む先輩たち

諏訪 春菜さん

『留学生を支援しています』
広島大学 一般職員

学生時代と仕事のきっかけ:大学で学生支援の仕事に携わりたい

 私が大学職員という道を選んだ理由は、学生支援の仕事に興味があったためです。私は障がいがあり、車いすを使用していますが、学生の頃は様々な場面で教職員や友人、家族のサポートを得ながら、学生生活を送りました。今度は職員として、どのような学生も安心して充実した学生生活を送ることができるような大学環境づくりに携わりたいという思いから、大学職員になることを目指しました。

現在:文化や言葉が違っても充実した学生生活を

 現在、私は大学院国際協力研究科(IDEC)支援室で教務・学生支援を担当しています。学生の大半は留学生で、その文化的・言語的バックグラウンドは多様です。そのような多様性の中で、IDECでは共通言語としての英語での授業や業務の実施が浸透しています。これまでの海外経験で身につけた語学力を活用しながら学生とコミュニケーションを取り、そのような環境の中で自分自身のスキルアップも意識しながら日々の業務に取り組んでいます。
 IDECでは過半数を占める留学生ですが、全学的に見ると少数派です。そのため、大学全体では留学生のニーズは見落とされがちな部分もあります。IDECのスタッフとなって感じたことは、そのような留学生のニーズを大学のいろいろな業務の中でもっと共有していくことの重要性です。言葉や文化が違っても、学生が不利益を被ることなく充実した学生生活を送れるよう、職員として力になりたいと思っています。

学生のみなさんへ:「違い」は「オリジナリティ」でもある

 人と何か違いがあることで心細くなったり、違いがある分、大変なこともあるかもしれません。私自身、障がいがあることで難しい壁に直面することもあります。ですが、「違い」は「オリジナリティ」でもあると思います。これは、学生時代の先生が仰っていた言葉です。人と違うことが役に立ったり、何かに活かされることが、きっとあると思います。学業でも、社会に出てからも。学生の皆さんには、違うことをマイナスとして捉えるのではなく、むしろお互いの違いや、違うからこそ見えてくる新たな発見をプラスに捉えながら学生生活を送り、将来を考えてほしいと思います。

(『あなたがあなたの道を歩むために』2019年度版~掲載)
(2020年度版一部更新)
*所属・職名等は『あなたがあなたの道を歩むために』2020年度版掲載時点のものです。


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