正岡淑邦教授らが水系移行式活性酸素発生法による脱臭・滅菌装置を開発しました



正岡淑邦教授らが、色素に光を当てると出てくる活性酸素によって、空気中の有害物質である

悪臭や感染症の原因となる病原体を効率よく分解する装置を開発しました。



広島県立総合技術研究所保健環境センター並びに横田工業商会(広島市)と共同で進めている

この研究は、空気中の有害物質を効率よく室内空気から分離隔離できる「水系移行型」装置と、

分離と同時に有害物質を隔離容器内で光増感法により発生したオゾンよりも酸化力の強い「活性

酸素」の一種、一重項酸素を使った点に特徴があります。



この装置で、ふん尿などの悪臭源となる硫化水素、メチルメルカプタン、二硫化メチルなどの分解や、

種々の感染性ウイルスを短時間で死滅させることを実証しています。

この技術に適用される色素は安価であり、発生する活性酸素による酸化作用を密封容器内に限定

させることで、オゾンや紫外線などを使用する装置よりも経済的、かつ安全性が確保されます。



今後、鳥インフルエンザなどのウイルス感染症の発生予防や感染拡大を防止するための、汚染空気

の脱臭、滅菌を安全かつ低コストで行う要求が高まると考えられています。また、病院や畜舎施設

ばかりではなく、公共機関(飛行機や鉄道列車などの乗り物)など、人の多い室内環境での利用も

望まれます。正岡教授らは、今後の実用化を視野に入れ、製造法・供給体制の確立を目指しています。



 (この研究については、1月9日(金)の日経産業新聞にも掲載されました。)





<研究に関するお問い合せ>

   大学院生物圏科学研究科 正岡淑邦

   TEL:082-424-7964

   E-mail: yosimasa@hiroshima-u.ac.jp (@は半角に変換して下さい) 


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