生物圏科学研究科の瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター西条ステーション(農場)は、文部科学省の
「平成21年度教育関係共同利用拠点」において、『食料の生産環境と食の安全に配慮した循環型酪農教育
拠点』として認定されました。
その一環として、他大学の非農学系学部の学生を対象とした「命の尊厳を涵養する食農フィールド科学演習」
を新たに開講しました。本演習は、「教育ネットワーク中国」の単位互換協定に基づいて実施されており、
全国でも注目されています。
本演習の目的は、本センターの施設を有効に活用して、草と家畜と土の循環のなかで乳や肉を生産し、さらに
食品に加工していく過程を、講義、実習及び討論を通じて学ぶことで、他の生き物の命によって生かされている
人間の存在について考えることにあります。
また、本演習の特色は、受講生が所属する大学では体験できない食農フィールド科学について基礎的な知識を
学ぶことと、こうした体験を通して他大学の教員や学生と交流するところにあります。今年は、県立広島大学、
島根県立大学、安田女子大学、広島女学院大学、エリザベト音楽大学、広島国際学院大学、呉工業高等専門
学校の7校から計 41名の受講者があり、9月14日から3泊4日で集中演習を実施しました。
事後のアンケートによると、受講生の演習に対する満足度も非常に高かったことから、さらに充実した演習へと
つなげてゆきたいと考えています。また、来年度は本演習に加えて、他大学の農学系学生を対象とした酪農
演習を開講する予定になっています。
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