遺伝子検査ビジネスにご用心を

遺伝医療の進歩はめざましく、疾患の診断のみならず薬の効き方や副作用の出やすさを判断するために行う遺伝学的検査の有用性が明らかとなり、日常診療でも利用されています。一方、広告や週刊誌などで「遺伝子検査により体質・能力・性格・進路適性などを予測できる」といった見出しをご覧になった方も多いと思います。しかしこれらのうち有用性が確立しているものはほとんどない、と言えます。悪質なものでは高額な診断料を請求されたり、遺伝子検査で悪い結果がでたのでサプリメントの服用をすすめられる、といったものもあるようです。現時点ではこうした「遺伝子ビジネスにおける遺伝子検査」を受けるかどうかについては慎重に判断する必要があります。くわしくは添付の日本人類遺伝学会の「一般市民を対象とした遺伝子検査に関する見解」(2010)をご参照下さい。


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