平成27年2月

■ 3月20日まで、旧広島陸軍補給廠があった広島大霞キャンパスや同大付属小中学校で発掘された戦時中の軍用食器など約100点を展示する企画展が、同大医学部資料館で開催されている(中国、2.1)

■ 【NIE教育に新聞を】31日、教育に新聞を活用する方法を考える県NIE学習会が開かれ、教員や学生ら約60人が参加 した。「広島土砂災害とNIE~何を、どう学ぶか~」と題したシンポジウムも開かれ、広島大大学院の小原友行教授が司会し、災害取材に携わった記者や県内 の教員が意見を述べた(中国、2.1)

■ 【主な医療機関の前立腺がん治療(2013年実績)】広島大 (1)全摘手術合計 74件、(2)外照射治療 36件(小線源治療併用は除く)、(3)小線源治療 5件(外照射治療併用を含む)(読売、2.1)

■ 4日、広島大平和科学研究センターの主催で持続可能な開発のための教育(ESD)をテーマにしたシンポジウムが開催される。広島県教育長やユネスコ対しを歴任した同研究センター木曽功特任教授や同大の中山修一名誉教授の講演や対談が行われる(中国、2.2)

■ 広島大大学院の吉村慎太郎教授(中東地域研究)が、イスラム国での今回の人質事件とその影響について指摘した。日本政府 は、国として何ができ何ができなかったのか、十分に検証しなければならないと話した。また、一般のムスリムたちも「被害者」であり、仮に広島から差別的な 動きがでたら国際平和都市のイメージを汚すことになると指摘した(中国、2.2)

■ 人口減少が進む地方から大都市への若者の流出を抑える策として、高校生に地元大学への進学を促す取り組みが広まってい る。島根大が、全学部を対象に地元出身者枠を設けている一方、広島大の浅原利正学長は、機会均等を考慮すれば地域医療の危機がある医学部以外での地域枠は 難しいと述べた(中国、2.2)

■ 2日、米国人フリーライターのアダム・ベックさんたちが小児がん患者の家族向け宿泊施設の建設費のために広島大病院に約30万円を寄付した(中国、2.3)

■ 広島大の学生ボランティア団体「OPERATIONつながり」代表の教育学部4年の鬼村はるかさんは、大学入学当初より 東日本大震災の被災地支援に携わり、広島市の土砂災害で被害を受けた安佐北区の復興にも取り組んでいる。継続的な支援を模索し、被災地に若者が集うカフェ を計画、2月にオープンさせる予定(中国、2.3)

■ 中国地方のJR各駅や医療機関などでスピードを通常より抑える「ゆっくりエスカレーター」の取り組みが広がっており、お 年寄りや患者から好評だという。広島大病院は、13年9月に新築した診療棟の全6台を分速20メートルで運転し、体調不良やお年寄りの安全を優先する(中 国、2.4)

■ 4日、広島大付属高は2日に実施した入学検査で数学の出題にミスがあったと発表した。商品の値下げ率を導く問題で、設問 にある「利益の総額」は、「売り上げの総額」とした方が適切であったという。ホームページを通じて受験生らに謝罪した(中国、読売、毎日、朝日、 2.5)

■ 4日、広島市は広島都市圏バス活性化推進会議において、路線バスの活性化に向けた基本計画の素案を発表した。座長で広島 大大学院の藤原章正教授(交通工学)は、高齢化などの社会の現状に対応できるように、行政、事業者、利用者が協力しあってほしいと述べた(中国、 2.5)

■ 4日、国公立大2次試験の出願が締め切られた。広島大の倍率は前年の数値を上回り、3.5倍となった。また、各学部の出願状況などが紹介された(中国、2.5)

■ 1月30日、中国新聞の報道のあり方について、社外の有識者と考える「読者と報道委員会」の第39回会合が開催された。広島大地域経済システム研究センター長の伊藤敏安教授ら3委員と編集局幹部や担当記者が意見を交わした(中国、2.5)

■ 【でるた】元広島大柔道部監督の六島宏さんが、柔道との出会いについて述べた(中国・夕、2.5)

■ 【被爆70年を忘れない(1)】県被団協理事長の坪田直さん(広島工業専門学校(現広島大)卒)は、8月6日の被爆70年を前に、被爆体験の継承など決意を新たにした(産経、2.5)

■ 広島市教委は新年度、市立中学全64校の2年生を対象に、SNSとの付き合い方を学ぶ授業を導入する。ネット上のトラブ ルが問題視される中で、トラブルの原因について考えることで予防につなげる。広島大大学院の匹田篤准教授(メディア論)は、子どもたちのほうが教諭よりも SNSに長けているため、子どもの考えを引き出して、功罪を実感できるような授業を実践してほしいと話した(中国、2.6)

■ 6日、広島大病院は鉄粉を混ぜて培養した細胞を関節に注入し、磁力で軟骨のすり減った部分に集めて修復する独自の手術を 発表した。実施した広島大大学院の越智光夫教授(整形外科学)らのチームによると、従来の手術に比べると、関節周辺を広範囲に切開せずに済むため、負担を 軽減し効果的に治療可能であるという(中国、朝日、日経、読売、産経、毎日、2.7)

■ 6日、東南アジア諸国連合(ASEAN)から来た留学生と日本の架け橋を目指す、広島アセアン留学生協会が発足した。昨年、広島大の留学生が、域内各国の文化を紹介するイベントを東広島市内で開いたのをきっかけとなり発足した(中国、2.7)

■ 内視鏡手術を支援する医療ロボット「ダビンチ」(体内カメラから送られる立体画像を見ながら、両手両足を使ってアーム先 端の電気メスなどを操作して手術を行う)を使う病院が増えており、ダビンチ手術は2012年、前立腺がんで公的医療保険の適用になった。、広島大も腎がん の認定施設となっており、他臓器のがんも先進医療を目指す(朝日、2.7)

■ 7日、第38回全日本アンサンブルコンテスト中国大会が始まった。【大学】金賞=広島大吹奏楽団(木管四重奏)(朝日、2.8)

■ 広島大は、学章の使用制限を緩和した。学章は歴史の象徴として用途が絞られていたが、緩和により、名刺や配布物、商品にも使えるようになった。公式グッズとして学章バッジの販売が2014年11月より始まった(中国、2.11)

■ 【平和・ヒロシマ】原爆の放射線研究の第一線を走ってきた広島大の葉佐井博巳名誉教授は、自身の被爆体験を語り、核廃絶 を訴え、被爆者の記録の保存や継承に力を入れている。葉佐井さんは、広島大工学部に進学、81年に広島大学の助教授になっており、原爆を製造した米国のロ スアラモス研究所に1年間派遣された。その際に帰国後は広島の放射線を調べなければと強く思ったという(朝日、2.11)

■ 12日、広島大の学生ボランティアグループ「OPERATIONつながり」が広島市の土砂災害で被災した広島市安佐北区の 田んぼに流れ込んだ土砂を撤去する作業をはじめた。「田んぼ彩生プロジェクト」と名づけ、春休みを利用して復興を手助けする(読売、2.12、中国、 2.13)

■ 14日、中国新聞の紙面に大学内のニュースを発信した学生リポーターを表彰する「2014年度キャンパスリポーター賞」の表彰式が行われた。最優秀賞に広島大3年の施向伸栄さんが選ばれた(中国、2.15)

■ 日本経済研究センターは2014年度研究奨励金の交付対象16件を決定し、発表した。交付対象のひとつに広島大の川田恵介准教授の環境イノベーションと競争政策が選ばれた(日経、2.15)

■ 14日、広島大の「フェニックスリーダー育成プログラム」の第4回国際シンポジウムが開催された。同プログラムは原子力 災害の復興に貢献できる人材育成のために広島大が始めたもので、初日は国内外から約70人が出席し、プログラムに参加する大学院生がそれぞれの研究発表を 行った(毎日、2.15)

■ 【関西メール】テレビ大阪アナウンサーの鈴木理加さん(広島大附三原中出身)は、小さな頃からアナウンサーを目指してお り、鹿児島放送に入社したが、人生で一度はプロ野球に携わりたいという夢のため、正社員を捨てて大阪で契約社員としての勤務を選択し、2013年度、阪神 のベンチリポーターとしてマツダスタジアムで取材し、夢を叶えた(中国、2.15)

■ 【広島ドラゴンフライズニュースVol.2】シューティングガードの岡崎修司選手は広島大薬学部の5年生で、チーム唯一の学生プレーヤーとして活躍している(中国、2.16)

■ 15日、今秋開業予定の高精度放射線治療センターを紹介する公開シンポジウムが広島国際会議場で開催された。アグネス・ チャンさんの講演や、センター長に就く広島大大学院の永田靖教授(放射線腫瘍学)や看護師ら専門家5人が治療の流れなどを説明した(中国、毎日、 2.16)

■ 15日、災害時の人命救助を想定し、手作りロボットで負傷者に見立てた人形を助け出すまでの時間等を競う「中学生レスキューロボットチャレンジ」が東広島市の広島大北体育館で開催された。同大会は広島大が2004年から毎年開催している(読売、2.16)

■ 被爆後の広島を生きる少年が描かれた「はだしのゲン」を、エジプト・カイロ大のマーヒル・エルシリビーニー教授がアラビア語に翻訳した。エルシリビーニー教授は、広島大で博士号を取得し、帰国後カイロ大に勤めている(中国、2.16)

■ 16日、学生に社会とのさまざまな接点を提供し、課題発見と解決の力を養う広島大の集中講義「地域社会探検プロジェクト」の報告会が東広島キャンパスで行われ、受講生19人が成果発表をした(中国、2.17)

■ 【日経実力病院調査 脳腫瘍】広島大病院▽DPCデータの脳腫瘍症例数「手術あり」79、「手術なし」138、▽医療機能評価機構77点、▽がん拠点病院 有、強度変調放射線治療 有(日経、2.18)

■ 【日経実力病院調査 肝臓がん】広島大病院▽DPCデータの肝・肝内胆管のがん症例数「手術あり」595、内ラジオ波焼灼術など=23、「手術なし」253、医療機能評価機構77点、がん拠点病院 有、腹腔鏡下肝切除術 有 (日経、2.18)

■ 【オピニオン】広島大大学院の片山郁夫教授が、地熱発電の研究について述べた。福島の原発事故の影響により、地熱発電が見直されていると話した(中国、2.18)

■ 18日、広島大付属小学校長に深澤広明教授(教育方法学)、付属中・高校長に武村信治教授(国文学)、附属東雲小・中学 校長に朝倉淳教授(生活科・総合的学習教育学)、附属幼稚園長に菅村亨教授(日本美術)をそれぞれ選考した。いずれも新任で、任期は4月1日から2年間 (中国、読売、朝日、2.19)

■ 【統一選’15びんご】19日、任期満了に伴う尾道市長選は告示まで2カ月となった。現職と新人2人の立候補予定者3人が準備を進めている。広島大大学院客員教授で新人の後藤昇氏は連日尾道水道の渡船乗り場の前などに立ち、知名度のアップを図っている(中国、2.20)

■ 19日、原爆投下から70年の今年、被爆の記憶を次代につなぐ催し開催に向けて広島県被団協(坪井直理事長)は実行委員会を発足させた。広島大や広島修道大の学生も参加している(中国、2.20)

■ 14日、「21世紀の日本から考える(第10回)京都からの提言 活力ある未来の”想像”と新たな展開を求めて」が開催される。広島大の浅原利正学長が歓迎の挨拶を行う(読売、2.20)

■ 19日、文部科学省が国公立大164校の2次試験確定志願者数を発表した。少子化の影響で大学入試センター試験が導入さ れた1990年以降で最も低い志願者数、志願倍率となった。広島大▽募集人員 2007、▽志願者数 7235、▽倍率 3.6、▽前年倍率 3.7(中 国、2.20)

■ 【被災地から】広島市の土砂災害で亡くなった薬剤師の井上裕美さんの指導教員であった広島大の升島努名誉教授が、教え子 たちなどに寄稿を呼びかけ、「いのちゃんへ」と題した追悼集をまとめた。井上さんは、広島大医学部総合薬学科(現薬学部)を卒業後、薬剤師としてがん患者 の緩和ケアを担当していた(中国、2.20)

■ 20日から3月21日までの金・土曜日に、西条地区の酒蔵通りがライトアップされる。夜の酒蔵の町を散策して風情を楽し んでもらいたいと、東広島市観光協会が企画した。土曜日は広島大のキャンドルサークル「灯」が道端などにキャンドルを置き、雰囲気をよりいっそう盛り上げ る(中国、2.20)

■ 【ひととき】広島大大学院の古瀬清秀教授が、3月末の定年退職を前に最終講義を行い、40年に及ぶ考古学者人生を振り返った。研究も人とのつながりがあってこそだと、教え子ら約80人に語った(中国、2.21)

■ 28日、広島大は広島市中区の地下街で、社会を変えるモノやアイデアなどについて発表するイベントを開き、広島大の学生が応募した試作品やアイデアの発表などを行う(日経、2.21)

■ 19日、被爆70年の今年、県被団協などが計画するイベントについて、坪井直県被団協理事長や広島大の学生らで構成され る実行委の初会合が行われた。「次世代につなぐ」をテーマに掲げ、イベントを通して若い世代に被爆体験をいかに伝えるかを話し合った(毎日、2.21、読 売、2.22)

■ 【この人】織田秀和さんが、J1サンフレッチェ広島の新社長に就任した。広島大付属高から筑波大を経て、前身のマツダでは選手として日本リーグで活躍し、引退後はマネジャーなど現場一筋で、経営とは無縁の人生を歩んでいた(中国、2.21)

■ 広島県は、子どもの事故防止対策を考える「ひろしま交通事故防止キャンペーン」の一環で交通安全作文を募集し、入賞者を決定した。優秀賞には、広島大付属小4年の山田こはくさんの作品が選ばれた(中国、2.22)

■ 21日、広島大病院は大阪府内の病院で脳死と判定された患者から提供を受けた肝臓と片方の腎臓を、広島県内の男性に移植する手術を行ったことを発表した(中国、2.22)

■ 【ぴぃぷる】東広島市観光協会で主任を務める石川典子さん(広島大卒)は、市の活性化を熱心に考える団体や地域の人々と協力して活動している。市外の人だけでなく地域の人も街の良さを再確認できる行事を企画したいと話した(読売、2.23)

■ 国立大学を3分類し、運営交付金の配分に反映させる議論が注目されている。広島大は、科学研究費助成事業配分分類トップ10入りしており、トップクラスの国立大学の1つに数えられている(日刊工業、2.23)

■ 25日から、国公立大2次試験の前期日程が全国161校で実施される。広島大▽募集人員1696、▽志願者数4623、▽倍率2.7、▽前年倍率2.9(中国、2.24、中・夕、2.25)

■ 広島大の1年生5人が「西条LOVERS」というグループを結成し、東広島市西条地区の酒蔵通りと学生を結びつける活動に取り組む。27日初企画の音楽会を開催するという(中国、2.25)

■ 23日、原爆の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」のアラビア語版がエジプトで出版され、首都カイロの書店で出版記念の 催しが開かれた。訳者のカイロ大のマーヒル・シリビーニー教授は広島大大学院に留学し、日本語研究で博士号を取得、帰国後翻訳に当たった(日経、読売、朝 日、2.25)

■ 1995年3月に起きた地下鉄サリン事件に巻き込まれた被害者の発生5年後から10年間の定期健康診断で、事件後から目 に何らかの不調を訴える被害者が6割にのぼり、10年間ほぼ横ばいで推移していることが、広島大の田中純子教授(疫学・疾病制御学)と長尾正崇教授(法医 学)の共同研究で明らかとなった(毎日、2.25)

■ 3月14日、広島大病院市民セミナー「広島大学病院聴覚・人口聴覚機器センター開設1周年 会話をする喜び、つながる絆 新しい聴こえの医療‐人口聴覚機器による軟調治療‐」が開催される(中国、2.25)

■ 学術、文芸書などを出版してきた溪水社が2月で設立40周年を迎えた。木村逸司社長は、ピンチを何度も乗り越えたことを回想した。頼祺一広島大名誉教授(日本思想史)は、広島にとどまらず、広く研究者を支えている貴重な存在だと話した(中国、2.26)

■ 25日、国公立大2次試験の前期日程がに始まり、広島大東広島キャンパスでは試験後、駅などに向かうバスを待つ受験生の長い列ができていた(中国、2.26)

■ 広島大大学院医歯薬保健学研究院・分子内科学の大野晴也特任助教が、肥満症について説明した。肥満はエネルギーバランスの破綻から起こるという。加えて、改善するには日々の生活を振り返るためにも、毎日の体重測定から始めることを勧めた(朝日、2.26)

■ 広島大の教育研究評議会は、同大経営協議会の学外委員9人(新任4人、再任5人)を承認した。任期は4月1日から2年間(中国、2.26)

■ 広島大と山口大の2次試験(英語・数学・理科・国語)の問題と解答例が紹介された(中国、2.26)

■ 広島大大学院工学研究院の静間清特任教授(放射線物理学)が東京の研究機関に協力し、温泉か否かを判断するラドン濃度の新しい分析法の確立に向けて研究を進めている(中国、2.26)

■ 24日、広島大病院は小児がん患者の家族を対象に、4月より宿泊施設を開設することを発表した。同病院は2013年から厚生労働省から「小児がん拠点病院」に指定されている(読売、2.26)

■ 原爆遺跡保存運動懇談会副座長の楠忠之さん(90)が、被爆建物の保存運動やその意義について語った。卒業生として広島 大理学部1号館の保存についても触れ、被爆建物は、努力すれば永遠に残るものであり、被爆者に代わって語り継いでいくものとなると話した(毎日、 2.28)


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