平成27年7月

■ 3日、米国の公益財団法人ハーモニー・フォー・ピース財団が国際平和コンサートINヒロシマを開催する。広島大の交響楽団員を含む特別編成の楽団で演奏する(中国、7.1)

■ 6日まで、パネル展「No Nukes」が広島大東広島キャンパスの中央図書館で開催される。同名の本の編集に協力した広島大生らが企画し、本に収録した「核なき世界」への願いを訴える写真や文章を展示する(朝日、7.2)

■ 30日、広島市と広島大は、同市中区東千田町の広島大本部跡地の再開発着工が遅れている問題で、企業グループの事業実施計画の変更を承認した(中国、7.2)

■ 6月25日、「『漱石と広島』の会」の発足会が行われた。会の世話人で広島大の瀬崎圭二准教授(日本近代文学)は、夏目漱石が朝鮮半島などを旅した帰り道に広島を訪問したルートなどを紹介した(朝日、7.2)

■ 2日、広島国際大の原田雅嗣准教授が、広島大に自身のアイスペインティングによる作品109点を寄贈し、越智光夫学長から感謝状を受け取った(中国、7.3)

■ 1日から2019年3月末まで、コベルコ建機は、広島大大学院工学研究科に共同研究講座を設置し、疲れにくさや快適性など搭乗者の感性を数値化して次世代の油圧ショベルの製品開発を行う(日刊工業、7.3)

■ 広島県は、ひろしま医療関連産業創出支援補助金の交付先を、連携タイプと一般タイプ合わせて6件に決めた。【連携タイプ】広島大学病院=歯科、耳鼻咽喉科半導体レーザー治療器の医療機関での実証評価(日刊工業、7.3)

■ 3日から6日まで、旧日本銀行広島支店で「原爆白書運動と広島大学」という企画展が開催される。当時の書類や書簡から、原水爆被災白書作成連動の中心にいた元中国新聞社の金井利博氏や広島大の研究者たちの取り組みを紹介する(中国、7.3、7.4、毎日、7.5)

■ 広島の原爆投下から70年になる8月6日、ドイツのミュンスター大と広島大が、2012年に広島大研究員の嘉陽礼文さんら がミュンスター大に送った原爆瓦6片を使い、ドイツ在住の作家エド・サトミさんによって制作されたインスタレーション作品を披露する。両国ともに、現地時 間で原爆投下時刻の8時15分から始め、広島大では東広島キャンパス、東千田キャンパスにおいて放送される(読売、7.3、中国、7.8、毎日、 7.23)

■ 2日、被爆者に代わって体験を語り継ぐ広島市の「被爆体験伝承者」養成の第4期生の研修が始まり、この日は54人が参加した。広島大の鎌田七男名誉教授が講演し、平和を訴えてきた被爆者の努力を知り、次の時代につないでほしいと話した(読売、7.3)

■ 2日、広島県は米・スタンフォード大の池野文昭医師(同大バイオ・デザインクラークセンター、医学部循環器科主任研究員)を海外ビジネス政策顧問に委嘱した。今年4月からは、広島大医学部で医療ビジネスなどを担当する非常勤講師を務めている(産経、7.3)

■ 6日、第33回季例会・公開講演会「宮島のシカとヒトの関係を探る」が、広島大東広島キャンパス大学院文学研究科(文学部)1階 大会議室にて開催される。同大大学院生物圏科学研究科博士課程後期の笛吹理恵さんが講師を務める(中国セレクト、7.4)

■ 3日、原爆資料館の元館長で被爆者の原田浩さんが、母校の広島大付属中を訪れ、約370人の生徒の前で被爆当時の広島の現状や自身の被爆体験を語った(産経、7.4、中国、7.14)

■ 3日夜、日本酒を楽しみながら宇宙のロマンを語り合う「サイエンスパブ」が東広島市で開催された。8月8日夜には広島大宇宙科学センターなどが企画した、星空観察会「ライトダウンin東広島」が開催される(中国、7.5)

■ 広島大大学院理学研究科の宮原正明准教授、東北大大学院理学研究科の大谷栄治教授、千葉工業大の荒井朋子上席研究員らの研 究チームは、米国の宇宙船アポロ15号が持ち帰った月の岩石を解析した結果、小惑星などの天体が衝突した痕跡となるステショバイトを初めて発見した(日 経、7.6、科学、7.10、日刊工業、7.27)

■ 6日、広島県警は、巧妙化するサイバー犯罪に対抗するため広島大情報メディア教育研究センター長の相原玲二教授を「サイバー犯罪対策テクニカルアドバイザー」に委嘱した(中国、7.7)

■ 【核といのちを考える被爆70年】8月1日から、ふくやま文学館で「文学に描かれた8月6日」と題し、原爆投下直後などを 描いた文学作品を展示する。広島大名誉教授(近現代文学)で現館長の岩崎文人氏は被爆直後に書かれた作品を知って圧倒的なリアリティを感じてほしいと話し た(朝日、7.7)

■ 【平和をたずねて 被爆70年 反核の父と娘(21)】1962年3月、アメリカが大気圏内での核実験再開を発表した翌日、広島大文学部教授だった森瀧市郎さんは、大学に辞表を出し平和 記念公園原爆慰霊碑の前で核実験の中止を訴える抗議の座り込みをはじめた。大学に出した辞表は同僚などの働きかけにより不受理となったが以後、森瀧さんは 核実験のたびに抗議の座り込みを続けた(毎日、7.7)

■ 7日、広島大付属三原中の総合学習「ピースプロジェクト」が広島市の平和記念公園で行われ、3年生79人が、米国の中学・高校らを英語で案内した(読売、毎日、7.8 朝日、7.9)

■ 28日、国際シンポジウム「恒久的な平和への取り組みと市民社会の可能性」が開催される。広島大平和科学研究センターが主催し、核兵器廃絶を前進させる方法を探る(朝日、7.8)

■ 3ヶ月以上痛みが続く慢性腰痛について、広島大病院整形外科の田中信弘診療准教授は、 心理的要因が関係するケースが多く、ストレスが腰痛の発症や悪化を招くと話した。広島大病院整形外科は、腰痛の初診患者に対し日々の働き方をアンケートす るなど精神科と連携している(中国、7.8)

■ 【くらしナビ・学ぶ】東日本大震災の被災地の福島県南相馬市に、「みなみそうま復興大学」という施設が開設された。同施 設は、復興のために地域住民や団体などと、支援や研究に取り組む大学が協力して地域力を向上させることを目指す。広島大は震災後、地域医療や産業振興など で市に協力している(毎日、7.8)

■ 【大学の実力 西日本(1)】広島大の学生数、教員数、2015年度の入試結果、学習支援の状況、卒業生の進路などが紹介された(読売、7.9)

■ 7日、広島大で東広島市財政課の職員が市財政の現状を学生に説明する授業が行われ、経済学部の学生約130人が受講した(中国、7.9)

■ 【この人】放射線影響研究所の7代目理事長に丹羽太貫さん(1984年から13年間、現原爆放射線医科学研究所勤務)が、就任した(中国、7.9)

■ 【酒を支える(下)】酒類総合研究所の活動は、広島大との活発な連携が目をひく。大学院生ら約20人を受け入れ、研究において実験や論文を指導し、研究員も広島大での講義を受け持っている(中国、7.9)

■ 10日、広島国際学院大と同大自動車短期大学部の学長に同大工学部長の李木経孝氏(広島大大学院工学研究科博士後期課程単位取得退学)の就任が決定した(中国、7.11)

■ 15日まで、広島、長崎両市の原爆被害の実態を明らかにし、国連を通じて世界に公表するよう国に働きかけた「原爆白書運動」を紹介する企画展が、広島大中央図書館で開催されている(朝日、7.12)

■ 11日、備後畳表の原料となるイグサの収穫が福山市熊野町の水田で始まり、文化財について学ぶ広島大の学生たち約20人が鎌で刈り取る作業に取り組んだ。広島大2年上野奈津美さんは、夏場の収穫の大変さが分かったと話した(中国、7.12)

■ 魚の生態を知り尽くす、水族館の職員たちによる「水族館発!みんなが知りたい釣り魚の生態」が出版された。編著者の1人で ある広島大大学院生物圏科学研究科の海野徹也准教授(水圏生物学)は、読者が釣りに親しみ、生き物への理解を深めるきっかけになればと話した(中国、 7.12)

■ 9日夜、広島大の学生が運営する東広島市高屋町のカフェ「こかげ」で、広島大のキャンドルサークル灯と写真部の初めての共同イベントが開催された(中国、7.14)

■ 13日、東広島市豊栄町の豊栄小の児童が近くの椋利川で広島大総合博物館の清水則雄助教たちの指導の下、オオサンショウウオを観察した(中国、7.14)

■ 13日、東広島市がこれからの農業を引っ張っていく担い手がネットワークづくりのきっかけにする意見交換会を福富町で開 催した。学生と共に参加した広島大大学院生物圏科学研究科の細野賢治准教授(農業経済学)は連携することにより地域全体の農業が底上げされるのではと話し た(中国、7.14)

■ 難病治療の医薬品や医療機器の臨床試験(治験)患者を共同で確保するため、広島県と広島大病院など広島市内の4病院が2013年秋に結んだ連携協定の実績がゼロのままであり、今後、製薬会社との調整役を配置するなど体制を強化するという(中国、7.14)

■ 【寄稿】「広島文学史料保全の会」顧問で広島大名誉教授の水島裕雄氏が、悲惨な過去を振り返り、未来を切り開くために原爆文学を世界記憶遺産に登録し、保存するとともに世界に向けて公開したいと述べた(毎日、7.14)

■ ネパール出身で広島大大学院国際協力研究科院生のマスキ・ビザンさんが、大地震に遭ったネパールに約1ヶ月半帰郷し、同大の学生などが集めた義援金で被災者をサポートした。ビザンさんたち同大有志は、今後も寄付を受け付け、支援を続ける(中国、7.15)

■ 14日、HICAREの研修の一環として米国カリフォルニア州の医師3人が広島市の広島赤十字・原爆病院や広島大原爆放射線医科学研究所(原医研)を訪れ、放射線被害の実態などを学んだ(中国、7.15)

■ 【レンズはとらえた戦後70年】「校舎が燃えた広島大紛争」(1969年8月17日)(中国、7.15)

■ 19日、松山市にて広島大が高校生、受験生、保護者ら対象の説明会を開く。今治市出身の越智光夫学長、長沼毅准教授による講演も行う(愛媛、7.16)

■ 20日、広島大の学生が安保関連法案の国の国会審議について「大事なことはみんなで決めたい」とのメッセージを掲げ、東広島市内をデモ行進する(中国、7.17)

■ 17日、前国立天文台長で広島大特任教授の観山正見さんが「東広島から宇宙を見る」と題して東広島市で講演を行った(中国、7.18)

■ 8月28日まで、広島大大学院教育学研究科は、優れた教育を実践する個人や団体をたたえる「ペスタロッチー教育賞」の本年度の候補者を募集している(中国、7.18)

■ 22日、広島大の卒業生でつくる千田塾は産学連携の推進に向けた講演会を開催する(中国、7.18)

■ 【文化】大学文書館に個人史料の寄贈が増加し、それを近現代史研究に役立てる動きが活発になっている。広島大文書館では所 蔵の「森戸辰男関係文書」について文書館長の小池聖一氏が紀要でその史料を紹介して以降、学外からの文書館利用者が増加した。また同館は、原爆被害に関す る史料収集に力を入れており、大学の個性を際立たせる存在となっている(日経、 7.18)

■ 【広島の発言2015】広島大4年の福岡奈織さんが、被爆者体験継承への思いを語った。今年四月に刊行された「No Nukes」にもメッセージを寄せた福岡さんは、自身も被爆三世であり、歴史の記憶や被爆者のメッセージを次世代に受け渡す懸け橋になりたいと願う(毎 日、7.18)

■ スーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている広島大付属高の3年生長友千紘さんと小桜智穂さんは、銀河の配置が泡の姿と似ていることから、身近な泡の規則性について調べた(中国、7.19)

■ 【ジュニアライター発】被爆者と若い世代が被爆体験をどう受け継ぐべきかを話し合う記念フォーラム「ヒロシマを、つな ぐ」が、広島市の広島国際会議場で開かれ、市民約400人が参加した。被爆者3人とパネル討論を行った広島大4年の福岡奈織さんは、核兵器廃絶のためにで きることは何かと問いかけた(中国、7.20)

■ 19日、広島大の説明会が松山市内で開催された。越智光夫学長らが特別講演を行い、高校生ら約130人が参加した(愛媛、7.20)

■ 20日、安全保障関連法案の国会での採決強行に危機感を抱く広島大の学生らが東広島市内でデモ行進を行った。広島大大学院の竹内陽介さんら学生6人が企画し、学生や市民ら約80人が参加した(朝日、中国、7.21)

■ 21日、広島大を会場に、東広島市の賀茂高の2年生約240人が「地球村」の一員としての視野を身に付ける教育プログラムを受けた。グループに分かれて戦争の歴史を繰り返さないためのワークショップなどに取り組んだ(中国、7.22)

■ 文部科学省の科学技術・学術政策研究所が手掛ける博士人材データベース「JGRAD」に参加する大学が今年度20大学となった。広島大は14年度から参加している(日刊工業、7.23)

■ 23日、広島大の教員有志が「安保法案に反対する広島大学人有志の声明」を、ホームページで公開した。学内外に広く賛同を呼びかけており、28日に会見を行う(中国、7.24)

■ 【ふるさとあしたへ 地方大学の挑戦】徳島大は、2013年度の国立大学の特許収入ランキングで39位だったが、今秋発表予定の14年度のランキングでは9位に入る見込み。13年度のランキングでは、広島大は6位だった(読売、7.24)

■ 尾道水産青年協議会は、広島大と連携してレモン果汁を混ぜた餌を与えて育てる「レモンチヌ」の試験生産を、進めている。担当する広島大大学院生物圏科学研究科の海野徹也准教授は、チヌのイメージアップにつなげたいと話し、チヌの消費拡大を目指す(中国、7.25)

■ 広島県は、医療・福祉課題解決に向けたデバイス開発のパイロット事業に、2件採択した。それぞれ200万円を上限に1年 間委託する。▽ジェイ・エム・エス、カネカ、ひろしま産業振興機構=献血用血液ろ過フィルターの開発▽ユニタック、広島大、ひろしま産業振興機構=国産下 肢静脈瘤レーザー治療装置の開発(日刊工業、7.28)

■ 8月2日まで、広島大霞キャンパスなどから出土した約60点の軍用食器の展示会が、中区の舟入公民館で開催される。23日には広島大総合博物館の石丸恵利子研究員による解説も行われた(中国、7.28)

■ 28日、広島大の教授らによる「安保法案に反対する広島大学人有志の会」が同大で記者会見を開き、安全保障関連法案の廃案を求めた。同会の賛同者は、教職員・学生など約150人にのぼっている(朝日、中国、7.29)

■ 8月3日、参院での審議が始まった安全保障関連法案の問題点について考える講演会、広島大の学士会館で開催される(中国、7.29)

■ 28日、広島大平和科学研究センターが主催した国際シンポジウム「恒久的な平和への取り組みと市民社会の可能性」が開催された(朝日、7.29)

■ ◇陸上◆第69回県陸上競技選手権大会兼第69回中国五県対校陸上選手権大会県予選会【男子】▽100メートル(3)足立達也(広島大) 【女子】▽5000メートル競歩(1)山田千花(広島大)25分11秒03(読売、7.29)

■ 28日、全国高校軟式野球選手権県予選の準決勝が行われた。決勝に、新庄、崇徳、広島大付、呉工が進んだ(中国、7.29)

■ 【戦後70年】読売新聞社と広島大平和科学研究センターは共同で、今年原爆投下から70年が経つのを前に、被爆者意識調査 を行った 。回答者1943人のうち、今も被爆時を思い出すことが「よくある」「時々ある」とした人が74%に上った。広島大平和科学研究センターの川野徳幸教授 は、被爆体験を継承する第一歩として、被害は当時だけでなく今も続いていることを認識する必要があると述べた(読売、7.29)

■ 【専門医が診る】広島大病院消化器・代謝内科の茶山一彰診療科長が、C型肝炎の新薬「ソルバディ(一般名ソホスビブル)」などについて説明した。従来のインターフェロン治療と比べて短期間で済む上、副作用がほとんどないという(中国、7.29)

■ 広島大、近畿大工学部、呉工業高等専門学校、広島県総合技術研究所は連携して3Dプリンターのスペシャリストを育成する研究会設立を進めている。設立により研究者のネットワーク形成、地域産業の活性化が期待される(日刊工業、7.30)

■ 29日、第60回全国高校軟式野球選手権県予選大会の決勝戦が行われ、崇徳と広島大付が西中国大会に出場する(中国、朝日、7.30)

■ 【戦後70年】「放射線被曝者医療国際協力推進協議会」(HICARE)は、被曝医療の知見を外国人医師に伝承する活動を 行っており、今年7月、米国人医師3人を招き、5日かけて研修などを行った。広島大では、東日本大震災直後に福島県で救急医療に携わった広橋伸之准教授 が、当時の体験を説明した(日経、7.30)

■ 広島大薬学部について紹介された(産経、7.30)

■ 30日、1945年8月6日の原爆投下で死去した女子学徒の日記を、妹の森谷栄子さんが原爆資料館に寄贈した。広島女子 高師付属山中高女(現広島大付属福山中高)1年だった森谷栄子さんの姉・三上睦子さんが、45年6月1日から7月18日まで1日ずつ色鉛筆の絵を添えて記 しており、日常と戦時中の苦労の両方が表されている(中国、7.31)

■ 【ともに。被爆70年の夏(3)】爆心地にある島外科内科院長の島秀行さん(広島大医学部卒)が、この地で地域医療を続けることの大切さを語った(朝日、7.31)


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