平成29年1月

■【中国新聞LEADERS倶楽部2017-新春トップインタビュー-】広島大の越智光夫学長が、産学官連携や国際化への取り組みについて話した(中国、1.1)

■広島湾でカキの養殖をする網文海産は、広島大大学院の山本民次教授(水圏環境学)などがつくる研究グループが考案した手法でカキを太らせる試みを始めている。養殖しているいかだにカキの餌となるプランクトンを周囲に増やす窒素やリンを含む肥料をつるす(中国、1.1)

■ノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さんが89歳で死去した。渡辺さんは2015年に、優れた教育実践者を表彰する広島大大学院教育学研究科などのペスタロッチ―教育賞を受賞した(中国、1.1)

■広島大大学院理学研究科の和田真一助教、東北大、京大、ドイツ・ハイデルベルク大などの合同研究チームは、日本初の短波長自由電子レーザー装置であるSCS試験加速器から供給される強力な極紫外光パルスをネオン原子の集団に照射すると、多くの電子が数珠つなぎで飛び出すという新しい現象を発見した(科学、1.1)

■擬縮系科学賞運営委員会は2016年度の擬縮系科学賞(実験部門)の受賞者を東京工業大の前田和彦准教授に決定したと発表した。同賞は、擬縮系科学分野の若手研究者を奨励することを目的に、2006年に岡山大/広島大の秋光純教授と東京理科大の福山秀敏教授により創設された(科学、1.1)

■平成28年度科研費トップ300機関ランキングにおいて、広島大は14位だった(科学、1.1)

■立命館アジア太平洋大学は、国際協力機構の「シリア平和への架け橋・人材育成プログラム」の受け入れ大学に登録された。2017年秋以降シリア難民の留学生を受け入れる。同プログラムにはこれまで東京外語大や広島大などが11大学16専攻が登録されている(日経、1.4)

■3月から、KKRホテル広島においてランチを味わいながら地域の歴史や文化を学ぶ「広島市民カレッジ」が始まる。初回3月2日は、広島大大学院の下向井龍彦教授が「663年百済救援戦争の歴史的意義」をテーマに話す(中国、1.5)

■産学連携によるイノベーションを研究開発で終わらせず実社会での活用を目指す文部科学省と科学技術振興機構の産学連携事業「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム」は全国に18拠点あり、広島大はマツダなどと感性や知覚を可視化するテーマに取り組んでいる(日刊工業、1.5)

■広島大の安藤俊範助教(口腔病理学)らのチームが、骨肉腫のがん細胞に含まれる特定のたんぱく質にはがんの増殖や転移を抑える働きがあることを発表した。このたんぱく質の有無を調べることで、病気の経過を予測できる可能性がある(読売、1.6)

■12月23日~26日、第60回全日本大学囲碁選手権が行われ、早稲田大が2年ぶり14回目の優勝を果たした。地区予選を勝ち抜いた広島大を含む全国8チームが競った(朝日、1.6)

■尾道市内の島しょ部において瀬戸内海をフィールドに研究を行う研究施設の取り組みが紹介された。向島にある広島大大学院理学研究科付属臨海実験所の田川訓史准教授は、再生能力が高いギボシムシのゲノム解読に世界で初めて成功した。再生のメカニズムを解明し将来はヒトの再生医療に役立てる研究の傍ら、地域の子どもたちと一緒に磯に出かけ自然学習の手助けも行っている(中国、1.8)

■福山市教育委員会は、築城400年が近づく福山城の整備について耐震改修か木造再建か議論を始めている。策定委員で広島大大学院の三浦正幸教授(文化財学)は、木造は半永久的にもち耐震性能も高く、史跡の価値を高めるため木造建築には利点があると話した(中国、1.8)

■【病院の実力】血液のがんの医療機関別2015年治療実績の調査結果を公表した。広島大病院は小児9種類の血液がんについて、新規患者数は19人、同種造血幹細胞移植(2013~2015年)4人だった(読売、1.8)

■広島大大学院医歯薬保健学研究院の分子病理学研究室は、ルワンダ北部で20代30代に多発している胃がんの原因解明に向けて、現地の医師らと共同研究を始める(中国、1.9)

■来年9月、東広島市において発足するる理化学研究所の研究拠点は、一つの細胞内にある分子の種類や量を分析する独自の技術や分析設備を中国地方5県に無料開放する。また、同拠点と広島大は「ゲノム編集」の分野において協力する(産経、1.9)

■28日、障害者が暮らしやすい社会づくりを考えるフォーラムが行われる。シンポジウムでは、広島大大学院の藤田誠教授(憲法学)がコーディネーターを務め、障害者や障害者の保護者4人が実体験を基に意見を交換を行う(中国、1.10)

■早稲田大法学学術院の水島朝穂教授(広島大助教授などを経て現職)が、トランプ新政権の誕生は人権保障と権力分立を軸としてきた立憲主義に対する挑戦となると話した(中国、1.10)

■【社説】産学連携から新産業を創出する具体例として広島大とマツダなどの取り組みを紹介。広島大などは人によって異なる「ワクワク感」などを数値化することに成功した。今後、魅力的な食品パッケージ、高級感などの特徴的な質感の服飾など、感性ビジネスのすそ野を広げ、他分野への波及も期待できる(日刊工業、1.10)

■9日、岸田文雄外相は訪問中のチェコ・プラハにおいて同国のハマチェク下院議長と会談した。会談の場には、2015年に広島を訪問した同氏に広島大が寄贈した原爆ドームの破片が展示されていた(朝日、1.10)

■9日、元安川において寒中水泳大会が行われた。今年で69回目となる恒例行事で、神伝流広島遊泳同志会員や広島大水泳部員らが、刀を持ち水にぬらさないように泳ぐ「輪束掛游」などの技を披露した(中国、朝日、読売、1.10)

■感性イノベーション研究推進機構長の農沢隆秀さん(広島大客員教授)が、広島大とマツダなどが取り組む「わくわく」する心の動きを可視化する研究について話した。今後、可視化できる領域をもっと広め、お客さんが製品に求める期待感などを事前に把握し、製品開発やものづくりにつなげていくことが課題だと話した(中国、1.11)

■防衛省が大学のなどの研究に補助金を出す「安全保障技術研究推進制度」について、広島大は基本理念や行動規範をもとに「原爆の被災から復興した大学として、戦争を目的とした科学研究は行わない」として制度には応募しないことを表明している(朝日、1.11)

■東広島市は、公共交通網を再編する実施計画案を発表した。2017年度から5年間で広島大や道の駅などを4ヵ所を候補地に、バス乗り場の増設、駐車場や待合室などを整備し、利便性と効率のバランスのとれた交通網の持続に取り組む(中国、1.12)

■国際ニュース通信社ロイターがまとめた「アジアで最もイノベーティブな大学ランキング」において広島大は26位に選ばれた。12月19日、表彰式が同大東広島キャンパスで行われ、越智光夫学学長が記念の盾を受け取った。越智学長はこれに満足せず弱いと指摘された部分を強化していきたいと話した(朝日、1.12)

■20日、中国新聞文化センターちゅーぴーカレッジクレドビル教室は、広島大大学院生物圏科学研究科の長沼毅教授を講師に迎え、「ビッグヒストリー138億年の人間史」講座を開催する(中国、1.13)

■28日まで、広島大総合博物館において、第9回ふむふむギャラリー「アンモナイトワールド太古の世界をのぞいてみよう」が開催されている。初公開の化石や触れてもよい化石など約40点を見ることができる(朝日、1.13)

■12日、比治山大と同大短期大学部を運営する学校法人比治山学園は、3月末で任期満了となる二宮晧学長の後任に同大現代文化学部の石井真治教授(広島大教授などを経て現職)を選んだと発表した(中国、読売、1.13)

■14日、15日、県内17大学25会場で大学入試センター試験が行われる。寒波の接近が予想され、各大学雪への対策を行った。広島大では積雪や路面凍結で受験生が転ばないよう、キャンパス内に融雪剤や除雪用スコップを準備した(毎日、1.13、中国、朝日、1.14)

■11日、12日の両日、フィリピン・ミンダナオ島で発足を目指す自治政府の行政官候補の7人が大竹市の玖波地区を研修で訪れ、旧西国街道などを視察した。広島大、県、国際協力機構が行政官育成事業として招き、行政の基本姿勢や実務を学ぶ手助けを行っている(中国、1.13、読売、1.18)

■12日、文部科学省は国立大への2017年度運営費交付金の再配分率を公表した。全国86大学のうち41大学は再配分率が100%を超える増額評価を受け、45大学は減額となった。広島大の再配分率は88.1%だった(中国、朝日、日経、日刊工業、1.13、読売、1.19)

■第15回キャンパスベンチャーグランプリ中国の受賞者が決まった。24日、表彰式が行われる▽ビジネス部門最優秀賞=小中高生対象のプログラミングスクールTech Chance!(広島大大大学院・北村拓也)、▽優秀賞=VRを用いたプレゼンテーション練習支援ツールの開発(広島大大学院・川嶋克明)、▽特別賞=農業を通じての地域交流と資源有効化(広島大大学院・クレツファー・トーマス)(日刊工業、1.13、1.24)

■昨年7月、ウルシュラ・スティチェックさん(広島大大学院修了)は、広島の元大学教授らと広島と長崎の原爆について書かれた世界各地の文献を検索できるウェブサイトを立ち上げた(朝日、1.15)

■14日、大学入試センター試験が始まった。広島大東広島キャンパスでは約3000人が受験した。同大霞キャンパスでは、雪のため開門を約10分早めた(読売、日経、1.15)

■15日、大学入試センター試験の2日目が行われた。雪の影響を受け、広島修道大や広島大霞キャンパスでは1時間開始時間を繰り下げた。また、安田女子大や広島大東広島キャンパスなど6会場では交通の乱れで開始時間に間に合わなかった計8人が別室で受験した(中国、読売、1.16)

■4月1日、中国新聞社は広島大本部跡地で進む「知の拠点」の再開発事業に参画し、デジタル系のクリエイター養成スクール「中国新聞情報文化センター デジタルハリウッドSTUDIO広島」を開校する(中国、1.18)

■活断層の活動により神戸など都市部に甚大な被害をもたらした阪神大震災から22年を迎えた。広島県内にも大規模な地震を引き起こす可能性がある活断層が複数ある。広島大の中田高名誉教授は、自分たちの住む土地の特性を知ることが重要だと話した(毎日、1.18)

■18日、広島市は地元の産学官のトップがまちづくりを考える「広島の拠点性強化に向けた懇話会」の会合を開いた。広島大の越智光夫学長ら8人が出席し、中山間地域の活性化策などについて意見交換を行った(中国、1.19)

■手を専門とする整形外科医の広島大大学院の中島祐子助教は、X線撮影では写らない腱や神経、靭帯の治療・診断に超音波診断装置を利用する研究を進めている(朝日、1.19)

■第42回毎日書き初め展の入選作品が決まった。グランプリに並ぶ毎日学生大賞を広島大付属福山高の生徒が受賞した。その他、カタヤマ表装賞を広島大付属福山中の生徒が受賞した(毎日、1.19)

■19日、広島大生物生産学部は中山間地域の課題解決に向けて県内の現場で学んできた学生の発表会を開いた。学生らを受け入れた団体代表など約170人が参加した(中国、1.20)

■第34回西日本新春書道展の入選者が決まった。団体の部の優秀校に広島大付属福山高が選ばれた(読売、1.20)

■第62回青少年読書感想文全国コンクール県審査特選作品の広島大附属高の生徒による「シンドラーに救われた少年」が掲載された(毎日、1.21)

■県内の試験会場のうち東広島市では、広島大と近畿大工学部が大学入試センターの会場となった。15日、広島大では雪の影響で交通機関が乱れたため、試験開始時間を遅らせた(プレスネット、1.21)

■◇広島六大学野球◇【第7週】▽1回戦=広島大3-2広経大▽2回戦=広経大5-0広島大▽3回戦=広島大5-4広経大(プレスネット、1.21)

■日本ゲノム編集学会会長を務める広島大の山本卓教授は、昨年12月に「ゲノム編集入門」(裳華房)を出した。ゲノム編集の国内での研究は海外に比べて遅れている。山本教授は著書に人や社会にとって重要なこの技術をもっと知ってほしいという思いを込めたと話した(朝日、1.21)

■世界レベルの科学者を目指す高校生が研究成果を競う「高校生科学技術チャレンジ(JSEC)」で、広島大付属福山高の生徒が2年連続で選ばれた。5月のインテル国際学生科学技術フェア(ISEF)に昨年に続いて日本代表の一員として参加する(朝日、1.21)

■広島県の事業の「ひろしま里山ウェーブ」の地域コーディネーターを務めている鈴木英士さん(広島大大学院教育学研究科修了)は、昨年6月に広島大東広島キャンパスの近くでカフェを開いた。カウンターが多めの店内は鈴木さんを介し知らない者同士自然と会話が生まれ、学生と地域をつなぐ交流の場となっている(中国、1.21)

■21日、栃木県で全国高校スケート・アイスホッケー選手権大会のスピードスケート男女1000メートルなどが行われた。広島大付属高の生徒が出場し、56位だった(読売、1.22)

■21日、広島大歯学部で学ぶ東南アジア出身の留学生を招いた華道体験会がIWAD環境福祉専門学校で行われた。同専門学校と留学生を支援するNPO法人のNGOひろしまが初めて企画した(中国、1.22)

■広島大の水島裕雅名誉教授は市民団体「広島文学資料保全の会」の顧問を務めている。昨年8月、同会が仲介し共産党中央委員会から広島市へ峠三吉が被爆の瞬間など惨状を綴った大小2冊のノートが寄託された。同会は、原民喜、栗原貞子の作品とあわせてユネスコの「世界の記憶」(記憶遺産)への登録を目指している(中国、1.24)

■23日、国公立大2次試験の願書の受付が始まった。中国地方の国立4校の医学部医学科、広島大、岡山大、島根大は前期日程、山口大は後期日程において一定の志願倍率を超えた場合、センター試験の結果で「二段階選抜」を実施するとしている(中国、1.24)

■2016キャンパスベンチャーグランプリ中国のビジネス部門最優秀賞を受賞した広島大大大学院の北村拓也による「小中高生対象のプログラミングスクールTech Chance!」、テクノロジー部門優秀賞を受賞した広島大大学院の川嶋克明さんらによる「VRを用いたプレゼンテーション練習支援ツールの開発」、特別賞を受賞した広島大大学院のクレツファー・トーマスさんによる「農業を通じての地域交流と資源有効化」など、ビジネスプラン15件が紹介された(日刊工業、1.24)

■24日、2016キャンパスベンチャーグランプリ中国の表彰式が行われた。ビジネス部門最優秀賞に選ばれた広島大大学院の北村拓也さんの小中高生を対象にしたプログラミングスクール「テックチャンス」は昨年6月から実際に事業を始めている(中国、1.25)

■29日に開催される第80回中国山口駅伝大会に出場するチームが紹介された。一般の部に広島大クAと広島大クBが出場する(中国、1.26)

■26日、日本での就職を目指す留学生と企業が互いの理解を深める交流サロンが芸術文化ホールくららで行われた。参加した広島大大学院2年の孫可さんは、留学生にとって日本の中小企業の説明会は珍しいため参考になったと話した(中国、1.27)

■26日、広島大大学院国際協力研究科で教育開発を学ぶアジアやアフリカの留学生5人が東広島市の志和生涯学習センターを見学した。修士課程1年のラン・ソパットさんは、同センターが住民同士の交流の場として機能していたのが印象的だと話した(中国、1.27)

■2月10日から3月11日まで、東広島市美術館において特別企画展「光-身近に潜む科学とアート-」が開催される。3月11日、関連イベントとして広島大宇宙科学センターの「広島大天文台・かなた望遠鏡」の見学と作品解説を組み合わせたツアーが行われる(中国、1.27)

■石塚悟(いしづか・さとる=広島大教授、燃焼学)22日、死去。65歳(中国、読売、1.27)

■26日、リコーは4月1日付で山下良則副社長(広島大工学部卒)を社長に昇格する人事を発表した(日経、日刊工業、1.27)

■27日、文部科学省は国立大の2次試験志願状況の中間集計(同日午前10時現在)を発表した。中国地方16校の志願者数は5,825人で、広島大は1,104人(前年同期比360人減)だった(中国、1.28)

■4月5日、広島大サタケメモリアルホールにおいて、2001年にノーベル医学生理学賞を受賞した英フランシス・クリック研究所のポール・ナース所長の講演会が行われる(朝日、1.28)

■広島大大学院社会科学研究科「ファイナンスプログラム」と「アナリストプログラム」では、社会人を対象に新年度学生を募集する。講義は東千田キャンパスで行われ、金融庁や日本銀行などと連携講座も設ける(日経、1.28)

■29日、第80回中国山口駅伝が行われた。一般の部に出場した広島大クAは4時間40分21秒で12位だった(中国、1.30)

■昨年12月、竹原市において同市出身の物理学者で被爆体験をもとに核兵器廃絶を訴え続けた広島大名誉教授の三村剛昴氏(1898-1965)を紹介する展示が開催された(読売、1.30)

■30日、広島大客員教授も務める大阪大の寺田健太郎教授(宇宙地球化学)や名古屋大などのチームが、地球の重力圏から流れ出た「酸素イオン」が約38万キロ離れた月に到着していることを明らかにしたと発表した(中国、1.31)

■第45回医療功労賞の受賞者が決まり、広島県内から広島原爆被害者援護事業団理事長の鎌田七男さん(広島大医学部卒)と、重症児・者福祉医療施設鈴が峰院長の佐倉伸夫さん(広島大医学部卒)の2人が選ばれた(読売、1.31)

■リコーの山下良則次期社長(広島大工学部卒)は、上司にも部下にもはっきりと考えるを伝える率直で気さくな人柄で知られ、企業の宝は社員のモチベーションと信じ、就任後社員一丸となって経営改革へ取り組む(日刊工業、1.31)


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