平成29年6月

■5月31日から6月5日まで、東広島市民文化センターにおいて、広島大教育学部で芸術を学ぶ学生の作品展が行われる。絵画やデザインなど18点が展示される(読売、6.1)

■広島市は広島大などと連携し、平和や医療に関する大規模な学会や国際会議の誘致を強化する。2020年に100件の開催を目指す(日経、6.1)

■稚魚を育てて放流する栽培漁業で繁殖したクロダイによる養殖カキの食害が深刻化している。広島大大学院の海野徹也准教授(水産増殖学)は、この問題はすでに準備している稚魚の放流を急に中止できない栽培漁業の難しさを浮き彫りにしたと指摘した(中国、6.1)

■東広島市の大学生と社会人でつくる水中ホッケー団体「広島シャーレア」に女子チームが発足した。キャプテンは広島大大学院2年の横田知佳さんが務める(中国、6.2)

■2日、広島大病院構内講広仁会館において「親子のお口の健康教室」が開催される(朝日、6.2)

■広島大大学院医歯薬保健学研究科の小林敏生教授らは、鹿児島県錦江町と連携し、職場を田舎に移すことで精神的な疲労やストレスが改善する効果があるかどうかを探る共同研究を行う(中国、産経、6.2、朝日、6.13)

■広島大総合科学部4年の来田直也さんは、休学中に訪れたフィリピンでギターに出会い、注文に応じて設計・生産するカスタムギターの販売で在学中の起業を目指している(中国、6.3)

■広島高等師範学校(広島大の前身の一つ)の教授などを歴任した故・金子健二は東京帝大(現東京大)在籍中、英文科の講師だった夏目漱石の講義内容や教室での様子を観察したことをまとめ、現在でも漱石研究の貴重な資料とされている「人間漱石」を1948年に出版した。漱石を偉大だとする弟子たちとは違い、率直な表現で書かれている(中国セレクト、6.3)

■【病院の実力】主な医療機関の腰痛に関する2016年度手術実績を公表した。広島大病院は腰部脊柱管狭窄症の手術34人、腰部脊柱管狭窄症の内、低侵襲手術27人、腰椎椎間板ヘルニアの手術5人、腰椎椎間板ヘルニアの内、低侵襲手術5人だった(読売、6.4)

■広島大や東北大大学院の研究グループは、劇症肝炎の進行を抑える効果がある新たな化合物を開発した。新薬の開発が期待される(中国セレクト、6.4)

■広島大の教員と学生たちのグループ「ヒロシマ韓国学」との学術討論会のために来日した韓国の大学の研究者や大学院生たち15人が、中国残留日本人の体験を聞く会に参加した(中国、6.5)

■4日、第58回原子爆弾後障害研究会が広島市で開催された。広島大原爆放射線医学研究所の客員教授を務める国際医療福祉大学クリニックの鈴木元院長が特別講演を行った(中国、6.5、読売、6.6)

■広島大と三重富士通セミコンダクターは少ない消費電力で動くトランジスタを共同で開発したと発表した。広島大が回路を設計し、三重富士通の持つ技術と組み合わせた(日経、6.6)

■UHA味覚糖、広島大、三井物産は、虫歯などを抑える効果のある乳酸菌を配合したタブレット菓子を開発した。広島大大学院の二川浩樹教授が発見した乳酸菌「L8020菌」を配合している(朝日、6.6)

■中国地方の国立5大学は障害のある学生が安心して学べる環境づくりを進めている。2008年に発足した広島大アクセシビリティセンターは、専任教員2人、支援体制を調整するコーディネーター4人が所属し、学習面・生活面・就活相談など力を入れている(朝日、6.6)

■広島大とNTTドコモやドローン開発など企業4社でつくるグループは、広島県の離島・大崎上島町で福祉施設や往診先で採取した血液を小型無人機ドローンで医療機関に運び、検査時間の短縮や医療過疎地域の負担軽減につなげる実証実験を始めた(朝日、6.6、日経、6.28)

■広島大は県と連携し、医療機器の開発にデザイン思考を取り入れた人材育成プログラムに取り組む。9日、バイオデザインのセミナーを霞キャンパスで開催する(中国、6.7)

■広島大大学院工学研究科の高木健准教授と大西義典大学院生らは、荷物をつかんでも重心がずれないドローンに後付けできるアームを開発した(日刊工業、6.7)

■6日、文部科学省の国立大学法人評価委員会は運営や研究に関する中期目標・計画の達成状況を公表した。中国地方の国立大法人は山口大を除く広島大など4法人が全項目「良好」か「おおむね良好」だった(中国、6.7)

■藤井仁美さんは2003年から英会話カフェ「SweetieS(スウィーティーズ)」を経営している。英語を母語とする広島大留学生を含めた12人をスタッフに迎え、英会話の向上と相互理解の場を提供している(読売、6.7)

■広島大発ベンチャーのミルテルは、約3年前から病気のリスクを知ることができるテロメア検査を実施している。検査技術を開発した同大の田原栄俊教授は、遺伝子年齢や疾患リスクを知ることができると話した(日経、6.8)

■農家の余剰野菜を買い取り、飲食店などに提供する安芸高田市の会社が行っているビジネスについて、広島大の細野賢治准教授(農業経済学)は、余剰野菜が農家のお金に変わり、ほかの中山間地に応用できる可能性があると話した(朝日、6.8)

■日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターで起きた核燃料物質付着事故について、広島大の星正治名誉教授(放射線生物・物理学)は、プルトニウムが出す放射線は取り扱いに注意が必要で管理体制に疑問が残ると指摘した(読売、6.8)

■広島大教授だった長田新さんは教え子とともに小学生から大学生まで1,000人の手記を集めて「原爆の子」を編纂し、1951年に発行した。長田さんの死後、貴重な一次資料である元原稿は所在不明となっている(中国、6.8)

■吉村典久(よしむら・のりひさ=広島大名誉教授、地質学)6日、死去。88歳(読売、6.8)

■5月、広島大の学生と記者が意見交換を行った。現在、東広島市は酒蔵群の日本遺産の認定を目指したり、日本酒をテーマにした映画「恋のしずく(仮題)」の計画が進んでいるが、酒蔵も大事だが住民がどう考えているのかも大事だという指摘がでた(中国、6.9)

■13日、広島大原爆瓦発送之会は、元安川に落ちていた原爆ドームの壁に使用されていたレンガを製造元の「讃岐煉瓦」に寄贈する(読売、6.10)

■事業を起こしたい人が集まる広島大の部活「ファーストペンギンクラブ」が、昨年5月の創部から1年を迎えた。部員は現在社会人も含め60人を超え、月2回集まり、互いの進捗状況報告し合い、夢の実現に向けて切磋琢磨している(中国、6.10)

■10日、乳がんの検診や治療法などの知識を学ぶ「きらら乳がんフォーラム」が開催された。広島大病院の角舎学行医師は乳がんの再発予防法について説明し、3ヶ月から半年に1回は問診と視触診を受けるよう呼びかけた(中国、6.11)

■子どもの臓器提供に関して、医療現場において臓器提供の意思確認を見送るケースが多い。広島大病院で脳死移植を手掛ける大段秀樹教授は、医師が心を乱すことなく話ができるよう患者家族との間でどちらでも構わないという共通認識を構築することが大事だと話した(中国、6.11)

■12日、広島大の1年生が必修の平和科目「ヒロシマ学」の一環として、原爆資料館が所有するDVDに収められた被爆証言を文字に起こす作業を始めた。2人づつペアを組み、7月末にかけてDVD75枚分の証言を文字化する(中国、6.13)

■12日、医療現場の課題を見つけ、医療機器を開発する「バイオデザイン」の人材育成に務めている全インド医科大のバーラム・バルガバ教授たちが県庁を訪れ、湯崎英彦知事と会談した。県と広島大はバイオデザインをテーマに学生を指導する事業を始める(中国、6.13)

■言葉が詰まってしまう子どもへの対応について、広島大大学院教育学研究科の川谷紀宗教授は、ゆっくり話そうと指摘するのではなく、話の内容に注意を向け興味を示すことが大切だと話した(中国、6.13)

■13日、広島大の学生団体「広島大学原爆瓦発送之会」は原爆ドームの壁に使用され被爆したレンガを製造元の讃岐煉瓦に寄贈した。今後、同社が経営する温浴施設に展示される(読売、日経、6.14、産経、6.18)

■12日、国際ソロプチミスト呉の設立40周年を記念したチャリティーディナーショーが開催された。収益の一部は広島大に寄贈され、同大元学長の原田康夫さんが目録を受け取った(中国、6.14)

■運営費交付金がかつての半分までに減り、理化学研究所の国際競争力の低下が懸念される。松本紘理事長は複数の大学とのネットワーク「科学技術ハブ」構想を掲げすでに東京大、名古屋大などと連携している。さらに2017年度中に広島大などと連携する(日刊工業、6.14)

■東京工業大、東京大、広島大などの理論研究グループは、トポロジカル絶縁体を強磁性にする新手法を発見し、室温でも強磁性状態を保つことを確認した(日刊工業、6.14)

■【広島の囲碁49】1976年の22期中国素人本因坊戦に、大会史上最年少25歳で広島大大学院生の来嶋大二さんが挑戦者となった(中国セレクト、6.14)

■マツダや広島大などで構成するひろしま自動車産学官連携推進会議が、設立以来初めてのシンポジウムを開催した。バイオ燃料を自動車に活用する可能性を探る内容となった(日経、6.15)

■4日、広島大の学生団体「東広島ひとむすび」が吉川地区の良さを多くの人に知ってもらうため、吉川ひとむすびツアーを開催した。参加者は、2班に分かれ地元住民に田植えを教わりながら作付けを行った(プレスネット、6.15)

■理化学研究所の一部チームの東広島市への移転が来年3月頃に延期になる。また、研究チームのチームリーダーだった広島大の升島努名誉教授が3月に死去し、移転するチームが一細胞質量分析研究チームから細胞場構造研究ユニットに変更される(中国、読売、6.15、朝日、6.16)

■【想】前国立天文台長で広島大特任教授の観山正見さんが、現在飛行中の探査機「はやぶさ2」に期待することについて話した(中国セレクト、6.16)

■15日、広島大は2018年度入試の入学者向け入試要項を発表した。新たに設置予定の「情報科学部」の定員は80人、総合科学部内に新設される「国際共創学科」の定員は40人。要項は15日からホームページで公開されている(中国、日経、6.16、朝日、6.20)

■犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」について広島大大学院法務研究科長の秋野成人教授は、法の正当性を十分に吟味できたのか疑問が残る、信頼できる法かどうか今後追跡することが必要だと話した(中国、6.17)

■16日、今秋に東広島市西条地区などを舞台に撮影が始まる日本酒をテーマにした映画「恋のしずく(仮題)」を製作する瀬木直貴監督のトークショーが東広島市のカフェで行われた。地元の広島大や近畿大工学部の学生約20人が参加した(中国、6.17)

■英国の家電メーカーのダイソン社ゆかりの財団が広島大付属中で出前授業を行った。生徒たちは校舎の汚れや文房具の使いにくさなどをテーマに不満を解消する製品の開発に挑んだ(中国、6.18)

■18日、8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部に核兵器廃絶を求める署名を届ける「高校生平和大使」の結団式が広島市で行われた。広島大付属高2年の生徒は、同じ過ちが起きないよう被爆者の思いを次の世代に語り継いでいきたいと意気込みを語った(読売、6.19)

■19日、放射線被曝者医療国際協力推進協議会(HICARE)が招いた韓国の医師3人が広島市内で研修を開始した。研修期間中、広島大原爆放射線医科学研究所などで、放射線の人体への影響や被爆者医療について学ぶ(朝日、6.20)

■広島大の学生ボランティア団体「オペレーションつながり」は、8月に高校生を対象にした東日本大震災の被災地・宮城県を訪ねる東北ツアーを開催する(中国、6.21)

■◇陸上◇◆第71回中国四国学生対校選手権大会【男子】▽800メートル(2)梶原周平、(3)安田理人、▽5000メートル(2)南隆之介、▽400メートルハードル(2)尾崎雄祐、▽やり投げ(1)権出憲一、◇総合(2)広島大、◇トラック(3)広島大、◇フィールド(2)広島大 【女子】▽200メートル(2)木戸恵理、▽400メートル(2)木戸恵理、▽10,000メートル競歩(1)山田千花、(2)糴川礼菜、▽1,600メートルリレー(2)広島大(工藤菜々美・木戸恵理・山崎安寿・安田夏生)、▽棒高跳び(3)安藤はるな、▽七種競技(3)安田夏生、◇トラック(3)広島大 ◆第56回中国実業団選手権大会【男子】▽やり投げ(3)桑田和佳(広島大職員)(読売、6.21)

■20日、広島大病院が、筋ジストロフィーなど難病患者の歩行を助ける装着型ロボット「HAL医療用」を中国地方で初めて導入した(中国、読売、日経、産経、6.21)

■20日、広島大の学生らでつくるグループ「原爆瓦発送之会」が原爆ドーム前の元安川から原爆ドーム(旧県産業奨励会館)のバルコニーの一部だったとみられる石材3個を引き上げた(中国、読売、日経、産経、毎日6.21、朝日、6.28)

■認知症の医療などで功績のあった人や団体に贈られる「日本認知症ケア学会・読売認知症ケア賞」の第13回受賞者が決まった。功労賞に選ばれた広島大名誉教授で洛和会京都新薬開発支援センターの中村重信さんは、40年にわたり認知症治療薬の研究・開発に携わってきた(読売、6.25)

■【キャンパスリポーター発】12日、広島大東広島キャンパス近くのOlu Olu Cafe(オルオルカフェ)で広島大の学生がメンバーの「暇ロック」がオリジナル曲など数曲を披露した(記事:広島大2年・仲間愛梨)(中国、6.26)

■富士通研究所は、コンピューター断層撮影装置(CT)を使った検査で、肺炎などの診断を人工知能で支援するシステムを開発した。広島大大学院医歯薬保健学研究科の粟井和夫教授と共同で検索の正解率を評価したところ、正解率は約85%だった(日経、日刊工業、6.26、読売、6.27)

■26日、広島大は世界トップクラスの研究拠点を目指し重点支援する8分野を発表した。「創薬・バイオマーカー拠点」など4分野は自立型拠点として中長期的に広島大を代表する研究成果を期待する(日経、6.27)

■中国地方にある大学が相次ぎ2018年度に学部や学科を新設する。広島大は情報科学部を新設し、データサイエンティストなどを育成する。また総合科学部には国際共創学科が新設され、英語を共通言語としてディベートやプレゼンの能力を身につける(日経、6.28)

■27日、広島市財政課の職員が、広島大経済学部の授業「地方財政論」で市の財政について講義した(中国、6.28)

■7月16日、第20回日本臨床脳神経外科学会の市民公開講座が行われる。広島大脳神経外科科学の栗栖薫教授らが座長を務める(読売、6.28)

■広島大の新たな留学生受け入れの取り組み「森戸高等教育学院3+1プログラム」の1期生の修了式が行われた。中国の9大学から留学していた24人が学び終え、半数が広島大大学院に進学予定(中国、6.29)

■28日、広島大学の学生らでつくる「広島原爆瓦発送之会」が原爆ドームのそばを流れる元安川の砂利などを練り込んだ陶器を「平成の原爆焼」と名付けて被爆者らと製作し、その試作品を同大医学資料館で披露した。完成品は希望者などに寄贈する(中国、読売、産経、6.29)

■シギヤ精機製作所のリーウィスティクル・タンさん(広島大大学院修了)と早川ゴムのスワンピモルクル・ピールットさん(広島大大学院修了)は、広島大や県、地元企業でつくる「県ものづくりグローバル人材育成協議会」を通じて入社した。会長を務める広島大大学院工学研究科の河原能久教授は、日本での就労に不安を抱く留学生のために企業の情報を十分に伝えるなど幅広いサポートが必要だと話した(中国、6.29)

■広島大両生類研究センターの三浦郁夫准教授は、生まれつき色素を作ることができない「アルビノ」のカエルのDNAを分析し、ヒトとは違う独特の特徴を見つけた(中国、6.30)

■文部科学省は、「がん専門医療人材(がんプロフェッショナル)」養成プランについて11件を選定した。広島大は、全人的医療を行う高度がん専門医療人養成を岡山大などと連携して行う(科学、6.30)


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