平成29年7月

■来年10月、障害者を中心にしたヨットの世界大会「2018ハンザクラスワールド」が広島で開催される。アジア初の大会を誘致した県セーリング連盟会長の山根恒弘さん(広島大卒)は、体験教室を企画するなどヨットの普及に取り組んでいる(中国セレクト、7.1)

■1日、世界のけん玉と歴史を紹介するパネル展「KENDAMA展」が広島大総合博物館で始まった。学生時代、広島大にけん玉サークルをつくった一般社団法人グローバルけん玉ネットワーク代表理事の窪田保さんらが、親子連れたち約70人にけん玉を指導した(中国、7.2)

■1日、国際協力活動に取り組む広島、山口、島根3県11大学計16の学生団体が中四国国際協力学生連合(UCIS)を設立し、県立広島大において発足式を行った。代表は広島大教育学部3年の松井稜弥さんが務める(中国、7.2)

■【病院の実力】主な医療機関の婦人科がんの治療実績を公表した。広島大病院は子宮頸がん26人、子宮頸がんの放射線療法・同時化学放射線療法14人、子宮体がん30人、卵巣がん21人の手術を行った(読売、7.2)

■2020年度から始まる「大学入学共通テスト(仮称)」で、英検など民間試験が活用される。上智大が日本英語検定協会と共同開発した読む・聞く・話す・書くの4技能を問う「TEAP」は、早稲田、広島大など70大学の入試で活用されている(毎日、7.3)

■2日、第43回西日本バレーボール大学女子選手権大会の準決勝・決勝が行われ、広島大は準優勝した。▽準決勝 広島大3-0京都橘大、▽決勝 福岡大3-1広島大(毎日、7.3)

■3日、東広島市選管は、将来教員を目指す広島大教育学部の学生向けに、主権者教育を意識付ける目的で、選挙の仕組みや意義を伝える出前講座を行った(中国、7.4、プレスネット、7.27)

■広島大大学院教育学研究科は、優れた教育を実践する個人や団体をたたえる「ペスタロッチー教育賞」の候補者を募集している(中国、7.5)

■15日、広島大博物館は第59回フィールドナビ「発見の小径(こみち)を歩こう!~キャンパスの里山探検3」を開催する(読売、7.5)

■3Dプリンターの利用を県内の地域産業の振興につなげようとする近畿大工学部、広島大など5者で構成される産学官連携組織「ひろしまアディティブ・マニュファクチャリング研究会」に新たに民間企業2社が加盟した(日刊工業、7.5)

■7日までの成立に向け核兵器禁止条約の交渉会議が大詰めを迎えている。広島大原爆放射能医学研究所(現広島大原爆放射線医科学研究所)元所長の鎌田七男名誉教授や広島大の葉佐井博己名誉教授は、最終的には核廃絶しか道はないと話した(毎日、7.5)

■今月、広島大は公式グッズとして学章をデザインに取り入れたマグカップやボールペンなどの販売を始めた(中国、7.6)

■6月12日、広島大と中国北京市の魯迅中学は両校のグローバル化の推進を目的として、交流覚書を締結した。同大附属高校と魯迅中学との間で生徒を相互派遣するなど交流を計画している(プレスネット、7.6)

■5日、広島大の研究チームは原爆ドームのそばを流れる元安川の砂利などを練り込んだ陶器を「平成の原爆焼」と名付けて被爆者らと制作を始めた。27日~8月7日まで、同大医学資料館で展示する(日経、7.6、7.28)

■6日、広島大放射光科学研究センターの井野明洋特任准教授(固体物理学)の研究グループは、「高温超電導」の現象に、結晶中の原子の振動「格子振動」が大きな役割を果たしている証拠を観測したと発表した。同日付で英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された(中国、7.7)

■【叙位叙勲】従六位瑞宝双光章 元広島大庶務部企画調査課長 本崎昭夫氏(90)(6月9日死去)(産経、7.8)

■7日から、広島大大学院で学ぶスリランカ人のインディマ・エディリシンハさんら家族4人は、庄原市高野町のトマト農家の前田賢治さん宅に2泊3日でホームステイしている。しょうばら国際交流協会の主催行事で、毎年7月と11月に開催されている(中国、7.9)

■広島大の栗井和夫教授は、富士通が開発した人工知能(AI)を使ったコンピューター断層撮影装置(CT)検査画像検索技術に協力した(日刊工業、7.10)

■10日、広島大東広島キャンパスにおいて広島の食の魅力を伝える異文化交流会が開催された。イスラム教の戒律に沿った「ハラル」対応のお好み焼きが紹介され、昨年の倍の約400人の学生や教職員が参加した(中国、読売、7.11)

■陸上自衛隊日報廃棄問題など、日本の公文書管理の根幹が問われている。広島大文書館の小池聖一館長は、苦い真理が含まれていようとも公文書を作成し残していく意識を政治家や行政機関が共有する必要があると話した(中国、7.11)

■10日、文部科学省は「次世代アントレプレナー育成事業」で、東北大、東京大、名古屋大、九州大、早稲田大を主幹機関とする5つのコンソーシアムを採択したと発表した。九州大の協力機関として広島大など4大学が指定される(日刊工業、7.11)

■夜間部の入学定員(2017年度入試)が多い大学ランキングにおいて、広島大(定員100名)は全国7番目多く、国立大ではトップだった(毎日、7.11)

■広島大自然科学研究支援開発センターの斎藤健一教授(材料科学)たちの研究グループは、電子を通すプラスチック分子が一方向に並んだ薄い膜「配向膜」を簡単に作る世界初の手法を開発したと発表した。曲がるタブレット端末などの開発が期待できる(中国、7.12)

■英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」の世界大学ランキングに入った日本の69大学のうち、47大学が国公立大で、地方の国立大も多く入っている。広島大(国内12位)も501~600位にランクインした(朝日、7.12)

■22日、東広島市福富町下竹仁の広場で土のうを積み上げた「アースバッグハウス」の完成披露会が行われる。2015年10月から広島大の留学生や近畿大工学部の学生がワークショップ形式で造ってきた(中国、7.14)

■【大学の実力調査】広島大の全学の定員、全学の学生総数、4年前の入学者、今春の卒業者、入学者に占める卒業・留年・退学・正規雇用・進学・入試方法別退学・1年時退学の比率、4年間の納付金、奨学金平均額、専任教員数、ST比、専任以外教員数、本務職員数、学部数などが紹介された(読売、7.14)

■法政大社会学部の藤代裕之准教授(広島大卒)は、地方創生のため東京23区内の学生数を規制する前に、地方の大学が地域の特色や歴史に裏打ちされた研究や教育を行うことが大切だと指摘した(中国、7.15)

■16日、東広島市は広島大で「学生×地域塾」の入塾説明会を開催した。塾生は、合宿や地域での聞き取り調査を通して地域を活性化する担い手としてアイデアを練る(中国、7.17)

■18日、東広島地区共同募金委員会は東広島市内の商業施設で福岡・大分の豪雨災害の被災地を支援する街頭募金を行った。広島大の学生ボランティア団体「オペレーションつながり」のメンバー5人も参加した(中国、7.19)

■18日、広島大など県内の大学の教員有志たちが「共謀罪」を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法への抗議声明を出した。呼びかけ人である広島大大学院文学研究科の河西英通教授(日本近代史)は、研究者にとっても他人ごとではない法律であるため廃止に向けて息の長い活動をしたいと話した(中国、7.19)

■16、17日中国・四国地区中学・高校ディベート選手権が開催され、高校の部で広島大付属福山高が3位となった。8月、全国大会に出場する(読売、7.19)

■原爆資料館の元館長で被爆者の原田浩さんが母校の広島大付属中の道徳の授業の一環で被爆体験を語った(中国、7.20)

■31日から、「第三世代が考えるヒロシマ『 』継ぐ展」が今年初めて広島で開催される。企画展を手伝う広島大3年の小林歩さんは、被爆者の高齢化が進む中、平和に関する活動をしたいと話した(中国、7.20)

■【広島大学の若手研究者に聞く】グローバルキャリアデザインセンター特別研究員の長江綾子さんが、病気内で適切な教育支援を行う「院内学級」の教員たちの支援について話した(プレスネット、7.20)

■20日、広島大原爆放射線医学研究所の松浦伸也教授(放射線生物学)たちのグループは、放射線被ばくに対する強さ・弱さに特定の遺伝子が関わっていると実証したと発表した。放射線を浴びると細胞内のDNAが切断されるが、この傷が修復されやすいかどうか個人差があった(中国、7.21)

■22日、文部科学省はリオデジャネイロで開催された「国際数学オリンピック」で日本は金・銀・銅を2個づつ獲得したと発表した。広島大付属福山高の生徒は銅メダルを獲得した(中国、日経、朝日、読売、毎日、7.23)

■22日、学校の授業など教育現場で新聞を活用する「NIE」(教育に新聞を)の模擬授業が広島大で行われた。県内外の教諭27人が参加し、教員免許状更新講習の一環として開催された(中国、7.23)

■22日、留学生が日本の文化や生活にまつわる体験を日本語で話すスピーチコンテストが広島市で開催され、韓国出身の広島大工学部2年のキムキョンジョさんが最優秀賞に選ばれた(中国、7.23)

■日本やオーストラリアなどの研究チームが、オーストラリア近海に新種のマンボウが生息するとの研究成果を発表した。研究に参加した元広島大特別研究員の澤井悦郎博士(魚類分類学)は、外見が他のマンボウ類に紛れて研究者から隠れているようだとして、和名を「カクレマンボウ」と命名した(中国、7.23)

■少子化などで教員の需要が減少している現状を背景に、教育大はそれぞれ特色ある教育に力を入れている。広島大教育学部の山崎博敏教授は、教員需要が減り、大学間の連携や統合が見込まれるため、それぞれが特色を強化しておくことが重要だと指摘した(読売、7.23)

■22日、広島大の学生らでつくる「霞管弦楽団」は、原爆投下後に多くの負傷者が運ばれた似島で慰霊コンサートを開催した(読売、7.23、毎日、7.25)

■【生きて(1)】鎌田七男さんは、1962年に広島大原爆放射能医学研究所(現放射線医科学研究所)の臨床第一研究部門に入局し、朝長正允教授から原爆被爆者の染色体分析について研究テーマとして示され、放射線被曝による染色体異常を突き止めた(中国、7.25)

■8月2日、広島大東千田未来創生センターにおいて広島大平和科学研究センターが主催する原爆体験や戦争記憶の継承について考えるシンポジウムが開催される(読売、7.26)

■【生きて(2)】医師で広島大名誉教授の鎌田七男さんが、自身が生まれ育った満州国での思い出を語った(中国、7.26)

■【想】広島大大学院の岡河貢准教授は、広島市の都市デザインアドバイザー会議という委員会に建築家として参加している。JR広島駅北口のペデストリアンデッキのデザインでは、平和への祈念と核兵器のない世界への祈りを人々に働き続ける場として役立つことを願っている(中国セレクト、7.26)

■27日、広島大は8月6日に関連した平和企画について発表した。8月2日、戦争の記憶を継承する国際シンポジウム、8月4日、被爆者の健康調査に取り組んだ鎌田七男名誉教授の資料展示、8月6日、原爆死没者追悼式と国際連合事務次長の中満泉さんによる講演会を開催する(日経、7.28)

■【生きて(3)】医師で広島大名誉教授の鎌田七男さんが、戦後満州国からの引き揚げの体験を語った。被爆体験とは違うが、戦争の苦しみという点では同じように大変だったと話した(中国、7.28)

■29日、設立60周年を迎えた広島バスセンターの社長荒本徹哉さん(広島大政経学部卒)が、紙屋町・八丁堀地区の核としてにぎわいづくりに参画し、次の60年にむけてあるべき姿を検討すると話した(中国セレクト、7.29)

■【生きて(4)】医師で広島大名誉教授の鎌田七男さんは、子どもたちを医者にしたいという亡き父の願いや医大在学中に亡くなった兄の思いを胸に広島大医学部を目指したと話した(中国、7.29)

■9月10日、市民フォーラム2017「てんかんを考える」が開催される。広島大病院てんかんセンターの飯田幸治センター長や石川暢恒福センター長らが講演する(中国、7.30)

■8月4日、広島大名誉教授の沖村雄二先生と行く日帰りバス現地講座「夏休み化石発掘体験」が開催される(中国、7.30)

■【想】広島大名誉教授の瀬山一正先生が、教授を務めた広島女学院大の学生が10年かけて約100人が参加し、植物性食品を多く取れば痛風を予防できることを実験的に示したことを紹介した(中国セレクト、7.30)

■辻紘一郎さんは定年後、広島大の加藤幸夫先生から広島での起業を頼まれ同大の再生医療技術を生かすベンチャー企業ツーセルを設立した(中国、7.31)

■【日経実力病院調査】2015年度の肺がん治療の実力病院が紹介された。広島大病院は手術171例、手術なし598例、医療機能評価機構74点、がん診療連携拠点、画像誘導放射線治療の施設体制有り(日経、7.31)

■広島大両生類研究センターの三浦郁夫准教授は、生まれつき色素を作ることができない「アルビノ」のカエルのDNAを分析し、ヒトとは違う独特の特徴を見つけた(日経、7.31)


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