平成29年11月

■採血でがんのリスクを判定するスクリーニング検査に注目が高まっている。国立がん研究センターや広島大は、がん細胞が分泌する微小物質であるマイクロRNAの血中の量に着目し、検査技術の開発を行っている(中国、11.1)

■小・中学校作文コンクール広島県審査の小学校高学年の部で、最優秀賞を受賞した広島大付属小5年の生徒の作品「相手を読む力」が紹介された(読売、11.1)

■1日、広島大付属三原中3年の男子生徒が2016年6月に運動会後に死亡した問題で、遺族は運動会の組体操が原因として学校を運営する広島大に約9千万円の損害賠償を求め、広島地裁尾道支部に提訴した(中国、11.2、朝日、11.3、産経、11.5)

■広島大付属三原中3年の男子生徒が2016年6月に運動会後に死亡した問題で、遺族側が組体操と死亡の因果関係について再調査を求めたところ、学校側が応じない旨を回答していたことが分かった(中国、11.3)

■【広島県制にプラス1】広島大工学部1年の京谷竜輝さんは、誰もが簡単に海外に行けるわけではないため、県内を訪れる外国人観光客と若者が気軽に国際交流できる拠点を増やすべきだと話した(中国、11.3)

■第74回中国文化賞の受賞者が決まった。白血病治療の進展に尽力した日本赤十字社血液事業経営会議委員の土肥博雄さん(広島大学長特命補佐)、学術書中心の出版社を経営している木村逸司さん(広島大文学部卒)、金属加工時の変形を数値化した吉田総仁さん(広島大名誉教授)、山口を拠点に70年近く植物を研究している南敦さん(広島大理学部卒)らが選ばれた(中国、11.3)

■3~11日まで、今年2月に亡くなった平松祐子さん(日本水彩画会会員)の回顧展が、尾道市の「純Gallery」で行われる。ギャラリーを引き継いだ平松さんの孫の金好友子さん(広島大大学院在籍)が企画した(中国、11.3)

■【秋の叙勲】◇瑞宝中綬章◇稲田勝彦(広島大名誉教授) 、◇瑞宝単光章◇吉岡徹典(元広島大病院診療支援部主任部門長)(日経、11.3)

■【広島の課題2017知事選(5)】広島県では地域の医療格差が大きな課題となっている。県は地域の医師確保のため、09年度から広島大医学部に「ふるさと枠」などを設け、今春から卒業生5人が第一線で勤務している(読売、11.3)

■広島大は、スポーツ・芸術・科学などの分野で活躍する8人と越智学長の対談を収めた著書「自分にしかできないことはなんだろう」(PHP研究所)を出版した。越智学長は、この本が大学生や高校生にとって自分の道を考えるきっかけになればと話した(中国、11.3、朝日、11.14、プレスネット、11.16)

■3日、広島大付属三原中3年の男子生徒が2016年6月に運動会後に死亡した問題で、学校を提訴した両親と弁護士が記者会見を行った(中国、朝日、11.4)

■4日、広島大にゆかりのある人たちが交流するイベント「ホームカミングデー」が同大東広島キャンパスで行われた。卒業生や在学生たち約4,000人が参加し、親交を深めた(中国、11.5)

■【病院の実力】2016年の主な医療機関のめまいに関する治療実績が公表された。広島大病院では、めまい相談医がおり、患者数は100人、うち良性発作性頭位めまい症が40件、メニエール病が30件だった。同大大学病院耳鼻咽喉科の工田昌也診療准教授は、めまいは命に係わる病気のサインの可能性もあると注意を呼びかけた(読売、11.5)

■【私の学び】広島大の相田美砂子副学長は、量子化学の研究に取りんでおり今年7月に女性化学者国際賞を受賞した。また、研究で培ったコンピューターシミュレーションの技術を生かして、大学経営にも携わっている(中国、11.6)

■原爆文学研究会で活動する広島大大学院教育学研究科の川口隆行准教授が、「<原爆>を読む文化事典」(青弓社)を出版した(中国、11.7)

■10月19日、広島大で同大の顔として情報発信などに協力する「ええね広大!学生広報ディレクター」の任命式が行われた。初代となる23人の学生が任命された(朝日、11.7)

■6日、原子力規制委員会の伴信彦さんが広島大病院と原爆放射線医科学研究所を視察した。広島大は、同委員会から原発事故が発生した際に被ばく者を治療する拠点に指定されている(中国、読売、11.7、産経、11.8)

■広島大病院は、手術中の患者が正常に呼吸しているかどうかを自動的に解析するシステムの開発に着手する。新システムは、パイオニアと昨年2月に開発した電子聴診器の技術を活用する(中国、11.8)

■26日、広島大学サタケメモリアルホールにおいて、難病の子供とその家族を支援するためのチャリティーコンサートが開催される。コンサートには、広島大元学長でテノール歌手の原田康夫さんらが出演する(中国、11.8)

■第17回みんなの新聞コンクールの入賞作508点が決まった。新聞切り抜き作品部門の最優秀賞に広島大付属小6年の生徒、新聞感想文部門の最優秀賞に広島大付属小3年の生徒、広島大付属三原小6年の生徒が選ばれた(中国、11.9)

■8日、広島大は来年3月末で任期満了となる大学院医歯薬保健学研究科の安井弥研究科長の後任に、現副研究科長の大段秀樹教授を選んだ。任期は、来年4月1日から2年間(中国、読売、11.9)

■今月1日付で東広島簡易裁判所は、今年3月に広島大の長沼毅教授が、指導する男子学生に暴行を加え負傷させたとして、罰金30万円の略式命令を出した。大学は、7月にアカデミック・ハラスメントをしたとして休職6か月の懲戒処分を行った(読売、11.9、中国、朝日、日経、産経、毎日、11.10)

■9日、広島大の越智学長は、同窓会組織の講演会に招かれた漫画家のこうの史代さんに、広島東洋カープと大学がコラボしたオリジナルグッズを手渡した(中国、11.10)

■26日、第34回中国ユース音楽コンクールの最優秀賞受賞者が出演する記念演奏会が開催される。ピアノ部門に広島大付属小6年の生徒が出演する(中国、11.10)

■23日、講演会「伊方原発瀬戸内海への危険性」が、江田島市の市農村環境改善センター多目的ホールで開催される。広島大の早坂康隆准教授が、四国電力伊方原発が瀬戸内海に与える影響について話す(朝日、11.10)

■2日、胃などに不快な症状があっても検査で異常が見つからない「機能性ディスペプシア」と呼ばれる疾患に関するセミナーが行われた。この症例に詳しい川崎医科大学総合医療センターの春間賢特任教授(広島大医学部卒、同大附属病院などを経て現職)などが最新の研究成果について報告した(産経、11.10)

■8日、今年7月に広島市佐伯区の中学校で生徒が亡くなった問題で、「市いじめ防止対策推進協議会」が開催された。同協議会会長の広島大大学院教育学研究科の林孝教授は、女子生徒へのいじめの件数などを把握し年内にまとめるとする方針を明らかにした(朝日、産経、毎日、11.10)

■10日、第74回中国文化賞の贈呈式が中国新聞ビルで行われ、金属の特性研究で産業界に貢献した広島大大学院特任教授の吉田総仁さんら受賞者7人が出席した(中国、11.11)

■広島大は中国国家天文台と共同で、チベット高原に高感度望遠鏡「HinOTORI(ひのとり)」を設置したと発表した。来年秋にも観測を開始し、同大の宇宙研究の加速が期待される(読売、11.12、朝日、11.24)

■18日、広島大学平和科学研究センターは、「復興と平和構築」をテーマとした国際シンポジウムを同大東千田未来創生センターで開催する(中国、11.14)

■10月25日、広島大の「しろくまリコーダー合奏団」が、同大東広島キャンパス内の生協北2喫茶で初めてコンサートを行った(中国セレクト、11.15)

■国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)で企画展「『1968年』-無数の問いの噴出の時代」が開催されている。本企画展では、全学共闘会議(全共闘)に関して北大の学長から学生への手紙や、広島大当局が全共闘の落書きを記録した写真などが展示されている(毎日、11.15)

■【2017秋ヒバクシャ2】広島県原爆被害者団体協議会理事長の坪井直氏(広島工業専門学校(現広島大)卒)は、非核のうねりが世界に出てきたが人類にはまだまだ課題がある、必要とされるならどこへでも出向くと話した(毎日、11.15)

■8日と14日、福山市中心部の小学校付近にイノシシが相次いで出没した。市は付近をパトロールし、注意を呼び掛けている。広島大大学院生物圏科学研究科の谷田創教教授(人間動物関係学)は、山間部で人に慣れ市街地に入ってきているのではないかと指摘した(中国、11.16)

■健康寿命の延長や老化予防の研究を進める広島大の研究グループの事業「寿命制御メカニズム解明を目指した国際共同研究ネットワークの構築」が、日本学術振興会の「頭脳循環を加速する戦略的国際研究ネットワーク推進プログラム」に採択された(中国、11.17)

■25日、東広島芸術文化ホールくららにて、大学院生が自分の研究のビジョンと魅力を3分間の時間制限の中で語る「未来博士3分間コンペティション」が開催される。問い合わせは、広島大学生プラザが窓口となっている(朝日、11.17)

■25日まで、広島大学東広島キャンパス学生プラザ1階で企画展「インドの人・くらし・風土―藤原健蔵写真コレクションから」が開催されている。12月1日から2月10日は、展示場所を同大学総合博物館本館に移し引き続き開催される(朝日、産経、11.17)

■17日、広島大の経済学部で広島国税局の重藤哲郎部長が若者の税に対する意識を高めようと「日本の財政と税務行政」をテーマに講演会を行った(中国、11.18)

■18日、広島大付属東雲小で、平和な世界をつくるための責任を考える公開授業が行われた。ICANのノーベル平和賞受賞や核兵器禁止条約の制定で核廃絶の機運が高まっていること受け、同校の教諭が企画し、4年生29人が学んだ(中国、11.19)

■人生の3分の1を占める睡眠については解明されていないことが多く、様々な研究が進められている。広島大大学院総合科学研究科1年の岡部聡美さんは「夢」をテーマに睡眠に関する研究を行っている(朝日、11.19)

■第12回全日本小学生・中学生書道紙上展の審査が行われ、全国から集まった1万7325点の作品の中から各学年の「トップ100」を選出が選出された。中学3年の部では広島大付属福山の生徒2人も選ばれた(読売、11.19)

■18日、広島大平和科学研究センターは、国際シンポジウム「復興と平和構築」を同大東千田キャンパスで開催した。災害や紛争から復興し、より平和で民主的な世界を創るにはどうすべきか議論が行われた(中国、読売、11.19、朝日、11.29)

■第11回平山郁夫美術館賞絵画コンクールの入賞作品が決まった。【優秀賞・絵日記】広島大付三原小2年、【佳作・風景】広島大付東雲小1年、【入選・絵日記】広島大付三原小2年、広島大付東雲小1年(中国、11.20)

■生徒数の減少による売り上げ低迷などを原因に、広島県内の県立高校の食堂が減少している。広島大学大学院の滝沢潤准教授(教育行政学)は、共働き世代が増える中、食堂の廃止は時代の流れに逆行している、行政が補助する仕組みを考えてもいいのではないかと指摘した(中国、11.20)

■【核なき世界への鍵】広島大の稲垣知宏教授(素粒子物理学)は、今年8月、約50カ国200人以上の科学者らが参加した「パグウォッシュ会議」世界大会(カザフスタン)に出席した。同会議は、米ロの核兵器の近代化に対する懸念について、中止し廃絶を急ぐよう提案している(中国、11.21)

■【想】広島大、名古屋大名誉教授の大澤省三さんは、物心ついて以来昆虫に関心を持ち、分子生物学者となった。現在は、同じ遺伝子を構造を持つ昆虫でも、環境条件によって形が異なる場合があることに関心を持っており、興味が尽きることがないと話した(中国セレクト、11.22)

■26日、広島大の学生団体「東広島ひとむすび」が中心となって運営する都市・農村の交流イベント「東広島マーケットひとむすびの場」が開催される。地元の農家、パン屋など約30店が出展し、毎回1,000人が訪れ人気を博している(朝日、11.23)

■広島大の家庭科教員養成コースの学生とオタフクソースが共同で考案した「満福玉手箱弁当」がスーパーのスパークで販売されている(プレスネット、11.23)

■【広島大学の若手研究者に聞く】広島大大学院総合科学研究科の栗田梨津子助教は、オーストラリアの都市先住民のアイデンティティを研究している。日本も今後は難民の受け入れが必須だと考えており、日本の多文化理解の課題解決に結びつけることを目標にしている(プレスネット、11.23)

■24日、広島大やウィーン国立音楽大の学生らが広島原爆養護ホーム「舟入むつみ園」を慰問し、入園者ら約50人を前に演奏を披露した(朝日、11.25)

■25日、原爆資料館の展示や調査内容に助言する「資料調査研究会」の発表会が同館で開催された。広島大原爆放射線医科学研究所付属被ばく資料調査解析部の久保田明子助教は、原爆投下から約1か月後の広島で日本映画社が撮った映像を紹介した(中国、11.26)

■平和記念公園の原爆供養塔に安置されていた父・高橋脩さんの遺骨が、長男で広島大名誉教授の高橋久さんに72年ぶりに引き渡される(中国、11.27)

■26日、広島大も加盟している広島六大学野球連盟の創立50周年記念式典が広島市のホテルで行われた(中国、11.27)

■26日、第75回福山音楽コンクールの本選会が行われ、最優秀賞のバイオリン部門に広島大付属福山中2年の生徒が選ばれた。その他、ピアノ部門で広島大付属三原小1年の生徒が福山市議長賞を受賞した(毎日、11.27)

■27日、広島大はカリフォルニア大学バークレー校、ハーバード大学と交流協定を結んだことを発表した。生命科学の分野などで学生・研究者の交流や共同研究を行う(中国、11.28)

■28日、広島地裁で、原爆症の認定を国に求め、申請が却下されたことを不当として却下取り消しなどを求めた訴訟の判決があった。原告側の全面敗訴を言い渡した。広島大名誉教授の田村和之さん(行政法)は、国に寄り添った内容であり、今後の他の被爆者の訴訟提起に抑制的な影響を与える恐れがあると話し、広島大原爆放射線医科学研究所の元教授で東北大学医学部の細井義夫教授(放射線生物学)は、妥当な判決だが、国は訴訟とは別に、被爆者の心情に配慮すべきだと話した(中国、11.29)

■28日、広島県や広島市などでつくる放射線被曝者医療国際推進協議会(HIREC)が招いた米国とラトビアの医師2人が広島赤十字・原爆病院などで放射線被害について学んだ。研修は、12月1日まで行われ、30日には広島大原爆放射線医科学研究所で学ぶ(朝日、11.29)

■日経BPコンサルティングがまとめた「大学ブランド・イメージ調査2017~18」で、中国・四国の主要59大学のうち、広島大は「教育機関としてのビジョンがある」「勉強・研究に熱心である」などの項目が評価され、前回2位から1位に返り咲いた(日経、11.30)

■29日、広島大は広島大病院の病院長に、副病院長の木内良明教授(眼科学)が就任することを発表した。任期は、来年4月1日から2年間(中国、朝日、読売、11.30)


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