平成30年6月

■【スポーツライター】広島六大学野球春季リーグは広島大が8年ぶり12度目の優勝を飾った。打線や長打力に頼らず、足を使ったエンドランや盗塁を多用する広島大流の攻撃で数少ないチャンスを得点に結びつけた(毎日、6.1)

■1日、来春卒業予定の大学生を対象にした採用選考が解禁された。広島大4年の学生は、すでに2社から内々定を得ているが第一志望の大手を目指して活動を続けており、売り手市場の中、学生の大手志向が強まっている(中国、6.2)

■がん患者に合わせた治療に取り組む「がんゲノム医療」について、広島県では県立広島病院と広島大病院が「医療連携病院」に指定された。中国・四国・九州地方の中核拠点病院である岡山大病院、九州大病院と連携して治療を行う(読売、6.2)

■広島大名誉教授で画家の難波平人さんは、世界の集落を油彩で描く旅を30年間続け、訪問地は100カ国を超えた。難波さんは、これからも世界を巡り、集落を描くことでそこに生きる人のたくましさを伝えたいと話した(中国、6.3)

■日本経済新聞が行った「論文の生産性」に関する調査の結果、10年前に比べ日本の多くの大学が世界での相対的な地位を低下させていることが分かった。一方で広島大は順位を上昇させた(日経、6.4)

■【支局長からの手紙】12年前、市病院事業管理者だった広島大元学長の原田康夫さんは「アートギャラリーホスピタル」構想を打ち出し、知人の画家などに絵画の寄贈を求めた。現在、広島市民病院の廊下や待合室には多くの絵画が飾られており、患者などから好評を得ている(毎日、6.4)

■広島大は広島六大学野球春季リーグで8年ぶり12度目の優勝を飾った。10日から開幕する大学選手権に出場し、11日に東北福祉大と対戦する(中国、6.4、朝日、6.5、プレスネット、6.7)

■4日、10日に始まる全日本大学選手権に出場する広島大硬式野球部のメンバーと、21日に始まる全日本大学王座選手権に出場するソフトテニス部男子がそれぞれ越智学長を訪問し、大舞台での活躍を誓った(中国、6.5、朝日、6.6)

■8月3日、国際平和の実現に向けて世界で活躍できる人材を育てる連続講座「グローバル未来塾inひろしま」が東広島市で開講する。塾長を広島大名誉教授の池田秀雄さん(理科教育学)が務め、原爆被害や世界の核軍縮の取り組みについて学ぶ(中国、6.5)

■AI分野で世界に遅れをとる日本で人材育成の動きが起こっている。2017年に滋賀大がデータサイエンス学部を開設し、今春、広島大や横浜市立大でも同様の学部が誕生した(日経、6.6)

■5日、米半導体大手マイクロン・テクノロジーのカレン・メッツ副社長が広島大を訪れ、渡邊聡副学長らと連携強化策を話し合った(中国、6.6、プレスネット、6.14)

■【広島大学マスターズ】広島大名誉教授の池田秀雄さん(理学博士)は、古くから日本人に親しまれている桜は害病などに弱く100年単位で衰えるため、枝を折らないなどのマナーの順守と管理が必要だと話した(プレスネット、6.7)

■6日、広島大は霞キャンパス内に完成した「死因究明教育研究センター」を公開した。最新式の解剖装置や、遺影診断に特化したコンピュータ断層撮影装置(CT)を備え、近く稼働する(中国、6.7、朝日、6.9)

■7日、広島大は2019年4月の入学を目指す人に向けた入試要項を発表した。後期入学した学生に中途退学が目立つため、医学科の一般入試を前期日程75人、後期日程20人の募集から、前期90人、後期5人に変更した(中国、6.8)

■東広島市は、本年度から広島大と取り組む共同研究に「教育現場でのロボットの活用」「人工知能(AI)を使った米粒の判別」など9テーマを採択した。単年度の研究費は100~300万円で東広島市が負担する(中国、6.8、プレスネット、6.28)

■9日、安芸高田市の住宅団地に広島大で建築を学ぶ大学院生たちの設計による子育て世代向け一戸建て住宅が完成した。塩田工務店が、広島大大学院の角倉英明准教授(建築計画学)に設計を依頼し、研究室の学生がアイデアを出し合い、昨年10月に着工した(中国、6.10)

■東広島市の小学校にイスラム教徒(ムスリム)の児童が急増し、学校側は対応に奔走している。急増している背景には、広島大へ子ども連れて留学してきた学生や教員らの増加がある(中国、6.10)

■広島大の弓削類教授(リハビリテーション科学)らが宇宙に長期滞在した宇宙飛行士の筋力が低下する仕組みを解明した。無重力環境での筋力低下は、寝たきりの高齢者の身体機能低下と病状と近いため、今後治療法の開発や創薬が期待される(朝日、6.12)

■東広島市は、地域活性化に取り組む「学生×地域塾」の入塾生を募っている。昨年度は広島大と近畿大工学部の計10グループが入塾し、西条酒蔵通りの空き家店舗を使ったアートギャラリーなどを実現させた(中国、6.12)

■27日、大学関西フォーラムが開催される。パネルディスカッションでは、越智光夫広島大学長も登壇する(読売、6.12)

■12日、全日本大学野球選手権の1回戦が東京ドームで行われた。35年ぶりの出場となる広島大は東北福祉大に3−8で敗れ初戦敗退となったが、4回に国政主将が本塁打を放つなど活躍をみせた(中国、朝日、読売、日経、6.13)

■文部科学省の2018年度の新事業である博士人材育成「卓越大学院プログラム」への申請が38大学54件となった。東京大は最多の6件申請しており、東北大、広島大などは東大に次ぐ3件を提出している(日刊工業、6.13)

■21日、広島大病院臨床管理棟において広島大病院患者サロンが開催される。がん看護専門看護師が、がん治療によるリンパ浮腫の症状や特徴、予防のためのセルフケアなどについて話す(中国、6.13)

■21日、広島大広仁会館において、医療と倫理を考える会・広島例会が開催される。同大病院総合内科・総合診療科の田妻進教授が総合診療専門医の役割や育成について講演を行う(中国、6.13)

■21日、広島大広仁会館において、肝臓の病気の市民公開講座が開催される。同大病院消化器・代謝内科の村上英介医師が肥満と肝疾患について講演を行う(中国、6.13)

■12日、バスケットボールBリーグ2部の広島ドラゴンフライズは岡崎修司選手の現役引退を発表した。広島大薬学部に所属しながら、2014年にクラブ入りし、選手生活と国家試験への勉学を両立、資格取得後は調剤薬局での非常勤勤務もこなしてきた(読売、6.13、中国セレクト、6.14)

■5月13〜18日、広島大国際センターは中国の長春大学特殊研究学院の聴覚障害がある学生を対象とした短期プログラムを行った。中国人学生8人は日本の手話や最新の音声認識翻訳システムを体験した(プレスネット、6.14)

■【広島大学マスターズ】広島大名誉教授の池田秀雄さん(理学博士)は、70種以上あるという広島大東広島キャンパスの桜について解説した。現在、同大総合博物館でキャンパスの桜に関する小冊子が無料配布されている(プレスネット、6.14)

■13日、マツダや広島大、国、県など6団体でつくる「ひろしま自動車産学官連携推進会議」とミドリムシの利活用に取り組むベンチャー企業「ユーグレナ」は、ミドリムシと県内で回収した使用済みの天ぷら油を原料にした自動車用バイオ燃料の生産に共同で取り組むと発表した(中国、読売、6.14、産経、6.17、毎日、6.27)

■広島大の菊地裕教授(細胞生物学)らのチームは、インド原産の魚ゼブラフィッシュの尾びれが切れた際に再生する仕組みの一端を解明したと発表した。さらに詳しい仕組みを調べることで、再生医療への応用を目指す(読売、6.15)

■広島大大学院理学研究科の木村昭夫教授(物性物理学)の研究グループは、マッチなどに使われるリンの一種である「黒リン」には光を効率よく電気信号に変える特性があると発表した。超高速通信のデバイスとして活用が期待される(中国、6.15)

■14日、地域の防災を考える「防災・減災公開講座in広島」が広島市で行われ、約350人が参加した。広島大大学院の海堀正博教授(砂防学)が講演を行い、災害の教訓を継承していくよう訴えた(中国、6.15)

■【川島宏治のプラス1】今年創業100周年を迎えた萬国製針の高橋正光会長(広島大工学部卒)は、広島大の教授らと連携して特許を取得し、体に優しい針など新商品の計画を進めている(中国セレクト、6.16)

■16日、広島大が今年度設けた「医療系トランスレーショナルリサーチ推進機構」の設立記念シンポジウムが同大未来創生センターで開催され、研究者、医療関係者など約100人が参加した(中国、6.17)

■16日、広島大で行われた日本運動・スポーツ科学学会の総会で、2017年ロンドン世界パラ陸上競技選手権の日本代表の上村勇貴さんが講演を行った。父の正典さんと共に障害者アスリートへの支援や理解の必要性を訴えた(中国、6.17)

■5月26日、広島大総合博物館は東広島キャンパスにある遺跡や、地域の歴史を説明する「キャンパスの遺跡と自然探検隊」を開催した。歴史を専攻している文学部の学生や院生が案内役を務めた(プレスネット、6.21)

■【広島大学マスターズ】広島大名誉教授の菅川健二(法学・地方自治)さんが、東広島駅・西条駅に学園都市にふさわしく広島大などの大学の案内板を設置すべきだと話した(プレスネット、6.21)

■広島大発のベンチャーのミルテルは、がんの早期発見を促すための検査サービスを手掛けており、年内にも、検査の自動化システムを構築する。これまで手作業で行ってきた工程の自動化により、年間で検査できる検体の数を最大10万と従来の10倍に増やす(日経、6.21)

■広島の復興史に詳しい元広島大教授の石丸紀興さんは、平和大通りは戦前の防火帯を利用し、戦後は市民の立ち退きなどの協力によって完成したものであるため今後も大切に使っていきたいと話した(中国、6.21)

■21日、広島大は定例記者会見において「インキュベーション研究拠点」に3件を認定したと発表した。また、中央図書館の開館時間を授業期間中は平日午前0時まで延長したと発表した(日経、6.22)

■広島大は、本年度中に東広島キャンパス内の中央図書館を24時間開館すると発表した。延長する深夜帯は本の閲覧や貸し出しには対応せず、学生の自習利用に限る(中国、6.22)

■【ヒロシマは問う】12日に行われた米朝首脳会談について、広島大平和センターの友次晋介准教授は、共同声明に具体化な非核化の工程が書かれていなかったため、現段階では慎重な評価しかできないが今後の実務者交渉を見守ることが重要だと話した(中国、6.22)

■21日、2月に解体された被爆建物「旧中国電力南部変電所」の破片や鉄骨計5点の展示会が広島大医学資料館で始まった。展示を企画した同大大学院総合科学研究科の湯浅梨奈さんは、被爆建物を全てそのまま残すのは難しい面もあるが、原爆が落ちたことを実感できるような形で残していくことが大事だと話した(読売、毎日、産経、6.22、中国、6.23)

■【緑地帯(1)】広島大名誉教授の杉本俊多さんは、世界に核兵器の恐ろしさを訴え続ける平和都市である広島の未来の姿はどうあるべきか、聖地都市であり同時に観光地でもあるローマなどを参考に考えていきたいと話した(中国、6.23)

■広島駅弁当は今年度、広島大病院などと連携し、高齢者向けの食事のメニューを開発する。市内の高齢者施設の利用者を中心に身長・体重や噛む力のみ込む機能などの健康状態や食事のデータを集め、数値の変化を分析し、一人一人に合うメニューを提供できる体制を目指す(中国、6.23)

■NPO法人「性暴力被害者サポートひろしま」の代表で広島大ハラスメント相談室の北仲千里准教授は、センターの役割について、カウンセリングと異なり、弁護士や産婦人科と提携し必要な支援をスムーズに受けられると話した(毎日、6.23)

■【読む・知る・学ぶ 大学力】広島大大学院医歯薬保健学研究科の宮内睦美教授(口腔病理学)らは、歯周病と全身の様々な病気との関連性をマウスによる実験で解明しており、今年2月に発表した論文では歯周病と早産の関係について明らかにした(中国、6.24)

■【学生リポーターが聞く】広島大大学院の李午梅さんら学生がネッツトヨタ中国の槙本良二社長にインタビューを行った。槙本社長は学生へのアドバイスとして、今しかできないことに一生懸命取り組んで人生を豊かにしてほしいと話した(中国、6.24)

■【平和】広島大名誉教授の静間清さん(放射線物理学)は、原爆投下後に降った黒い雨に含まれる放射性降下物の解明に取り組んでいる。未だに解明されていない事が多く、できる限り明らかにしたいと話した(中国、6.25)

■24日、若者の政治参加を促すため、大学生が県議、市議と広島市中心部を散策し、増加する外国人観光客向けの「インスタ映え」スポットを考えるイベントが開催された。広島大3年の森大地さんは、まちづくりを考えるのも議員の重要な役割、もっと仕事内容を知りたいと話した(中国、6.25)

■【緑地帯(2)】広島大名誉教授の杉本俊多さんは、広島で象徴的役割を果たしている原爆ドームは高層建築群に埋もれているため、今後永く世界的な聖地都市であるには将来的な景観目標を市民の共通理解とし、共同して創造する必要があると話した(中国、6.26)

■19日、広島大発ベンチャーツーセル(再生医療事業)は、変形性関節症の新薬の開発に向け、明治グループの製薬会社Meiji Seikaファルマと共同研究する契約を結んだ(中国、6.26)

■25日、広島大大学院理学研究科の高橋弘充助教(宇宙物理学)たちのグループは、ブラックホールに吸い込まれる直前の物質が発する「硬エックス線」の偏光情報の観測に世界で初めて成功したと発表した(中国、6.26、日刊工業、6.28)

■27日、川崎医大や広島大などのチームは「ゲノム編集」技術を応用し、がん細胞の増殖を抑えられる技術を開発した発表した。マウスを使った実験で増殖抑制に成功し、肺がんや食道がんの新たな治療法開発が期待される(中国、6.27)

■ビッグデータの解析・活用など「データサイエンス」に取り組む大学が増えている。広島大は今年4月に情報科学部を開設し、高度なデータ解析が出来る人材を養成する「データサイエンスコース」を設けた(日経、6.27)

■【緑地帯(3)】広島大名誉教授の杉本俊多さんは、広島の原爆ドームは廃墟だが奇跡的にアイコンとして記憶に残りやすい輪郭を残しており、単一のアイコンだけで多くのことを含蓄し、世界の人々の意識をまとめることができると話した(中国、6.27)

■27日、広島大は米半導体大手マイクロン・テクノロジーが設立した財団から研究や教育の費用支援を受ける協定を結んだ。東広島市にある子会社工場と人材育成などで連携を深める(中国、読売、6.28)

■今年3月、中国四国管区行政評価局から受動喫煙対策が徹底されていないと改善を求められていた広島大は、2020年1月から全キャンパスと附属施設を全面禁煙にする(中国、6.28)

■【緑地帯(4)】広島大名誉教授の杉本俊多さんは、広島の被爆建物の再利用が議論される現状に対して、必ずしも用途がなくてもよく、遺跡公園として現代的なデザインを施せばツーリストが足を運べる場所になると話した(中国、6.28)

■29日、県立広島大は、政治やスポーツ、健康など幅広い教養の習得を目指す市民公開講座「心温塾」を開講する。2回目の7月6日は、元国連大使で広島大学長特命補佐の大島賢三さんが外交・国際平和をテーマに話す(中国、6.28)

■27日、関西大学フォーラム第21回懇話会が大阪市で開催された。パネルディスカッションで広島大の越智学長は、首都圏にない国立大としてアピールするため、成果を数値化した改革を進めていると話した(読売、6.28)

■【広島大学輝く学生にズームイン!!】広島大体育会ソフトテニス部が紹介された。昭和24年に創部され、5月に行われた中国学生リーグでは男子が団体1部リーグで優勝し、6月に行われた全日本大学王座決定戦に出場した(プレスネット、6.28)

■広島大発ベンチャーのミルテルの田原栄治社長は、がんの早期発見をマイクロRNAの量で判定してしてきたが、DNAの配列情報も含める手法を取り入れることで精度と効率が上がったと話した(中国、6.29)

■【緑地帯(5)】広島大名誉教授の杉本俊多さんは、丹下健三のデザインである平和記念公園について公園デザインばかりでなく原爆ドームを見通す南北軸の都市デザインは世界各地で見られる奥に向かって聖地に進む空間デザインの手法であると評価した(中国、6.29)

■【緑地帯(6)】広島大名誉教授の杉本俊多さんは、各都市には各時代の遺伝子が混成しており、「混成系の都市」が新しい広島の見方につながるはずだと話した(中国、6.30)

■大竹市玖波地区の玖波公民館職員で広島大客員研究員の河内ひとみさんは2005年から1人で公民館に勤務し、玖波公民館は2015年に文部科学省の優良公民館表彰で最優秀館に選ばれた。河内さんは事業成功の秘訣や今後の公民館活動について話した(中国、6.30)


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