平成30年8月

■被爆2世で医師の有田健一さんが力を注いでいる被爆体験に耳を傾け、もしものときに受けたい医療についてともに考えていく「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」について、広島大名誉教授の鎌田七男さんは、社会の中で高齢者の一人として生きる被爆者のために活動を広げるには医療や介護の現場が連携することが欠かせないと話した(中国、8.1)

■1日、広島県と愛媛県は医療用ヘリコプターの相互乗り入れを10月を目途に始めることに合意した。ヘリ運用の中核となる基地病院を、広島は広島大病院(広島市)、愛媛は県立中央病院(松山市)が担う(中国、8.1)

■広島大の豪雨災害調査団は、広島県南部の斜面崩壊が判明分だけで7,000カ所以上になることを明らかにした。自治体別では東広島市が2,730カ所と最も多かった(プレスネット、8.2)

■国土交通省の推計により、西日本豪雨による広島県南部で流出した土砂の総量は400万立方メートルにのぼり、2014年の広島土砂災害の8倍であることが分かった。広島大の分析では県南部で斜面崩壊が7,448カ所発生し、うち9割が土石流だったことが分かっている(読売、8.2)

■2日、広島大の豪雨災害調査団は、西日本豪雨による斜面崩壊が、広島県南部と岡山県南西部の判明分だけで8,400カ所以上になることを明らかにした。後藤秀昭准教授(地理学)は、風化に強い流紋岩の斜面も持ちこたえられないほどの雨だったのだろうと話した(中国、8.3)

■20日まで、被爆後1~2カ月で亡くなった人たちの病理解剖に踏み切った広島大の玉川忠太教授(1970年没)の企画展が広島大霞キャンパスの医学部医学資料館で行われる。原爆放射線の影響をいち早く調べた病理解剖の記録など、貴重な資料を初めて一般公開する(中国、8.3)

■2日、「ヒロシマ」が世界平和に向けて果たす役割を議論するシンポジウム「ヒロシマの平和、そして世界の平和ー過去・現在・未来への展望」が広島大東千田未来創生センターで行われた(朝日、8.3)

■2日、広島大原爆放射線医学研究所は被爆直後の広島で病理解剖された原爆犠牲者19人の「剖検記録」の資料を医学資料館で報道陣に公開した。剖検記録は、県立医学専門学校(現広島大医学部)の故玉川忠太教授が残し、昨年大学で保存されていたのが見つかった(産経、8.3)

■【地域と文芸】広島大大学院の川口隆行准教授が代表世話人を務める「原爆文学研究会」は、歴史的作品にとどまらず「原爆」からまなざし得るものを幅広く取り上げる(中国、8.4)

■4日、土木学会は西日本豪雨から1カ月となるのに合わせ広島市で記者会見を行った。広島大大学院の土田孝教授(地盤工学)は、広島県内の土石流に関して、これまでは山の中腹からが多かったが、熊野町などでは山頂付近から崩れていたことを報告した(中国、8.5)

■【社説】広島・岡山を中心に甚大な土砂災害をもたらした西日本豪雨から明日で一か月が経過する。広島大の調査団により土石流が発生した場所は8,000カ所以上になることが分かった。生活再建を進めつつ、災害はどこでも起こると考え、気を引き締めなければならない(中国、8.5)

■芥川賞作家の小山田浩子さん(広島大卒)が自身の西日本豪雨の日を振り返った(日経、8.5)

■国土交通省が1道2府28県で起きた土砂災害の発生件数をまとめた。1,518件発生しており過去10年間の年間平均(1,106件)の1.4倍で、1998年以降で最多となった。広島大の分析では、西日本豪雨で広島県南部から岡山県南西部にかけて8,497カ所の斜面崩壊が確認された(読売、8.5)

■西日本豪雨による土石流で広島市矢野の団地約60棟のうち約20棟が半全壊した。広島大の後藤秀昭准教授らのチームが国土地理院が公開している航空写真を解析したところ、県内では8,000カ所以上で土石流や土砂災害が発生したことが分かった(朝日、8.6)

■原爆の日の6日、各地で慰霊祭が行われた。◆広島女子高等師範学校、附属山中高等女学校、県立第二高等女学校合同慰霊祭:山中高女の流れをくむ広島大附属福山高の生徒ら約80人が参列した◆広島高等師範学校附属中の原爆死没者・戦没者慰霊追悼の集い:流れをくむ広島大附属中・高在校生や当時の生徒ら約180人が参列した◆広島大原爆死没者追悼式:遺族と大学関係者ら約140人が参列した(中国、8.7)

■【オピニオン】 広島大研究員の嘉陽礼文さんは、広島湾沖合に浮かぶ似島で被爆者の遺骨発掘に取り組み、今年4月、この島で14年ぶりとなる被爆者の遺骨を見つけた。嘉陽さんは一人でも多く見つけ出してあげることを使命とし、今後も発掘を続ける(毎日、8.7)

■広島大東千田キャンパスにおいて、昨年のノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶キャンペーン(ICAN)の国際運営委員の川崎哲さんが講演を行った。川崎さんは、核兵器禁止条約の履行が被爆者の体験継承にもつながる、原爆の日をバネに働きかけを続けると話した(毎日、8.7)

■【病、それから】ジャズミュージシャン坂田明さん(広島大卒)は、16年前に脳出血を患った。今も字を書くさいに不自由を感じるなど後遺症もあるが、再び力強くかつ繊細にサックスを吹くために人知れぬ努力をしている(中国、8.8)

■【大学 グローバル時代をひらく】今年4月、広島大は総合科学部に国際共創学科(IGS)を新設した。フンク・カロリン学科長は、自然科学や人文科学などの学問の枠を超えて学びたい学生を後押ししていきたいと話した(日経、8.8)

■◇競泳◆第73回国体県予選会【男子】背泳ぎ50メートル(2)白石亮平(広島大)◆第49回中国四国学生選手権大会【男子】自由型1500メートル(2)林圭亮(同大、以下略)、100メートル(2)白石亮、個人メドレー400メートル(2)安芸祐作、フリーリレー400メートル(3)広島大(住吉勇樹・森川滉介・安芸祐作・長谷川遼)、800メートル(3)広島大(安芸祐作・長谷川遼・森川滉介・林圭亮)、メドレーリレー400メートル(2)広島大(白石亮平・安芸祐作・森川滉介・長谷川遼)、【女子】自由形400メートル(2)金崎遥香、平泳ぎ100メートル(3)長尾海香、200メートル(3)長尾海香、バタフライ100メートル(3)檀浦朋恵、200メートル(2)檀浦朋恵、メドレーリレー400メートル(3)広島大(山口夏穂・長尾海香・檀浦朋恵・金崎遥香)、◇陸上◆第97回広島市選手権大会【男子】200メートル(3)大島勇哉(広島大霞)、5000メートル競歩(2)岩田啓佑(同大、以下略)、400メートルリレー(2)広島大霞A(多賀竜太朗・内海克暢・唐崎航平・片山滉太)、1600メートルリレー(3)広島大霞B(唐崎航平・内海克暢・多賀竜太朗・藤原健晋)、やり投げ(3)岡崎慎吾(広島大樟柳クラブ)、【女子】200メートル(3)足立海月、800メートル(3)黒田彩世、1500メートル(3)山本理紗、1600メートルリレー(3)広島大霞(中城奈那・足立海月・加藤舞・黒田彩世)(読売、8.8)

■7日、広島大の豪雨調査団は学内で初の報告会を開き、西日本豪雨による広島県内の斜面崩壊が7,448カ所あったと明らかにした。一度の降雨で発生した斜面崩壊としては過去最多の可能性があると説明した(中国、8.8、朝日、8.9)

■広島大の越智光夫学長とフリーアナウンサーの魚住りえさんが対談を行った(日経、8.9、中国、8.10)

■熱中症対策について、広島大大学院総合科学研究科の長谷川博教授は、水分のがぶ飲みは血液中の塩分不足の要因になるため、小まめに水分を摂取することが大切だと話した(プレスネット、8.9)

■8月に入り、広島や岡山など瀬戸内海で赤潮が広がっている。広島大大学院生物圏科学研究科の山本民次教授(水圏環境学)は、西日本豪雨で大量の土砂が海に入り栄養が多い状態の中、日照りが続いたことで光合成が活発化し、プランクトンが増殖した可能性があると話した(中国、8.10)

■広島大の災害調査団の調査により、西日本豪雨による土砂災害は広島県が指定する「特別警戒区域」を大きく超えた範囲にまで土石流被害が及んでいたことがで判明した(読売、8.10)

■【月間大学】多様な人々とともに新たな価値の創造を目指す「共創」という名を冠した取り組みや学部・学科が大学で増えている。広島大では、今年4月に総合科学部に国際共創学科が開設され、日本語を母語とする学生は2年後期に留学が必修となっている(読売、8.10)

■広島学大学院理学研究科の西原禎文准教授らは、市販のメモリーに比べて1,000倍以上の情報を収納できるフラッシュメモリーの開発につながる分子を発見した。フラッシュメモリーなどの記憶装置の大容量化・小型化が期待される(日刊工業、8.10)

■9日、西日本豪雨に伴う水害や土砂災害を検証し、今後の対策を議論する県の有識者検討会が初会合を開いた。委員長を務める広島大の土田孝教授は、検討会河川・ダムと砂防の2つの部会でデータをしっかり分析し、防災対策につながる成果を出したいと話した(中国、朝日、読売、毎日、産経、8.10)

■広島区検は、先月5日に児童買春・児童ポルノ禁止法違反の容疑で逮捕された元広島大病院医師について、広島簡易裁判所に略式起訴し、6日、同裁判所は罰金30万円の略式命令を出した(読売、8.11)

■10日、県は西日本豪雨で土石流に見舞われ15人が犠牲となった坂町小屋浦地区の砂防ダムについて、100年に1度の豪雨で流出する土砂量の2割しか防げないと想定していたことがわかった。広島大大学院の海堀正博教授(砂防学)は、県はダムの効果と合わせ、その限界もしっかりと伝える必要があると指摘した(中国、8.11)

■10日、庄原市や市内の商工団体でつくる庄原観光いちばん協議会は、広島大の留学生27人を招き、庄原産の食材を使った料理を試食するなど市内を巡るモニターツアーを開いた(中国、8.11)

■【愛の灯 西日本豪雨災害義援金】▽5万5千円=広島市中区、広島大・千田塾(中国、8.11)

■9月、福山市は2022年の福山城築城400年に向け、伏見櫓と筋鉄御門の2つの国の重要文化財の国宝化に向けた調査を開始する。19日には、この2つは特別に一般公開され、広島大総合博物館学芸職員の佐藤大規さんが解説する(毎日、8.11、朝日、8.15)

■11日、福山市が中学生の夢を後押しする事業「夢・未来プロジェクト」の最終審査が県民センターふくやまで行われ、支援対象の4人が決まった。広島大附属福山中1年の生徒は、ラジオ局のパーソナリティーになりたいと誓った(中国、8.12)

■10日、周南市で古書店「マツノ書店」を経営し、幕末・明治維新期の研究書や史料の復刻出版を手掛け、菊池寛賞や中国文化賞を受賞した松村久さん(広島大卒)が85歳で死去した(中国、8.12)

■10日時点で、2020年度に始まる大学入学共通テストで導入される英語の民間試験の活用について、具体的な方針を示したのは12大学にとどまっている。広島大は一定の条件を満たせば、センターの英語試験を満点と見なす方針を決定している(朝日、8.14)

■12日、第59回広島県吹奏楽コンクールが最終日を迎えた。大学部門では広島大と広島修道大が中国大会進出を決めた。【大学】金賞◇広島大(朝日、8.14)

■【西日本豪雨 東広島市・高垣広徳市長に聞く】高垣市長は、被災がほぼ市全域におよび広島大の調査により斜面崩壊の箇所数が県内最多であったことについて、土砂撤去は大きな課題、行政の責任で対応すべきと考え撤去制度を整えるなど被災者をしっかりフォローすると話した(中国、8.15)

■JA広島総合病院は、高校生対象の「外科セミナー」を開催した。広島市内の7校43人が参加し、模擬授業やスポンジの縫合など外科手術を体験した。広島大附属高1年の生徒は、豊富な知識と繊細な技術が必要で大変そうだけど、命を救えるやりがいのある仕事だと思ったと話した(中国、8.15)

■23日、医療と倫理を考える会・広島例会が広島大霞キャンパスたんぽぽ保育園で開催される(中国、8.15)

■23日、広島大病院患者サロンが同大病院臨床管理棟で開催される。管理栄養士が「がん療法と食事について」と題して講演を行う(中国、8.15)

■23日、がんおくすり相談が広島大病院がん医療相談室で開催される。がん患者を対象に薬剤師が個別相談に応じる(中国、8.15)

■17日、東広島市が取り組む地鶏ブランドの開発について考えるセミナーが市役所で開催される。市は広島大と連携し、独自種「広大赤鶏」の2020年の販売を目指している。当日は、同大大学院生物圏科学研究科の都築政起教授たちが、日本の在来種の歴史や特徴、ブランド化に向けた取り組みについて説明する(中国、8.15)

■広島市は、被爆70年記念事業として原爆による広島の被害とその復興をたどる「広島市被爆70年史」を編纂した。研究会会長を務めた広島大大学院の勝部眞人教授は、次世代への継承を意識して平易な記述に努めた、若い世代にぜひ読んでほしいと話した(朝日、8.15)

■【病院の実力】 読売新聞社が調査した2017年の主な医療機関の大腸がん手術実績が公表された。広島大病院は手術・結腸がんが88件、手術・直腸がんが71件、腹腔鏡手術・結腸がんが67件、腹腔鏡手術・直腸がんが53件、内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)が149件だった(読売、8.15、8.19)

■【生きて(10)】昨年のノーベル平和賞授賞式で演説を行ったサーロー節子さんは、広島女学院大に進学しYMCAの活動を通して、その後心の師となる広島大のYMCAを世話をしていた広島大の森滝市郎先生と出会い、反核運動を熱心に行った(中国、8.16)

■15日、終戦から73年を迎えた平和記念公園で「平和の鐘」を鳴らし、不戦や核兵器廃絶を誓う集いがあった。スピーチを行った広島大附属校高2年の生徒は、私たちにできることは『関係ない』と思わないこと、周囲に目を向ける心のスイッチをいれておけば共感が生まれ、行動も生まれると話した(中国、読売、産経、8.16)

■広島大平和センターのルリ・ファン・デル・ドゥース外国人客員研究員が川野徳幸センター長と共同で、旅行サイトに書き込まれた広島平和記念資料館を訪れた観光客の大量の口コミを分析した。「思う」「感じる」など、思考に関連するキーワードが頻出し、訪れた人の感性が動かされ誰かに伝えたいという気持ちが読み取れる(読売、8.16)

■18~19日、東京の日本棋院会館において囲碁の「第64回全日本アマチュア本因坊決定戦全国大会」が開催される。広島地区代表として広島大1年の竹田幸一さんが出場する(毎日、8.16)

■西日本豪雨で15人が亡くなった坂町小屋浦地区では、111年前にも大水害があり44人の命が失われ石碑が建てられていたが、碑の内容を知らない住民が多い。広島大大学院教育学研究科の熊原康博准教授(自然地理学)は、行政と住民が一緒になり、豪雨災害の歴史や教訓を風化させない取り組みが必要だと指摘した(中国、8.17)

■16日、20〜26日にドイツ・ハノーバーで行われる「青少年国際平和未来会議」に参加する広島市の代表団が広島市の松井一実市長を表敬訪問した。広島大1年の尾瀬朱花さんは、若者だけで平和に関するイベントを開く提案をしたいと抱負を語った(中国、8.17)

■19日、サッカーの県女子選手権兼皇后杯女子選手権県予選は広島市の山陽高などで開幕する。広島大は26日に初戦を迎える(中国、8.17)

■2020年東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会は、大会ボランティアの募集期間(9月中旬〜12月上旬)を控え、主力と見込む学生を十分確保できるのか懸念している。同委員会は、各大学でボランティア募集の説明会を実施しており、広島大は日程を検討している(中国セレクト、8.17)

■21日から9月29日まで、広島大学総合博物館で伊能忠敬の没後200年を記念した企画展「地図をつくる・地図からわかる」が開催される(朝日、8.17、産経、8.19、中国、8.30)

■【川島宏治のプラス1】広島都市学園大の河野修興学長(広島大医学部卒、同学部長などを経て現職)は、医師だった経験を生かして保健学や言語聴覚などの大学院を設置した(中国セレクト、8.18)

■18日、西日本豪雨で被災し運転見合わせが続くJR山陽線のうち、瀬野~海田市間が運転を再開した。広島大1年の酒井萌さんは、バスを利用せざるを得ず渋滞などで困っていた、電車なら時間が正確なので助かると話した(産経、8.19、毎日、8.20)

■18日、アマチュア囲碁の日本一を決める「第64回全日本アマチュア本因坊決定戦全国大会」が始まった。広島県代表の広島大1年の竹田幸一さんはリーグ戦で1勝2敗となり、決勝トーナメントの出場を逃した(毎日、8.19)

■国や地方公共団体は西日本豪雨を受け、警報や避難指示などの情報提供を充実させる取り組みを急いでいる。広島市安佐北区は住民主導の情報収集を行っていることがについて、広島大大学院工学研究科の土田孝教授(地盤工学)は、国や自治体によるデータよりもきめ細かに災害の予兆を把握できる可能性がある評価した(日経、8.21)

■外務省は国連関係機関で働く日本人を増やすため、海外の日本人留学生を対象とした説明会の回数を増やしている。その他、国内では英語教育に力を入れる名古屋大や京都大、広島大などと連携している(産経、8.21)

■26日、三次市福祉保健センターにおいて、リウマチ療養相談会が開催される。広島大病院リウマチ・膠原病科の吉田雄介医師が相談を受ける(中国、8.22)

■【専門医が診る】なかの皮ふ科ひ尿器科の安田貴恵院長(元広島大病院医師)が、にきびができる原因や最新の治療法について解説した(中国、8.22)

■21日、広島大大学院理学研究科の佐久間哲史講師(ゲノム生物学)は、「ゲノム編集」で3パターンの遺伝子配列を同時に変えることに世界で初めて成功した。複数の配列を同時に変えることができれば病態を効率よく再現でき、新薬の開発につなげられる(中国、8.22)

■広島県は、最先端ITの実証実験事業「ひろしまサンドボックス」で第1次選定プロジェクトとして、広島大などが行う「県民の医療や健康など個人情報にブロックチェーン型情報管理と情報信託機能を付与した情報流通基盤を構築する事業」ほか、5件を採択した(日刊工業、8.22)

■23日、西日本豪雨による鉄道の不通や道路の通行止めによる影響が続く広島、呉、東広島地域の渋滞対策について官民で考える検討会が発足し、広島市で初会合が行われた。会長の広島大大学院の藤原章正教授は、需要側と供給側にも活発な議論を求めた(中国、8.24)

■災害に遭った子どもの心のケアについて学ぶ研修会が、広島大東広島キャンパスで開催され、保育士や小中高の教師ら約80人が参加した(読売、8.24)

■日本の放射線被曝体制医療を担う中核施設に指定されている弘前大、福島県立医大、広島大、長崎大、放射線医学総合研究所は、体制整備が遅れており、国の支援強化の必要性を訴える要望書を国に提出した(産経、8.24)

■物理学者の国際組織が岩手・宮城の北上山地で次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の建設を目指している。広島大の観山正見特任教授は、日本の費用負担が大きいにも関わらず国民のほとんどは構想自体を知らず理解を得る事の努力が足りないと慎重な意見を述べた(産経、8.24)

■【読む・知る・学ぶ】広島大大学院文学研究科の後藤秀昭准教授(地理学)たちは、 航空写真を解析し、広島・岡山両県で少なくとも8,497カ所以上で土石流や土砂災害が発生したと発表した。主な作業は地理学研究室の学生9人が担い、4年の迫田和也さんは地理を学ぶ学生としてできることがしたかったと話した(中国、8.26)

■【学生リポーターが聞く】茶道上田宗箇流の16代目当主の上田宗冏さんに、上田流の特徴や茶道の奥深さについて話を聞いた。インタビューを行った広島大大学院1年の斎藤歩さんは、多忙な日々の中、大切なものを見失っていることに気づかされた、今後は少しでも自己と向き合う時間をつくたいと話した(中国、8.26)

■25日、日本看護歴史学会の学術集会が広島文化学園大で開催され、原爆被害の実態や被爆者への介護の在り方について学んだ。広島大の鎌田七男名誉教授が講演し、被爆者を46年間追跡した調査結果を紹介した(中国、8.26)

■【この人】3代続く地図専門書店の竹崎嘉彦さんは、小中高生らを対象に、地理情報システム(GIS)を利用して原爆痕跡地図ををコンピューター上に作成することで次世代への原爆被害の継承を図るセミナーを行っている。紙だけでは生き残れないと考え、90年代に広島大大学院で学び直した(中国、8.26)

■25日、第59回全日本吹奏楽コンクール中国大会2日目の演奏が行われ、高校の部と大学の部に計27団体が出場した。大学の部で広島大吹奏楽団が金賞を受賞した。指揮者を務めた黒沢忠さんは、良い演奏ができたので勝てると思ったが、全国には行けず残念だと話した(朝日、8.26)

■西日本豪雨の際、土砂災害の危険度を示す雨量指数が、広島県内では大規模災害の発生基準を半日で2度超え、実際に2度とも甚大な土石流が起こっていたことが分かった。指数は広島大のチームが2004年、広島の地質にあわせて独自に考案したもので、専門家からは有効活用を求める声が出ている(読売、8.26)

■26日、広島大や韓国タイの学生が参加するサマースクールが東広島市で始まった。本年度から市と同大が取り組む共同研究の一環で同大や国内の3大学と釜慶大学校(韓国)、カセサート大(タイ)から約50人が参加した(中国、8.27)

■西日本豪雨から1カ月半が過ぎ、子育て世代が集う場所を失ったままの地域も少なくない。広島大大学院の大平光子教授(母性看護学)は、開催場所の提供や保健師たち専門家の派遣など、官民で連携すべきだと話した(中国、8.28)

■広島大中央図書館について、授業期間中の平日の開館時間を午前0時まで延長し、24時間開館に向けた検討も始まっている。越智光夫学長は、学生から私宛てに図書館の開館延長や、24時間化を求める要望があった、他大学でも24時間化の動きがあると話した(日経、8.29)

■西日本豪雨災害について、これまでの被害の全容が掲載された。広島大の調査団によると、東広島市では2,730カ所の斜面が崩壊し、県全体で起こった崩壊の4割が集中していた。また、土砂災害被害は降水量の多かった県南部に集中していた(中国、8.29)

■【ひと・とき】画家で広島大名誉教授の難波平人さんは、この春トルコ東部のアルダハン大を妻英子さんと訪れ、滞在記を冊子にまとめた。現地の美術教員や学生たちと交流をする写真、近郊の遺跡や風景を描いた水彩画が掲載されている(中国、8.29)

■28日から、県内の作家が二紀展に出品する予定の作品を集めた「広島二紀展」が東広島市立美術館で始まった。9月2日に公開研究会が行われ、二紀会理事で広島大名誉教授の難波平人さんによる講評が行われる(中国、8.29)

■28日、広島大は2020年春に現在の大学院11研究科を分野ごとに統合して5研究科にする再編し、再編の一環として先行して来年4月に大学院統合生命科学研究科と医系科学研究科を発足させると発表した(中国、日経、8.29、読売、8.31)

■西日本豪雨で広島県内では土石流が7,000カ所以上発生し、砂防・治山ダムによって食い止められない事態が相次いだ。広島大大学院の海堀正博教授(砂防学)は、自治体はたとえ砂防ダムがあっても100パーセント安心ではないことを住民に丁寧に伝え、早めの避難行動を促してほしいと話した(中国、8.30)

■記録的な猛暑が続いた今年、「セミがおとなしい」「蚊が少ない」など自然界の生き物にも異変が起きた。昆虫に詳しい広島大大学院工学研究科の税所康正准教授(数理生物学)は、昆虫は変温動物のため体温の調節ができず、気温が高くなりすぎたせいで動きが弱まったのではと話した(中国、8.30)

■【LEADERS倶楽部通信vol.23】広島大情報科学部の木島正明学部長は、ビッグデータを分析しオールラウンダーでスペシャリストな人材を育成し、社会に貢献することを目指すと話した(中国、8.30)

■西日本豪雨で県の「警戒区域」の外で被害に遭った住宅も多かった。広島大の土田孝教授と海堀正博教授は、今回はゆるい勾配の斜面も崩壊しており警戒区域を指定する調査マニュアルを再検討する必要があると話した(朝日、8.30)

■【科学】広島大の高橋弘充助教らとスウェーデンの共同研究グループは、宇宙のちりなどがブラックホールに吸い寄せられた際に高温になって輝く「コロナ」を分析するブラックホールを調べる新たな手法を開発した(朝日、8.30)

■熊本大発生医学研究所や広島大などの研究チームは腎臓病の1つ「先生性ネフローゼ症候群」の患者の細胞から作製した人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って、職病態を再現することに成功したと発表した。病気解明や新薬の開発が期待される(中国、8.31)

■30日、内戦が続く南スーダンなどのアフリカとカリブ海の7カ国の教育機関関係者が広島平和記念公園を訪ね、広島大など県内の大学生と交流した(中国、8.31)


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