平成30年9月

■広島大は2019年度入試から一般入試のほか、AO・推薦入試、編入学試験など全ての入試解答を公表する方針を明らかにした。入試問題とともに大学のホームページで公開する(中国、9.1)

■20日まで、被爆後1~2カ月で亡くなった人たちの病理解剖に踏み切った広島大の玉川忠太教授(1970年没)の企画展が広島大霞キャンパスの医学部医学資料館で行われる。解剖記録や組織標本など約20点を紹介する(朝日、9.1)

■9日、県民文化センターでシンポジウム「ネットにつながるこどもたち」が開催される。広島大ハラスメント相談室の北仲千里准教授らが、よりよいネット環境づくりについて話し合う(中国、9.2)

■毎日新聞のアンケートにより、南海トラフ巨大地震の発生時に震度6弱以上が想定される地域にある37国立大のうち、高額な研究機器や歴史的史料を保護するための防災計画を策定している大学は4分の1にとどまることが分かった。広島大などは研究室ごとに設備の防火対策を進めているが、防災計画は未策定(毎日、9.2)

■1日、広島六大学野球秋季リーグが開幕し開会式が行われた。広島大ー広島経済大など2試合は雨のため2日に順延になった(読売、9.2)

■2日、広島六大学野球秋季リーグは2試合が行われた。今年の春季リーグ優勝の広島大と広島経済大が対戦し、広島経済大がサヨナラ勝ちした(読売、9.3)

■2日、中四国学生剣道優勝大会が岡山市で行われた。男女ともに広島大が優勝した(毎日、9.3)

■毎日新聞が劣悪な学術雑誌「ハゲタカジャーナル」を多数発行する海外の出版社を調査した結果、日本から5,000本以上の論文が投稿されていた。九州大が147本と最多で、広島大73本だった(毎日、9.3)

■帝国データバンク広島支店は、中国5県の社長の2018年出身大学別分析を発表した。トップは日本大の826人で、広島大は9位の333人だった。創業から10年未満の企業では、広島大、広島修道大、岡山大の地元大学がトップ3を独占した(読売、9.4)

■広島大は西日本豪雨災害をきっかけに豪雨災害調査団を発足させた。調査団の1人の海堀正博教授(砂防学)は、土砂災害への備えについて県の防災ウェブサイトなどで自分の住んでいる地域の危険度を知ってほしいと話した(毎日、9.4)

■広島大は福島県と包括連携協定を結んだ。福島県の双葉地域にある医療機関に医師を派遣するなど、地域医療体制の支援を柱に県民の健康管理に関する支援や地域課題を解決するための教育・研究を行う(日経、9.5)

■【中四国企業・事業所going】広島大発の知的財産管理会社「キャンパスメディコ」は、2009年に広島大大学院医歯薬保健学研究科の二川浩樹教授が、自ら突き止めた長時間効果が続く消臭・抗菌成分「Etak」、虫歯や歯周病を抑える「L8020乳酸菌」の2つの特許を幅広く社会に役立てるために立ち上げた(日経、9.5)

■4日、文部科学省は東京医科大学の不正入試を受けて全国の医学部を対象に調査を行い、過去6年間でいずれも男子の合格率が女子を上回っていたと発表した。全国で見ると男子11.25%、女子9.55%で1.8倍の差があった。広島大は男子16.8%、女子15.6%で1.08倍差だった(中国、朝日、読売、毎日、9.5)

■5日、西日本豪雨で23人が死亡した広島市は、住民の避難行動などを検証する会議を開催した。座長の広島大大学院の海堀正博教授(砂防学)は、委員から必ずしも避難所に行くのが最善ではなく、命を守るために最初にとった行動の分析が重要だとの意見が出たことを明らかにした(毎日、9.6)

■岡本敏一(おかもと・としかず=広島大名誉教授、家畜生体機構学)5日、死去。76歳(中国、読売、9.6)

■8月17日、地鶏ブランドの開発について考えるセミナーが開催された。今年4月、東広島市と広島大は協議会を立ち上げ、東広島ブランド地鶏「広大赤鶏」の開発を進めている(プレスネット、9.6)

■【ラジオ講座「学びの時間」】広島大OBの教職員らでつくる「広大マスターズ」の白浜博幸さんが、環境に優しいバイオプラスチックについて種類やその応用について話した(プレスネット、9.6)

■6日、広島大の西日本豪雨の調査団は、同大霞キャンパスで報告会を開いた。広島県内で多発した災害の形態を、土砂災害と洪水が複合して被害が広がる「相乗型豪雨災害」と名付け、メカニズムの解明や再発防止に向けて研究を進める方針を説明した(中国、9.7)

■【スポーツライター】広島六大学秋季リーグが開幕し、春の覇者の広島大は、広島経済大相手に初戦を落としたが、翌日から2連勝し勝ち点を挙げた(毎日、9.7)

■30日、広島市でフォーラム「セクハラ・性暴力を許す社会を変えよう#me too」が開催される。広島大ハラスメント相談室の北仲千里准教授が「性暴力・セクハラ問題とは」と題して講演を行う(朝日、9.7、中国セレクト、9.22)

■広島大など国立大、公立大の2019年度の一般入学試験の日程と入試要項が発表された(中国、9.8)

■7日、国立大82校と公立大90校の2019年度入試要項がまとまった。英語で「読む、聞く、話す、書く」の4技能を評価するための民間検定を利用する動きも活発で、広島大は全学部で取り入れる(中国、9.9)

■広島県内の大学で、西日本豪雨で被災した受験生に対する入学検定料や、入学金、授業料の支援制度を作る動きが広がっている。広島大などは、経済的な事情などを抱える学生を対象に授業料や入学料などを免除したり、しばらく猶予する既存の制度がある(中国、9.9)

■10月19日、広島大学政経学部、法学部、経済学部、大学院社会科学研究科の同窓会である広島大学広楓会が広島市内のホテルで開催される(中国、9.11)

■◇バスケットボール◇全国高校選手権県予選兼県高校秋季大会【女子】▽2回戦▽広島大附属70-42三原東、▽3回戦▽文教女大付83-78広島大附属(中国、9.11)

■広島大の豪雨調査団は、JR呉・山陽両線が約2カ月不通になったことにより呉・東広島両市から広島都市圏へ向けて行われた代替輸送について、両市の利用可能人数に大きな差が生じていたと発表した。東広島市が利用者の9割をカバーできたのに対し、呉市は6割にとどまった(中国、9.11)

■10日、広島県は西日本豪雨で土石流などの被害が特に大きかった7地区を調べた結果、全ての地区で土砂災害特別警戒区域の指定エリアの外で住宅に被害が生じていたことを明らかにした。広島大大学院の海堀正博教授(砂防学)は、指定のあり方を再び見直す必要があると話した(中国、読売、9.11)

■11日、韓国の看護師や被ばく医療の研究者ら8人が広島市で被爆者の現状や課題を学ぶ研修会に参加した。広島大病院では、2011年の福島原発事故後に実施された避難者たちの診察の様子などを学んだ(中国、9.12)

■19日、広島大病院臨床管理棟で広島大病院患者サロンが開催される。消化器科外科の恵木浩之医師が「大腸がんの基礎と治療について」と題して講演を行う(中国、9.12)

■22日、広島大病院臨床管理棟で病気の子どもを持つ家族のつどいが開催される。病気や日常生活で困っていることについて話し合う(中国、9.12)

■◇陸上◆第72回中国五県対抗選手権大会【男子】走り幅跳び(1)藤原駿也(広島大)7メートル45、やり投げ(1)桑田和佳(広島大樟柳ク)70メートル41(読売、9.12)

■東京医科大の不正入試で女性の合格者が3割に抑制され続けたことについては、日本医師会女性医師支援センター参与の上家和子さん(広島大医学部卒)は、今回の問題は医療界だけの問題ではなく、働く女性をめぐる社会全体の意識を変える必要があると話した(中国セレクト、9.12)

■11日、法務省は2018年司法試験の合格者を発表した。広島大法科大学院の合格率は25.0%で過去最低だった前年の6.0%から大幅に回復した(中国、朝日、読売、9.12)

■西日本豪雨では、鉄道や幹線道路が寸断され、長期間にわたり通勤通学に大きな影響が出た。広島大大学院の力石真准教授は、災害時の対応として、民間の交通事業者が個別対応するだけでは難しい。災害時の交通体系の在り方を行政も交えて検討すべきだと話した(中国、9.13)

■20日、広島大は西日本豪雨災害を受け、防災・減災研究センターを設置する。センターには調査研究、情報管理・情報発信、社会連携の3部門を設置し、文系・理系から約40人の研究者で構成する(中国、9.14、読売、9.15)

■【教育ルネサンス】膨大なビックデータを解析してビジネスや社会問題を解決する専門家(データサイエンティスト)の育成に取り組む大学が増えている。広島大も今春、新設された情報科学部にデータサイエンスコースを設置している(読売、9.15)

■15日、大学院生が自身の研究のビジョンと魅力をプレゼンする「未来博士3分間コンペティション」が東広島市芸術文化ホールで行われた。広島大や山口大など9大学院から31人が出場した(中国、9.16)

■福山市神辺町の芸術家で昨年4月に82歳で亡くなった河相優さん(広島大卒)の遺作展が、同町の菅茶山記念館で開かれている(中国、9.16)

■15日、広島大の災害調査団は市民向けの西日本豪雨の調査報告会を開催した。被害状況や交通ネットワークへの影響について発表した(朝日、読売、9.16)

■16日、広島大総合博物館と東京地学協会、地理科学学会は伊能忠敬の内弟子だった箱田良助の生誕地の福山市神部町を訪ねるイベントを開催した(中国、9.17)

■【キャンパスリポーター発】広島県内の留学生と日本人学生の交流イベント「尾道ウォークラリー」が尾道市で行われた。広島大の17人を含め、18カ国計44人が参加し尾道の歴史や文化を学びながら互いの親睦を深めた(記事:広島大大学院1年・張淼)(中国、9.17)

■17日、広島六大学秋季リーグ第3週第2日の2試合が行われた。広島国際学院大が完封で広島大を破った(中国、9.18)

■ここ三十数年、姿を確認できなくなっていたカブトガニが宮島周辺の広島湾で相次いで見つかった。広島大大学院生物圏科学研究科の大塚攻教授は、瀬戸内海の環境改善の取り組みが影響している可能性がある、産卵や生息に適した場所があるかもしれないため早急な調査が必要だと話した(中国、9.18)

■サイバー攻撃や情報漏えいなどセキュリティ事故に対応する専門組織の設置が国立大で急増しており、日本経済新聞社が広島大など全国の国立大に調査を行った(日経、9.18)

■広島市は高齢化に伴ってニーズが高まる在宅医療を担う人材について、広島大大学院医歯薬保健学研究科と連携し、訪問看護師などを育てる研修会を始める(中国、9.19)

■18日、広島六大学秋季リーグ第3週第3日の1試合が行われた。広島大が5-4で広島国際学院大に勝った(中国、9.19)

■18日、広島大大学院の廣田隆一准教授(微生物学)は、東京都内で記者会見し、バイオ燃料などの原料となる遺伝子組み換えの微細藻類が災害時などに培養施設外に流出しても、増殖させない改変技術を開発したと発表した。生産段階の安全性の高まりが期待できる(中国、9.19)

■広島大は2020年春に現在の大学院11研究科を分野ごとに統合して5研究科にする再編する。再編の一環として先行して来年4月に大学院統合生命科学研究科と医系科学研究科を発足させる(朝日、9.19)

■【病院の実力】読売新聞社が調査した2017年の主な医療機関の胃がんの治療実績が公表された。広島大病院は、手術が103件、うち腹腔鏡手術が58件、ESDが153件、手術後の補助化学療法が7人だった(読売、9.19)

■20日、広島大は10月1日に脳科学を軸にした研究拠点「脳・こころ・感性科学研究センター」と、留学生の受け入れを進める「森戸国際高等教育学院」を開設すると発表した(中国、9.21)

■伊能忠敬の没後200年を記念し、5-Daysこども文化科学館で講演会が行われた。広島大の匹田篤准教授は地域振興に果たし得る地図の可能性について講演し、同大の作野裕司准教授は人工衛星から捉える海水温の分布など最先端の地図を紹介した(中国、9.21)

■28日、第3回個個からカフェ・不安なく違っていられる社会への一歩「夫婦別姓?よその国ではどうなっている?」が広島市のブックカフェで行われた。オーストラリア、英国、韓国ゆかりの人たちが報告し、広島大法学部の井上嘉仁准教授がコメンテーターを務めた(朝日、9.21)

■マツダは自動車の開発でコンピューターでのシュミレーションを活用するモデルベース開発の人材育成を強化する。研究開発部門の社員900人がMBDを扱えるようにするため、広島大の教員らを講師に招いて研修会などを行っている(日経、9.21)

■【発掘!イグノーベル賞(28)】広島大の栗田雄一教授らは靴に加速度センサーを仕込み、石畳やアスファルト、砂利道を歩いてデータを集め、歩き心地を計る研究を進めている(日刊工業、9.21)

■20日、広島大は東広島キャンパスにおいて防災・減災研究センターを設置した。越智光夫学長は、災害のたびに多くの犠牲者が出ることを繰り返してはならない、学内の力を結集すると話した(中国、読売、朝日、毎日、9.21)

■尾道市向島町にある広島大大学院理学研究科附属臨海実験場が文部科学省の平成30年度の「教育関係共同利用拠点」に認定された。今後、臨海教育施設を保有しない県内の他大学に実習・演習の場として提供していく(産経、9.22)

■【学生リポーターが聞く】スーパー「万惣」の山本誠社長に、店づくりや安さへの取り組みについて話を聞いた。インタビューを行った広島大大学院の董博文さんや張淼さんは、お客や人との信頼関係を大切にする山本社長を見習って、今後人と関わっていきたいと話した(中国、9.23)

■【病院の実力(広島編)】胃がんについて、広島大病院・消化器外科の田辺和照医師は、胃がんは胃の中のピロリ菌が大きな原因とされており、菌は高齢者に多く若い世代にはあまりないため胃がん自体が減少傾向にあると話した(読売、9.23)

■【サイエンス】広島大の鈴木賢一特任准教授や鳥取大などの研究グループは、再生能力をもつイモリを用いて様々な病気を再現する技術を開発した。遺伝子機能の解明や再生医療の研究に役立つ(日経、9.23)

■【キャンパスリポーター発】国際協力機構中国センター(JICA中国)の今年度第1回国際教育研修会が東広島市の同センターで行われ、教員、学生ら約60人が参加した。受講者は、持続可能な開発目標の視点を軸に教育問題などについて理解を深めた(記事:広島大大学院2年・李午梅) (中国、9.24)

■広島大の静間清客員教授は、福島第1原発事故に見舞われた南相馬市で約5年にわたって残留放射能の調査を続け、その成果を同市のNPO法人「ふるさと」事務局長の櫻井雄志さんと共著で「メッセージ(1)」(幻冬舎)を出版した(中国、9.24)

■広島大大学院の坂田桐子教授(社会心理学)は、豪雨災害時になぜ人は避難行動をとりにくいのかという疑問について、土砂災害は予測が難しく河川が増水する変化も把握しにくいため、大丈夫だと思いたがる正常性バイアスが働くためではないかと話した(中国、9.24)

■23日、第50回全日本大学駅伝対校選手権記念大会の中四国地区選考会が開催された。広島経済大が5連覇を達成した。広島大は2位だった(朝日、9.24)

■10月17日、広島大霞キャンパスにポーランド絵画を中心とした美術館「YHRPミュージアム」が開館する。メイン展示では原爆をテーマにした大作が展示される(中国、9.25)

■広島大の山脇成人特任教授(精神医学)らの研究グループは、AIを活用してうつ病患者に抗うつ薬が効くかどうかの予測が可能になったと発表した(中国、9.25)

■アニサキスなど体節構造がない線虫は人間にとって忌み嫌うものでしかなかったが、近年がん患者の尿の嗅ぎ分ける研究に使われるなど、注目を集めている。広島大工学部4年の馬場真衣子さんは、線虫を用いて寿命を延ばす成分や食品の可能性を探っている(中国、9.25)

■10月6日、病気の子どもを持つ家族のつどいが広島大病院臨床管理棟で開催される。アクセサリー作りをしながら、病気や日常生活の困り事を話し合う(中国、9.26)

■10月11日、難病講演会が尾道市で開催される。広島大病院脳神経内科の上野弘貴医師が「筋萎縮性側索硬化症の療養について」と題して講演を行う(中国、9.26)

■25日、マツダ財団は2018年度の研究助成先37件を発表した。マツダ研究奨励賞(35歳以下の若手による優れた研究)4件のうち、県内からは広島大工学研究科の山本征孝研究員の体の状況に応じて力加減を最適化する歩行補助の機器の開発が選ばれた(読売、9.26、日経、9.27)

■26日、英教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーションは今年の「世界大学ランキング」を発表した。広島大は601〜800位にランクインした(中国、9.27)

■【市長往来:東広島】3時、広島大大学院工学研究科の藤井堅特任教授ほか(中国、9.27)

■26日、広島大大学院の田中純子教授(疫学・疾病制御学)を中心とした国際調査チームは、カンボジアでB型肝炎ウイルスの感染率低下に取りみ、5〜7歳児のB型肝炎ウイルス感染率がWHOの初期目標の感染率1%以下を達成し、0.56%になったことを発表した(中国、9.27)

■26日、被爆後台湾に渡った女性が被爆者援護法の適用外とされたのは違法として、遺族4人が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が広島高裁で行われ、遺族側の控訴を棄却した。判決について、広島大名誉教授の田村和之(行政法)は、除斥期間の周知を国外にしておらず権利の消滅には国にも責任がある、不平等で理不尽な判決だと話した(中国、朝日、9.27)

■【600校の生き残り戦略 私大トップに聞く(53)】京都産業大学の大城光正学長(広島大大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学)は、京都市北区の立地や専門の枠を超えて交流がしやすいように1キャンパス制を維持、量的な拡大を進めながら今後は質の向上にも注力したいと話した(日刊工業、9.27)

■28日、広島大と広島県警は、「サイバーセキュリティーに関する協定」を締結した。架空請求などサイバー犯罪の手口や最新の被害状況について情報交換し、被害防止に向けて相互協力する(中国、読売、9.29)

■バクーで開催された柔道の世界選手権で、多くの日本人の指導者が各国代表として腕を振るっていた。藤井裕子さん(広島大卒)は今年から女性で初めてブラジル男子代表を率いている(中国セレクト、9.30)


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