令和3年2月

■【オピニオン】大妻女子大准教授で日本台湾修学旅行支援研究ネットワーク(SNET)共同代表を務める赤松美和子さん(広島大卒)が、台湾社会を知る意義と語り、コロナ後は修学旅行のあり方を見直し、新しい喜びを体験できるようにしていきたいと話した(中国、2.2)

■広島大は受験生に安心して試験に臨んでもらうため、新型コロナウイルス対策を進めている。受験生のための別室を例年の3倍に拡充したり、一般入試の際に会場に配置する医療従事者を増やす(読売、2.3)

■5日で就任3年を迎える東広島市の高垣広徳市長のインタビューが掲載された。広島大と一体で進める「タウン・アンド・ガウン構想」について、同大キャンパス内のアリゾナ州立大学日本校には、将来的に1,000人を超える学生が来る計画がある同大周辺に新しい街が必要になる可能性もあると話した(中国、2.3)

■東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言について、広島大の坂田桐子教授(社会心理学)は「発言に対して笑い声があがったことから日本の男女平等がいかに遅れているかを国内外に象徴的に示した」と話した(朝日、2.5)

■14日、東広島市の東西条地域センターで「SDGsと環境」講演会が行われる。広島大大学院の金子慎治教授が講師を務め、東広島市でSDGsを推進する意味を参加者と考える(中国、2.5)

高校人国記 広島大附属高校②マスコミや文化、芸能界に卒業生が多い。テレビ朝日エグゼクティブアナウンサーの大下容子さん、NHK広島放送局で気象キャスターを務める勝丸恭子さんらを輩出している(中国セレクト、2.5)

■5日、広島大病院は患者59人分の名前や検査データなどが記録されたUSBメモリを紛失したと発表した。情報の流出や不正使用などの被害は確認されていない(中国、朝日、毎日、2.6)

■5日、文部科学省は国立大2次試験の出願最終日となる同日午後3時時点の志願状況を発表した。広島大は昨年同期比0.2ポイント減の2.7倍だった(中国、2.6)

■【命を守る人 コロナ禍の中で】広島大病院臨床工学部門副部門長の宮本聡史さんは、肺炎が進み人工呼吸器で酸素を送っても救命できない人に使う「最後の切り札」とされる人工心肺装置「ECMO(エクモ)」の操作に欠かせない臨床工学技師としてコロナ患者の治療にも携わった(中国、2.6)

■【釣りのススメ】広島大大学院の海野徹也教授が、釣るのが難しいといわれる「寒チヌ」について解説した。温暖化の影響から近年は昔に比べて釣れる確率が高くなっていると話した(中国セレクト、2.6)

■6日、NIE活動(教育に新聞を)の普及を目指す「県NIE推進協議会」は学習会を開き、小中学生や教員ら約40人が参加した。広島大附属中の生徒が「色々な人の意見を紹介し、様々な視点で考えられるような記事が読みたい」と話した(読売、2.7)

■東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言について、広島大ハラスメント相談室の横山美栄子教授は「「個人の発言」で終わらせず、社会にいまだに男尊女卑という差別を許す空気がある事実にしっかり目を向けるべき」と話した(中国、2.7)

■27日、広島大はノーベル賞受賞者の本庶佑さんを招き、医学部創設75周年の記念講演会を霞キャンパスで開く。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため来場を制限し、一般向けにオンラインで生配信する(中国、2.7、2.17、朝日、2.12)

■25日に国立大2次試験の前期日程が始まることを受け、広島大の学生2人が受験期の体験を語り受験生にエールを送った。経済学部1年吉田優成さんは「自分を信じて頑張って」、教育学部4年の占部美樹さんは「大学ではさまざまな出会いが待っていますよ」と励ました(中国、2.8)

■4月、放射線被曝者医療国際協力推進協議会(HICARE)が設立から30年を迎える。会長を務める広島大の神谷研二副学長(復興支援・被ばく医療担当)は、被爆者の方々の協力で広島に蓄積されてきた知識を世界のヒバクシャの医療向上に役立てるために活動してきたと成果を述べ、人材育成が緊急の課題だと話した(中国、2.8)

■8日、東広島市は2021年度の当初予算案を発表した。広島大と開発するブランド地鶏の飼育や原種保存に必要な設備の整備支援、同大周辺に先端技術を駆使した新たな学園都市をつくる構想の策定などに着手する(中国、2.9)

■2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする脱炭素社会の構築をめざす動きが中国地方で相次いでいる。広島大は22年度までに全ての施設の屋上に太陽光パネルを設置し、25年度には地中熱を活用した空調システムの導入を計画している(日経、2.10)

■15日、オンラインで広島大病院肝臓病教室が行われる。同病院肝疾患相談室のホームページから視聴できる(中国、2.10)

■8日、オンラインで広島市平和推進条例(仮称)の素案に関する意見交換会が開かれた。素案で「平和」を「世界中の核兵器が廃絶され、かつ、戦争その他の武力紛争がない状態」と定義したことについて、広島大の田村和之名誉教授は「平和や原爆被害の捉え方が狭い」と指摘した(中国、朝日、2.10)

■移植医療の発展などに貢献した広島大の土肥雪彦名誉教授が「自己治癒力を目覚めさせる土肥メソッド」(南々社)を出版した。医者まかせにせず「食」「呼吸」「心」「体」の4つを調える重要性を説いた(中国、2.10)

■【検証東広島2021年度予算(上)】東広島商工会議所の奥本松樹副会頭は、高垣市政で市と経済会との連携が深まったと評価する一方、広島大をはじめ大学が立地する市の特性を生かせず学生の定着率が低い課題を指摘した(中国、2.11)

■広島大レゴサークルのらいごっとが、現在上映中の「劇場版美少女戦士セーラームーンEternal前編」の公開に合わせ、主人公のセーラームーンをレゴブロックで再現し、東広島市内の映画館で展示している(プレスネット、2.11)

■11日、今年4月の設立30年を前に、放射線被曝者医療国際協力推進協議会(HICARE)が記念シンポジウムをオンラインで開催した。広島大原爆放射線医科学研究所の田代聡所長は「広島で培った被爆者医療の経験や知見のアーカイブ化が重要」と指摘した(朝日、2.12、産経、2.16)

■12日、化学製品開発のエム・アイ・シーの長野正也社長は新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査キット1,400人分を広島大病院に寄贈した。木内良明院長は「キットがいくらあっても十分とは言えない状況。ご支援いただきとても心強い」と述べ、感謝状を送った(中国、2.13)

■昨年4月、広島市中区東千田町の広島大本部跡地に53階建てタワーマンションがに完成し、一帯の再開発が完了した(中国、2.13)

■広島大は、工学部と理学部にある2つの講義室について、企業2社と施設命名権(ネーミングライツ)の契約を結んだ。工学部講義棟B2・104講義室は半導体製造装置メーカー「ディスコ」により「KKM ROOM104」となり、理学部E102講義室は最先端メモリ製品開発、半導体メーカー「マイクロンメモリジャパン」により「マイクロンイノベーションホール」となった(毎日、2.14)

■13日、「2020年度キャンパスリポーター賞」の表彰式が行われ、大学内のニュースや、学生が関わった地域の話題などを中国新聞の紙面を通じて積極的に発信した6大学7人を表彰した。広島大4年の貴船桃佳さんが奨励賞(教育ネットワーク中国賞)に選ばれた(中国、2.14)

■福山城の伏見櫓は1622年の築城当時から城内に現存する数少ない建築物である。広島大の三浦正幸名誉教授は「全国に現存する櫓の中でも圧倒的に格式が高く、様式も古い。豊臣家から受け継がれた政権の正当性を表し、周辺の外様大名を牽制した」と解説した(読売、2.14)

■広島大大学院の石井伸弥寄附講座教授(老年医学)の研究チームが、医療・介護施設向けに、新型コロナウイルスに感染した認知症患者への対応の手引きをまとめた。認知症の感染者に出やすい意識障害の一種「せん妄」の症状を防いだり、和らげたりする具体策を紹介している(中国、2.16)

■昨年末、ブラジルの被爆者団体「ブラジル被爆者平和協会」が解散した。協会が果たした役割について、広島大の田村和之名誉教授は「在韓被爆者の問題とされていた課題が、広く在外被爆者の問題であると認識された」と話した(中国、2.16)

■国内で接種が本格化する新型コロナウイルスワクチンについて、広島大大学院の坂口剛正教授が解説した。発症リスク9割減の有効性があること、現時点で想定外の副反応はないことを話した(中国、2.17)

■【病院の実力 心臓病】主な医療機関の2019年の治療実績が公表された。広島大病院は館動脈バイパス手術が22人、心臓カテーテル手術が163人、心臓弁膜症手術が54人、胸部大動脈瘤手術が83人だった(読売、2.17、2.28)

■16日、県立広島大は3月末で任期満了となる中村健一学長の後任に、現同大国際交流センター長の森永力特任教授(広島大大学院修了)が就任すると発表した。4月1日から任期2年(中国、読売、2.17)

■17日、広島大は福島・宮城両県で最大震度6強を観測した地震で被災した受験生に対し、2、3月に行う2次試験で特別措置を講じると発表した。試験当日の午後5時までに連絡すれば、3月22日の追試験を受けられる(中国、2.18)

■1月25日、広島大は中国地方整備局と平成30年7月豪雨災害の復旧状況や今後の防災について意見交換を行った(プレスネット、2.18)

■18日、厚生労働省は原爆投下後に降った「黒い雨」の被害を巡り、国の援護対象区域を再検証する検討会の第2回会合を開いた。降雨地域を調べる気象シュミレーションを京都大、広島大、長崎大が連携して実施することが決まった(中国、朝日、読売、2.19)

■東広島市は2021年度にバスの乗り換え拠点の整備を本格化する。広島大東広島キャンパス周辺は、同大が建設中の国際交流拠点に近い「大学会館前」のバス停車区画を整え、「広大中央口」はバスの停車スペースを3台に拡充する(中国、2.19)

高校人国記 広島大附属高校③】サッカー班(部)は全国にその名を知られ、日本サッカー興隆に大きな役割を果たしたJリーグ3代目チェアマンを務めた鬼武健二さんや、メキシコ五輪銅メダルメンバーの小城得達さんらを輩出している(中国セレクト、2.19)

■【新社長】◇ホンダ◇三部敏弘氏(広島大院修了)、4月1日付社長就任(産経、2.19、日刊工業、2.22)

■4月1日、広島大は福山通運から寄付を受け、大学院医系科学研究科に「睡眠医学講座」を開設する。トラック運転手らの居眠り運転による交通事故を減らすことを狙い、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害を治療できる専門医を育成する(中国、2.20、日経、日刊工業、2.25)

■20日、大学での研究のビジネス化を目指す県内の教員たちが取り組み事例や展望を紹介する発表会が行われた。最優秀賞に、広島大の松浦康之講師のチームが説明した尿道につなぐカテーテルが原因となる感染症を防ぐ装置が選ばれた(中国、2.21)

■【研究室発】広島大教育ヴィジョン研究センターは、昨年春の新型コロナウイルスに伴う一斉休校に戸惑う教育現場のサポートに取り組んだ。吉田成章准教授は「一斉休校によって多くの教師が教育とは何かと悩み、考え直すきっかけになった」と話した(中国、2.21)

■1月、政府は2021年度から5年間の科学技術基本計画の素案をまとめた。企業が採用する理工系博士号取得者の増加などの数値目標が盛り込まれた。広島大の小林信一副学長は「達成に向け、博士人材を採用する企業への税制面での優遇など工夫を凝らすべきだ」と指摘した(日経、2.22)

■広島大東広島キャンパスの東図書館内に畳を使った和風の学習スペース「畳コモンズ」が開設された(中国、読売、2.23)

■広島大は学内の温暖化がス排出量をゼロにする「カーボンニュートラル」を2030年に実現すると宣言した。国内の大学でカーボンニュートラルを宣言するのは初めて(日経、2.24)

■日本経済研究センターは、2020年度研究奨励金の交付対象に、広島大の市橋勝教授の「古代日本の経済発展に関する生産と交換の進化的研究過程」など13件を決めた(日経、2.24)

■【学生リポータが聞く】広島大生ら学生リポーターが総合食品卸の中村角の中村一朗社長にインタビューを行い、事業への思いや学生へのアドバイスを聞いた(中国、2.24)

■文部科学省は国立大2次試験の志願者数の確定値を発表した。広島大は募集人数2,015人に対して志願者数6,111人、倍率3.0倍であった。24日、同大東広島キャンパスでは、希望者が着けられるように各机にフェースシールドを備えた(中国、2.25)

■東広島観光協会による市の観光ガイドブック「E-magazine」が発行された。今回初めて、広島大の学生が中心となって作製した(中国、2.25)

■23日、災害時に外国人に被害状況などを適切に伝えるこつを学ぶ研修会が東広島市民文化センターで行われた。参加した広島大総合科学部2年の金沢穂乃加さんは「災害時に役立ちそう」と話した(中国、2.25)

■【広島大学の若手研究者に聞く】大学院統合生命科学研究科の田中若奈助教は、イネの花や葉を形成する遺伝子を研究し、今後はイネの品種改良や生産性の向上につながるような応用研究に挑戦したいと考えている(プレスネット、2.25)

■24日、日本が第2次大戦に参戦した経緯から終戦までを資料やパネルでたどる「原爆と戦争展」が東広島芸術文化ホールくららで始まった。広島大生らでつくる「平和サークルひろしま」などが企画した(読売、2.26)

■25日、国立大学2次試験前期日程が始まった。広島大は受験者数3,947人、欠席者数196人で欠席率は4.7%だった(中国、読売、2.26)

■25日、広島大は2次試験の国語の問題で、出題ミスがあったと発表した(中国、読売、2.26、朝日、2.27)

高校人国記 広島大附属高校④】卒業生には政官界要職についている人が多い。元通算省事務次官の児玉幸治氏や、国連事務次長(人道問題担当)や国連大使を務めた大島賢三さん、広島県知事の湯崎英彦さんらを輩出している(中国セレクト、2.26)

■小泉進次郎環境相は、瀬戸内法改正案を巡り、海草や海藻が二酸化炭素を吸収する「ブルーカーボン」の研究に広島大が取り組むよう期待感を示し、同大が先月「カーボンニュートラル」を宣言したことに目を向けた(中国、2.27)

■3月7日、広島大平和センターは広島国際会議場において、被爆の記憶の継承をテーマにした公開講座を開く。オンラインでも同時配信する(中国、2.27)


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