令和3年10月

■30日、広島県を含む19の都府県に出していた緊急事態宣言が解除された。第5波では県内感染者が1万人を超えて過去最多となったが、ワクチン接種が進み重症者の割合は下がった。広島大病院感染症科の大毛宏喜教授は「第6波はいずれ来ると想定しワクチンを打っても油断せず、マスク着用や3密の回避などの基本的な感染対策を徹底してほしい」と話した(中国、10.1)

■9月29日、サッカースタジアム建設予定地から出土した旧陸軍の中国軍管区輜重兵補充隊の施設遺構について、保存を訴えている市民団体「加害の歴史から広島を考える会」が現地説明会を開いた。広島大の藤野次史名誉教授は「広島の軍都としての歴史を伝える価値も高い、コストをかけてでも現地保存とスタジアム建設を両立することが平和の発信に役立つのではないか」と話した(中国、10.1)

■【広島県議会一般質問】新型コロナウイルスの後遺症:鷹広純氏「知人が新型コロナウイルスの後遺症に悩んでいて医師も世界の論文をあたりながら薬を投与しているが、その薬には保険が適用されず患者負担10割となっている。後遺症の実態を把握し、支援の枠組みを作るべきだ」 木下栄作健康福祉局長「広島大と連携して退院患者のフォロー調査をし、県内の実態把握に努める。後遺症の実態を伝える方策や支援する受け皿の拡充に向け必要な対策を検討する」(中国、10.1)

■広島大とあいおいニッセイ同和損害保険は、包括連携推進に関する協定書を締結した。越智光夫学長は「同社の保険の枠を超えた地方創生への取り組みに着目し、本学の強みである教育・研究と同社の地域密着型事業のノウハウを生かし、地域の課題解決に取り組んでいきたい」と話した(中国、10.1、日経、10.2、日刊工業、10.4、プレスネット、10.14)

■『原爆の子』は広島大教授(教育学)だった故長田新さんが広島の子供たちに寄せてもらった体験記を編纂したもの。2013年には原爆の子の執筆者の人生を書いた『「原爆の子」のその後』が出版された。執筆者で構成された「原爆の子きょう竹会」会長の早志百合子さんは「被爆者本人から話を聞けるのはあと数年、話しが聞けなくなっても『原爆の子』を読んでもらえれば」と話した(朝日、10.2)

■新型コロナウイルスの感染拡大によるアルバイト減などで収入が減った学生を支援しようと東広島市のJA広島中央の女性部が同市の広島大、広島国際大、近畿大の3大学に米を贈ることを決定した(読売、10.3)

■2日、東広島市では「酒まつり月間」が始まった。月間のスタートを彩ろうと広島大教育学部第4類造形芸術系コースの学生や市民らが西条中央公園で路面にテープを貼って巨大な絵を描くテープアートの制作イベントを行った(読売、10.3)

■◇広島六大学野球◇広経大10-3広島大(中国、10.3)

■1日、広島大で秋季入学式が行われた。大学院4研究科計311人が入学した(中国、10.3)

■◇広島六大学野球◇広経大8-1広島大(中国、10.4)

■9月11日、第53回全日本大学駅伝出場校地区選考会中国四国地区が行われ、広島大は記録2位・4時間13分21秒だった(朝日、10.4)

■4日、神石高原町油木地区で5年前に亡くなった同地区の西川巧さんが発掘した化石を展示する「にしかわ化石館」が開設した。西川さんと調査をした広島大の沖村雄二名誉教授は「全国でもここでしか見られない化石がある。西川さんの高い発掘技術がよくわかる」と話した(中国、10.5)

■以前広島大に留学し、現在インターナショナルスクールの講師として再来日しているフィリピンのチェドリン・マガスパーさんはピースボランティアの人たちとともに広島のことを世界に発信したり、加害の歴史について学んでいる(朝日、10.6)

■10月より、広島大病院は東広島医療センターに麻酔科医の派遣を始めた。東広島市からの寄付金を活用した同病院「寄附講座」の位置づけとして同センターの医療体制の充実を支える(中国、10.6)

■10日、サッカースタジアム建設予定地から出土した旧陸軍輸送部隊「中国軍管区輜重兵補充隊」の被爆遺構について考えるシンポジウムが行われる。広島大の石田雅春准教授が講演を行う(中国、10.6)

■政府は新型コロナウイルスの感染拡大を早期に探知するため14都道府県で1日1万件のモニタリング検査を目標としているが、最多でも1週間に約6万件にとどまっている。広島大の梯正之教授は、早期探知ではなく感染拡大をあとから確認するだけになってしまう可能性があるためモニタリング検査の効果を疑問視している(毎日、10.6)

■広島県は高度で専門的な医療を実現する拠点を築き若い医師たちを引き寄せ、医師不足の中山間地域に送り出す構想の実現に向けて動き始めた。この構想には子ども特有の病気等の治療を主眼に置く小児救命救急センターの開設も盛り込まれており、軸となる広島大病院の木内良明病院長は「小児医療を看板にするのはいいアイデア。小児外科の講座を開くなど連携が大切だ」と話した(中国、10.6)

■広島大の越智光夫学長と佐藤利行副学長は中国故事を解説した「胡蝶は夢なのか」(中央公論新社)を刊行した(プレスネット、10.7)

■9月22日、広島大は「広島大マイクロン科学技術奨学金授与式・講演会」をオンラインで開催した(プレスネット、10.7)

■衆議院議員で総務副大臣の新谷正義さんが国の政策や東広島市への影響について話した。広島大でも導入している自動運転の車について、まだ実験段階だが自動運転技術で日本が先行できればドライバー不足を解消できると話した(プレスネット、10.7)

■広島大は東広島キャンパス内の3施設について、命名権を印刷機メーカーの富士機械工業と車載用空調機器メーカーの日本クライメイトシステムズに販売したと発表した。期間は10月1日から、24年の9月末まで(日経、10.7、日刊工業、10.20)

■11月、広島大は対面式で原爆や被爆地をテーマにした公開講座「被爆76年の『ヒロシマ』を考える」を開く。原爆を語り継ぐ取り組みや被爆者医療などについて学ぶ(中国、10.7)

■6日から15日まで、広島大と呉高専は2018年の西日本豪雨で大きな被害をうけた呉市天応地区で小型電気自動車「グリーンスローモビリティ」の試験運転を行う。住民に無料で利用してもらい、被災時に人や荷物の運搬をする手段としての効果や課題を探る(中国、10.7)

■【うちのセンセイ@広島】 広島大平和センターのファン・デル・ドゥースルリ准教授は、被爆の記憶を正しく継承するため、被爆者の手記やアンケート調査に基づき科学的に記憶の分析や研究を行っている(読売、10.7)

■【キャンパスリポーター発】広島工業大人力飛行部「HIT Sky Project」は、同じような活動を行っている広島大、愛媛大のチームとオンラインで技術校友会を開催した(中国セレクト、10.8)

■広島大大学院の松尾宗征助教は、原始生命の発生過程で分子の集合体が現在の生物のような増殖能力を獲得した仕組みの解明につながる実験に成功したと発表した(中国、10.8)

■機械商社の横田工業商会と照明製造のエクセルは、広島大大学院統合生命科学研究科の佐久川弘特任教授や同大大学院医系科学研究科の坂口剛正教授の協力を得て、新型コロナウイルスを不活性化する空気清浄装置の試作機を開発した(中国、10.8)

■15日まで、東日本大震災以降に全国で起こった災害や防災について考える写真展が、ゆめタウン学園店にて開催されている。広島大のボランティア団体アイリスと日本防災士会県支部などが主催し写真の選別などを行った(中国、10.8)

■年内にも新型コロナウイルスワクチンの3回目接種が始まる。広島大大学院の保田朋波流教授が3日目を接種すべき人や副反応などについて解説した(中国、10.9)

■【広島ひと】あいおいニッセイ同和損害保険の金杉恭三社長は、広島大との包括的な連携推進協定を締結した。同大とは、高齢者の健康維持や観光などをテーマに連携する考えで「幅広い分野で大学や地域をサポートしたい」と意気込みを話した(中国、10.9)

■【市長往来】東広島市、午後0時30分、広島大の永山博之法学部長。0時50分、ウェブで同大法学部特別講義「実践自治体論」(中国、10.9)

■広島大東広島キャンパスに新しくできる国際交流拠点「ミライクリエ」に県内で初めて「ローカル5G」が設置される(中国、10.10)

■9日、第66回秋季県高校軟式野球1回戦が行われた。広大附属福山8₋2桜が丘、広大附属8₋1三次(毎日、10.10)

■【子育てカタリバ】 広島大病院乳腺外科の角舎学行講師が、病気を発症した際には子供に隠さずに、治療次第で治ることを伝えようにと話した(中国、10.12)

■【市長往来】▽東広島市、午後3時45分、市内で広島大の越智光夫学長。▽竹原市、午後1時45分、同大大学院人間社会科学研究科の渡邉巧准教授(中国、10.12)

■10日、芸備地方史研究会主催によるサッカースタジアム建設予定地から出土した旧陸軍輸送部隊「中国軍管区輜重兵補充隊」の被爆遺構について考えるシンポジウムがオンラインで行われ、約120人が視聴した。広島大の石田雅春准教授が講演を行った(中国、10.12)

■5日、精米機メーカーのサタケ名誉会長の佐竹利子さんが亡くなった。広島大に数多くの支援や、食を通じた中山間地域の活性化など幅広い分野で地域に貢献した(中国、10.12、プレスネット、10.21)

■広島大大学院の今村道雄講師らは米国立衛生研究所などと共同で、B型肝炎の遺伝子型による病態の違いを明らかにした。これによって治療薬の開発のための研究用資源の安定確保につながった(日刊工業、10.14)

■広島大の鎌田七男名誉教授が放射線の影響や被爆の実態を分かりやすく解説した自著「広島のおばあちゃん」の改訂版を出版した。主に90問の見開き2ページQ&Aで構成されていて、左側は中高生向け右側は社会人向けという構成で、どの世代も楽しめる構成になっている(中国、10.14)

■来年1月に行われる東広島市長選挙に現市長の高垣広徳市長が立候補を表明した。2019年に広真大と国際的研究拠点東広島の形成に関する協定を締結、2020年には同大と一体となってまちづくりを行うためタウン&ガウン構想の取り組みを開始した(プレスネット、10.14)

■11月19日、潰瘍性大腸炎・クローン病講演会をオンラインで開催する。講師は広島大病院の上野義隆医師が務める(毎日、10.15)

■1949年に広真市が実施した平和記念公園の設計コンペの募集要項が見つかった。募集要項は戦後に広島大教授を務めた建築家の故佐藤重夫氏の遺族が見つけ、佐藤氏の生涯を調べている元法政大教授の古川修文さんが内容を確認した(中国、10.17)

■マツダ財団は、科学技術の振興と青少年の健全育成に関する研究を支援する本年度の助成先を広島大を含む36件に決定した(中国、10.19)

■戸田工業は自社開発の吸湿性多孔質ナノ粒子「レスピセラ」に抗菌性元素を均一に含有させ抗ウイルス性機能を付加した素材を作製した。広島大大学院の坂口剛正教授による試験では、抗ウイルス性ナノ粒子を重量比50%含む紙を用いた(日刊工業、10.19)

■ひろぎんホールディングスは、広島大発ベンチャー企業で再生医療に取り組んでいるツーセルに出資した(中国、10.20)

■19日、第21回中国新聞「みんなの新聞コンクール」の審査会が行われた。♢新聞感想文【小学3・4年】広島大附属小の生徒 【高校生】 同大附属高の生徒♢ジュニア新聞 【中学生】同大附属中の生徒(中国、10.20)

■11月10日、元広島大学長の原田康夫さんが8月に亡くなった妻のユキさんに捧げるコンサートを行う(中国、10.20)

■県内7選挙区に大山宏さん(広島大卒)など24人が出馬を表明している(毎日、10.20、10.30)

■広島大の工学部周辺など、東広島から1時間前後で行ける紅葉スポットが紹介された(プレスネット、10.21)

■探査機はやぶさ2が持ち帰った小惑星リュウグウの石は、現在初期分析が行われている。広島大の薮田ひかる教授は岩石の中にある水に溶けない有機物の構造などを調べ、太陽系における有機物の歴史にせまる(毎日、10.21)

■30日、腸内細菌叢の破綻による病気と未来医療というテーマで広島大大学院医系科学研究科の杉山政則共同研究講座教授が講演会を行う(中国、10.22)

■山口市の市民団体は、タリバン政権が実権を握ったアフガニスタンにいる山口大の元留学生を救うため、支援に乗り出す。日本に呼び戻すビザ取得を目指しているが、資金面などでハードルが高く近く同大に支援を申し入れる。中国地方の他大学では、広島大は8月下旬に学内に特別対策室を設置した(中国、10.22)

■衆院選候補者の玉田憲勲さん、大山宏さん(両氏とも広島大卒)の訴えたい政策が紹介された(中国、10.23)

■◇柔道◇全日本選手権兼予選【女子】①磯﨑佳歩(広島大)(中国、10.23)

■22日、広島大は県内外のの企業や自治体、大学をつなぎ、技術や人材を迅速にマッチングする「ひろしま好きじゃけんコンソーシアム」の立ち上げ式を行った(中国、10.23、日刊工業、10.27)

■◇広島六大学野球◇修道大11-4広島大(毎日、10.24)

■◇第66回秋季県高校軟式野球◇【準決勝】広島大附属5-4広島大附属福山(毎日、10.24)

■【研究室発】 広島大学両生類研究センターの三浦郁夫准教授(遺伝学)は、両生類の研究を通して性別が決定していく過程を研究している(中国、10.24)

■◇バレーボール◇全日本高校選手権予選【女子】総合技術2-0広島大附属、安古市2-0広島大附属福山(中国、10.24)

■24日、広島六大学野球は全日程を終了した。近大工学部が2019年春季ぶり52回目の優勝を決めた。広島大は5位で4勝7敗だった(毎日、10.25)

■24日、第66回秋季県高校軟式野球の決勝が行われ、崇徳が3-0で広島大附属を破り、3年ぶり8回目の優勝を果たした(毎日、10.25)

■24日、福山市の国宝・明王院の特徴や歴史的意義を解説する講演会が福山市・県立歴史博物館で行われた。広島大の三浦正幸名誉教授(日本建築史)が記念講演を行った(中国、10.25)

■腸内細菌のバランスの悪化が脳に影響しうつ状態を引き起こす「脳腸相関」が最近広く知られるようになった。そのメカニズムなどについて川崎医科大総合医療センターの春間賢特任教授(広島大医学部卒)と兵庫医科大の三輪洋人主任教授が研究結果の解説なども含めて話した(産経、10.26)

■アサリの産地復活に向けて尾道市と中国電力が、石灰炭を加工した「Hi(ハイ)ビーズ」を敷設し、土壌改良に取り組んでいる。踏査を担う広島大大学院先進理工系科学研究科によると、直径3~40mmビーズがエイによるアサリの食害を物理的に防ぐ効果があることが分かった(中国、10.27)

■11月10日、子供の神経・筋疾患オンライン講演会が行われる。広島大病院小児科の石川暢恒医師が講演する(中国、10.27)

■【まなび】広島大に新たにできた国際交流拠点「MIRAI CREA(ミライクリエ)」の名称は学生・教職員から募集し、168件の応募があり。同大工学部2年の霜奈槻さんの案に決まった(記事:大学院1年、頼金育美)(中国、10.27)

■呉高専の小倉亜紗美講師(広島大助教を経て現職)は、職場で旧姓使用をしているが、夫の姓で呼ばれたり役所に提出する書類への名前の記入方法がバラバラだったり、選択的夫婦別姓が日本で進んでいないことについて話した(中国、10.27)

■12月4日、広島大の人文学教授たちが疫病との戦いの歴史を語る講座「疫病の時代を生きる」を開催する(中国、10.27)

■24日、日本原水爆被害者団体協議会代表委員の坪井直さん(広島工業専門学校卒(現広島大))が96歳で亡くなった(毎日、朝日、10.28)

■【広島大の若手研究者に聞く】 広島大大学院人間社会科学研究科の小林悠太助教は、首相を補佐する内閣府の多様な役割について研究している(プレスネット、10.28)

■広島大の薮田ひかる教授ははやぶさ2が小惑星「リュウグウ」から持ち帰った資料を分析している。分析について「(リュウグウから)彗星と小惑星の性質が両方見られたらうれしい」と話した(毎日、10.28)

■27日、広島大が東広島キャンパス内に建設した新たな国際交流拠点「広島大学フェニックス国際センター ミライクリエ」の記念式典が開催された(日経、10.28、中国、10.30)

■30、31日、広島市・中国新聞ビルで第66期中国本因坊戦3番勝負が行われる。現中国本因坊の木浦賢彦さんに広島大4年の竹田幸一さんが挑戦する(中国、10.29)

■31日の衆院選投開票を前に2020年より施行された就学支援新制度についての議論が起きている。広島大の吉田香奈准教授(高等教育論)は「就学支援新制度の収入要件は救われる人間は限られる。段階を広げ、中間所得者層まで支援を広げるべきだ」と話した(中国、10.29)

■11月6日、広島大ホームカミングデーが対面・オンライン両方で開催される(中国、10.30)

■31日に投開票される衆院選ではいかに研究開発力を発展させ成長につなげるか問われている。科学技術政策に詳しい広島大の小林信一副学長は「資金投入は不可欠。特に研究者が研究に集中できるような支援体制の構築が重要」と話した(読売、10.30)

■昨年から新型コロナウイルス感染拡大により自宅で過ごす時間が増えると国や自治体はDVの増加や深刻化を懸念している。広島大ハラスメント相談室の北仲千里准教授は衆院選にあたり、こうした事情に目を向ける政策づくりをしてほしいと望んだ(朝日、10.30)

■30日、第69回全日本吹奏楽コンクール大学の部が行われ、中国支部代表の広島大は銅賞を受賞した(朝日、10.31)

■30日、第66期中国本因坊戦3番勝負の第1局が行われ、挑戦者の竹田幸一さん(広島大)が本因坊の木浦賢彦さんに5目半勝ちし、先勝した(中国、10.31)

■広島大学ハラスメント相談室准教授の北仲千里さんは自身が代表を務めるNPO法人に寄せられるDV被害の事例を受け、自身の考えやジェンダー平等に向けて政治に期待することを話した(朝日、10.30)


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