教授 三井 正信(MITSUI Masanobu)

研究分野、研究テーマ

労働・社会保障法:労働契約法・労働団体法の基礎理念の研究 、フランス労働法の研究

経歴

1958年生まれ。1989年京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。法学修士。京都大学法学部助手、広島大学法学部助教授、同教授、広島大学大学院法務研究科教授を経て、2007年より現職。2005年弁護士登録。2007年より広島大学副理事(人事制度担当)。

学部の教育内容

学部では「労働法」、「労働法特講」、「労働組合法」を担当している。「労働法」では採用内内定・採用内定に始まり退職に至るまでの労働契約の展開過程をめぐる法的諸問題を最新の立法や判例を踏まえつつ講義している。いいかえればわれわれが雇用社会でのワーキングライフの展開において遭遇する身近な法的問題検討を行っているといえる。「労働法特講」は労働条件の決定・変更、労働条件保護、職場における人権保護、雇用における平等など現代の雇用社会で生きていくわれわれにとって必須の重要問題を取り扱っている。「労働組合法」においては労働組合と使用者の集団的労働関係をめぐる法的諸問題を取り扱っている。とにかく、労働法は雇用社会のセーフティーネットを形作っており、上記の3科目においては現実に即した役立つ授業を行うことを心がけている。

大学院の教育内容

大学院では「雇用関係法」と「雇用関係法演習」を担当している。「雇用関係法」は前期に開講しているが、受講者が必ずしも労働法専攻ではなかったり、学部時代に労働法を学んだことがなかったりということもあるので、その点にも配慮し、受講生と相談しながら、労働法の基礎理論や重要判例の検討を行い、生きた労働法の姿を分析検討するよう努めている。「雇用関係法演習」は後期に開講しているが、前期の授業を受け、わが国の雇用社会とそのルールの現在・過去・未来、あるいはわが国の労働法の基本的特徴・基本構造とその意義・問題点といったテーマで演習を行っている。他専攻の院生にとっても役立つ授業を心がけている。

最近の研究について

これまで労働法の領域において多方面にわたって研究を行ってきたが、最近においては次のような研究を行っている。

①労働契約法の研究
2010年に『現代雇用社会と労働契約法』という研究書を、そして2012年にこの分野の教科書である『基本労働法I』を出版したが、その後も引き続き労働契約法9条の基本構造、合意原則の意義と限界、雇止め法理と不更新条項、高年齢者雇用安定法と定年・継続雇用制度などについて研究を行っており、その一部はすでに論文等の形で公にされている。

②労働団体法の研究
これまで労働団体法の基礎理論を一貫して追求してきたが、最近、労働組合法3条の労働者概念をめぐる論文を執筆し公表した。今後はこの分野の教科書を出版するとともに労働協約の基礎理論を追及していきたいと考えている。

③社会保障法の基礎理論の研究
現在、少子高齢化の進展とともに社会保障法の重要性が特に高まってきているが、現代社会に適合する形で社会保障法を構築するために、「生存権理念の再検討と社会保障法体系の再構築」という論文を2011年に執筆した。今後、これを受けて、社会保障法分野の研究をさらに深めていきたいと考えている。


up