学習教育目標

広島大学工学部第一類(機械システム工学系)学習・教育目標

広島大学工学部第一類(機械システム工学系)では,自然との共生をはかり,人類の平和,発展,存続や幸福の実現に貢献できる.優れた人間性と理性を兼ね備えた行動力のある人材の育成を目指す.また,機械システム工学の基礎を修得し,機械と人間との関わり合い,次世代のエネルギーや環境問題などについて広い視野を持ち,最先端の設計・生産技術開発を担える技術者の育成を目指す.これらを教育理念とし,以下に示す5つの項目を学習・教育目標とする.

(A) 地域社会や国際社会,産業の発展に積極的に取り組む自立性の養成

幅広い教養に支えられた豊かな人間性を培い,人類や社会が直面している地球環境問題,社会環境問題を理解させる.更に,人や社会,自然と工学との多角的なかかわりの中でそれを解決するための道筋を考える能力を養成する.その為に,(1)様々な社会問題を多面的に捉え,その全体像を把握する力と姿勢を習得させる.(2)専門以外の分野に接し,幅広い視野を習得させる.(3)スポーツを通して人間生活の基本である健康・体力に対する知識を習得させる.(4)社会の中における機械システム工学技術者の立場を理解し,倫理的問題を解決する能力を養成する.

(B) 機械システム工学の基礎の確実な習得と応用力の養成

体系化した教育システムの中で,機械システム工学に必要な広い視野と幅広い基礎知識を習得させ,その上に専門知識と応用力を育成する.更に,社会の求める多様な技術者を養成するため,学生の興味や使命感に基づいて必要な知識や能力を積極的に習得させる.これを実現するために以下のプログラムを用意する.

(1) 工業数学,材料力学,流体工学,制御工学,熱力学,材料科学などの機械システム工学の専門基礎に関する知識を習得させ,機械の設計・生産技術開発および問題解決に応用できる能力を養成する.

(2)専門教育科目を材料・加工学,熱・流体工学,応用力学,計測制御およびシステム設計の分野別に分類し,これらを組み合わせた「生産システム工学」,「エネルギー工学」,「設計工学」,「知能機械工学」の4つの専門課程を設置する.生産システム工学課程では,新しい機能性材料の設計・開発と利用技術,生産原理,最適生産システムの設計などの生産工学に関する専門知識を習得する.エネルギー工学課程では,生産力の土台を支える動力・エネルギーシステムの基礎,エネルギーの有効利用,新しいエネルギー変換機械の開発に関する専門知識を習得する.設計工学課程では,新しい概念に基づく構造・機能や機械システムの原理とその設計,計算機援用設計などに関する専門知識を習得する.知能機械工学課程では,制御・電子技術,メカトロニクス技術,数値シミュレーションと情報処理などで知能化された新しい機械システムの設計・生産の原理と応用に関する専門知識を習得する.これらの知識の習得を通して機械システム工学に関する諸問題を解決する能力を養成する.

(C) 技術者として必要な基礎的知識の修得と論理的思考能力の養成

工学の基礎としての数学(特に微分学,積分学,線形代数学),物理学,化学等の自然科学および情報技術に関する基礎的知識を修得し,これを基盤として論理的思考力を養成する.

(D) 柔軟な発想と創造性をもって自ら工学的課題を解決する能力の養成

現実的課題を分析し,計画の立案,実施,評価を行うための実験技術,科学的な思考法を習得させる.これをもとに(1)卒業研究や機械工学実験などを通して与えられた問題を実験やシミュレーションを用いることにより計画的に解決できる能力,(2)様々な設計目的,設計条件のもとで課題を設定し,その解決において創造的な思考を行うことにより機械を適切に設計するデザイン能力を養成する.

(E) コミュニケーション能力および国際的に情報収集や発信できる能力の養成

自ら情報を収集し,まとめる能力を習得させる.さらに日本語による論理的な記述.発表を行う能力,異なる価値観を持つ他者との議論により相互に理解ができるコミュニケーション能力を養成する.また,工業英語に必要な基礎的な知識と表現力を養成するとともに,多様な文化を知り,世界の情報を身近に把握するために英語以外の外国語の基礎を修得する.


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