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医学部、医歯薬保健学研究科、大学病院とマルメ大学が共同で研修会を開催しました



平成2619日、スウェーデンのマルメ大学(スコーネ大学病院)Clinical Training Centerから学生の演習・実習支援を担当する2名の講師を招き、「Interprofessional Education(専門職種間連携教育)」について授業を行いました。

本学の医学部保健学科の学生、医学部教員ら約250名が参加しました。

スコーネ大学病院は、スウェーデンの南、デンマークとの国境沿いに位置するスコーネ県にある大学病院です。医師、理学療法士、作業療法士の教育はルンド大学、看護師の教育はマルメ大学で行われ、双方とも実習はスコーネ大学病院で行われます。そのため、スコーネ大学病院には大きなClinical Training Centerが設置されており、医学生、理学療法学生、作業療法学生、看護学生は共にそこで学び、スコーネ大学病院で実習します。大学病院には、KUAと呼ばれる学生実習専用病棟(2部屋8床)があり、4つの専攻の学生たちは、68人のチーム(看護学生4人、医学生2人、理学療法学生1人、作業療法学生1人)を組んで、2週間のローテーションで、実際に患者の治療や看護、リハビリテーションを行います。最後は、Team finalと呼ばれるsimulation学習が行われ、そこではシナリオに沿って学生達がチームでの患者対応(急変時の対応)を学びます。

今回、広島大学で実施した研修会では、始めに講師からマルメ大学(スコーネ大学病院)で実施されているKUAでの研修の目的や内容についての講義があり、患者に対しより良いケアを行うためには医師、看護師、理学療法士、作業療法士が十分なコミュニケーションを取ることが重要で、2週間の研修期間中は学生が多職種のチームを組んで講師の指導の下、実際の医療行為を行っていること等が説明されました。

その後、実際に医学部医学科、看護学専攻、理学療法学専攻、作業療法学専攻から各1名の学生が代表として「脳卒中で入院治療を受けている患者が、退院に向けた準備の中で状態が急変する」という事例で本番さながらにシミュレーションを行いました(すばらしい出来栄えでした!)。

学生は満員の観客が見守る中で、それぞれの専門分野で必要とされる処置、連絡、報告を協力し的確に行いました。約15分のシミュレーション後、大学病院の現役スタッフ(理学療法士や看護師)、医学部教員から、実際の医療現場でも他の職種とのコミュニケーションが大変重要であることや学生のうちから職種間連携を意識しておくと良いといった振り返りのコメントがありました。

シミュレーションに参加した学生達からは「このような授業は初めてだったが、他職種の業務内容を見るのは初めてだったのでとても良い経験になった」「職種間でうまくコミュニケーションを取り必要な情報を共有すればより迅速に適切な処置が行えることを実感した」等の感想がありました。

このシミュレーションの様子を見たマルメ大学(スコーネ大学病院)の講師からは「学生たちは自分の専門分野の役割をしっかり把握した上でとても良くコミュニケーションが取れていた。このトレーニングを受けることによって、職種間で効率的に患者の安全を守る方法を学ぶことができるので是非取り入れて欲しい」という講評がありました。


スコーネ大学病院講師による講義


講義中の様子



シミ
レーションを行う学生



シミ
レーションの様



学生による振り返り



大学病院スタッフによる振り返り



【お問い合わせ先】

広島大学大学院医歯薬保健学研究院

成人看護開発学 森山研究室

TEL:082-257-5365


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