心血管病、脳卒中、認知症のリスクの新規有望マーカーの可能性!
疾患の時限爆弾の導火線「テロメアGテール」
大学院医歯薬保健学研究院 脳神経内科学(祢津智久特任助教、松本昌泰教授)と細胞分子生物学(田原栄俊教授)の研究グループが心血管リスク因子を有する患者を対象とした横断研究で、白血球テロメアGテール長が血管内皮機能や大脳白質病変に強く関連していることを明らかにし、平成27年6月9日に広島大学東京オフィスで記者説明会を開催しました。
白血球テロメアGテール長は心血管病、脳卒中、認知症の発症リスクを採血で検査でき、超高齢社会におけるこれらの疾患予防につながる成果として期待できます。
記者説明会の様子 左から祢津智久特任助教、松本昌泰教授、田原栄俊教授
【ポイント】
- 染色体の最末端DNA(DNAの一番端)のテロメアGテールは、血管内皮機能が障害されている患者や広範囲な大脳白質病変を有する患者で顕著に短縮する。
- テロメアGテール長が、血管内皮機能評価で用いられる血流依存性血管拡張反応(FMD)と相関する。
- テロメアGテール長は、頭部MRIで評価した大脳白質病変の重症度に関連する。
- テロメアGテール長が心血管病、脳卒中、認知症などの病気の発症リスクを評価する新規バイオマーカーとなる可能性が高く、未病検査として普及すれば医療費の大きな削減につながる可能性がある。
テロメア(染色体DNAの末端)とテロメアGテール
記者説明会時配付資料(1)(PDF:2.14MB)
記者説明会時配布資料(2)(PDF:692KB)
報道発表資料(PDF:473KB)
【研究内容に関するお問い合わせ先】
広島大学大学院医歯薬保健学研究院 基礎生命科学部門
薬学分野 細胞分子生物学 教授 田原栄俊(たはら ひでとし)
TEL:082-257-5290
FAX:082-257-5294
E-mail:toshi*hiroshima-u.ac.jp
※*は@に変換して送信して下さい。