世界遺産・厳島~内海の歴史と文化プロジェクト研究センター

センター基本データ

  • 整理番号:15-01
  • 設置期間:2004年04月01日~2021年03月31日
  • センター長(所属/職名/氏名):大学院文学研究科 / 教授 / 妹尾 好信
  • 連絡先(TEL/FAX/E-mail)
     

プロジェクト概要

目的

①内海文化研究施設は長年、瀬戸内海地域を中心にして、世界各地の内海の歴史と文化を総合的に研究してきた。その研究活動の蓄積を基礎として「世界遺産・ 厳島-内海の歴史と文化プロジェクト研究センター」を設置し、世界的に価値を認められた「厳島」の総合的な学術研究に取り組むに至った。
②世界遺産である「厳島」を総合的に研究する組織は存在しない。世界初の研究機関である。
③本プロジェクトによって、厳島の担ってきた歴史・文化的意義を初めて総合的に解明することができる。内海地域が育んできた歴史と文化の多様性と価値を今まで以上に明確化することができる。日本史学・考古学・文化財学・人文地理学・自然地理学・中国文学語学・日本文学語学を総合することによって、世界遺産・厳島の全体像を解明することができる。このような総合的研究によって今後、世界遺産学という新分野の創生も不可能ではない。
④人文科学系の分野において、本学には「世界遺産・厳島-内海の歴史と文化プロジェクト研究センター」に相当する研究機関はない。本プロジェクトが文学研究科を中核として文化遺産の総合的研究を実現しようとしている点も、他に類を見ないものである。
 

背景

内海文化研究施設は、瀬戸内海域を中心にして、世界各地の内海地域の歴史と文化を総合的に研究する機関である。厳島は、本殿や大鳥居が海上に建立されているという立地上の特異性を持つ厳島神社を始めとする文化遺産や自然遺産の豊かさが高く評価され、世界文化遺産に登録されている。このような優れた文化遺産を有する厳島を対象として、これまでにも様々の分野から個別の研究がなされてきた。文化財の面からは建造物と美術工芸品の研究、歴史学の面からは古代・中世・近世の政治・経済・文化の研究、文芸の面からは当地に伝来する漢籍と国書の研究、人文地理学の面からは観光資源としての厳島研究等が行なわれてきた。 このような多くの研究分野からアプローチされてきた厳島ではあるが、未だかつて総合的に研究されたことは一度もない。各々の分野が独自に研究を進めているため、他分野の有益な研究成果が利用されずに、基本的な誤謬がただされないという弊害も生じている。そして何よりも、それぞれの専門分野に細分化されてし まい、厳島自体の持つ本来の魅力が見過ごされてきた嫌いがある。厳島の知られざる価値を発見するためにも、諸分野を結集した総合的研究が重要である。本プ ロジェクトの具体的な研究内容は次の通りである。・厳島の政治史・交易史・経済史・神仏習合史の総合的歴史研究・厳島の考古学的検討-考古学的に見た厳島 の歴史と祭祀遺跡の解明・厳島神社所蔵の文化財の学術的研究-年代・様式の再評価、未指定文化財の発見と顕彰・厳島に伝来する漢文資料(漢籍、墨跡など) の解読・厳島に伝来する古典籍(国書)の文献学的研究・厳島の地域社会・宮島町を対象とした社会言語学的研究・観光資源としての厳島の現状と今後の課題・ 厳島の自然地形と神社の立地に関する自然地理学的研究
 

研究計画

1 平成16年度:厳島に関する従来の諸研究を整理するとともに、予備調査を実施する。
2 平成17年度:本調査を実施する。あわせて、研究成果の報告検討会を随時に開催する。
3 平成18年度:本調査を継続する。あわせて、研究成果の報告会を開催する。
4 平成19年度: 「世界遺産の保存と内海文化研究の促進」というテーマで国際シンポジウムを開催する。本調査を継続する。研究成果の整理を開始する。
5 平成20年度:補充調査を実施する。研究成果を出版する。

平成21年度:厳島での研究センター員の資史料の個別調査・収集整理・研究を進めながら、研究センター全員による合同調査や合同検討会をそれぞれ2回以上 は行う。そして、歴史学、考古学、文化財学等の分野ごとの研究の進展を踏まえながら、季例会を着実に実施していく。更に1年間の研究成果をまとめて、研究 成果報告書『厳島研究』第6号を刊行する。

平成22年度:平成21年度に引き続き、厳島(時には、全国関係地も考慮する)での研究センター員の資史料の個別調査・収集整理・研究を進めながら、研究 センター全員による合同調査や合同検討会をそれぞれ2回以上は行う。そして、歴史学、考古学、文化財学等の分野ごとの研究の進展を踏まえながら、季例会を 着実に実施していく。更に1年間の研究成果をまとめて、研究成果報告書『厳島研究』第7号を刊行する。

 平成23年度:22年度に引き続き、研究センター員の厳島での資史料の個別調査・収集整理・研究を進めながら、研究センター全員による合同調査や合同検討 会をそれぞれ2回以上は行う。そして、歴史学、考古学、文化財学等の分野ごとの研究の進展を踏まえながら、季例会を着実に実施していく。更に1年間の研究 成果をまとめて、研究成果報告書『厳島研究』第8号を刊行すると共に、この3年間の研究を総括し、爾後の研究計画も検討する。


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