高エネルギー宇宙プロジェクト研究センター

センター基本データ

  • 整理番号:18-12
  • 設置期間:2006年10月01日~2020年03月31日
  • センター長(所属/職名/氏名):大学院理学研究科 / 教授 / 深澤 泰司
  • 連絡先(TEL/FAX/E-mail)

プロジェクト概要

目的

本研究プロジェクトセンターは、広島大学が日本の代表を務める次期ガンマ線観測衛星GLAST、広島大学宇宙科学センター1.5m光学望遠鏡、および、X線観測衛星「すざく」やX線偏光気球実験PoGOを併せて、近赤外・可視光からガンマ線まで、日本では類を見ない、世界でも有数の多波長観測体制によって、ブラックホールやガンマ線バーストなどの高エネルギー天体の解明を狙い、日本、引いては世界におけるユニークで有力な宇宙教育・研究拠点の確立を目指す。
 

背景

2007年度打ち上げ予定のガンマ線衛星GLASTは、世界で唯一計画中の高エネルギーガンマ線宇宙望遠鏡であり、NASAプロジェクトの中でも優先度の高い計画として世界的に注目されている。GLAST衛星の主観測装置に対して、広島大学の当研究グループが日本の代表となって主要エレメントである半導体センサーを開発、供給するという非常に重要な貢献を行った。
GLAST衛星で観測される高エネルギー天体の多くは、ガンマ線だけでなく、電波・可視光・X線等のあらゆる電磁波で観測され、それぞれが異なる情報を持つ。また、高エネルギー天体の多くは突発的に明るさが変動し、その状態変化にその天体の正体を暴く決定的情報が含まれている。従ってGLASTと同時観測することが天体現象の解明にとって非常に大切であり、広島大学が持つ1.5m光学望遠鏡との連携は非常に有効である。一方、高エネルギー天体は基本的には硬X線でも明るく輝いているが、当メンバーには硬X線観測および硬X線偏光観測を行い、高エネルギー放射機構の解明を目指す者もいる。さらに、理論的に高エネルギー現象を研究するメンバーも含まれる。可視光・X線・ガンマ線という3つの波長の電磁波(光)で連携観測することにより、ブラックホール近傍の物理現象や、宇宙で最も激しい爆発現象であるガンマ線バーストの謎に迫ることができる。また理論家は波長の異なった独立したデータを使い理論を組み立てることができる。このように可視光・X線・ガンマ線・理論が密接に連携して、高エネルギー天体を観測研究するサイトは日本では他にないため、既存の国立天文台や宇宙科学研究本部(JAXA/ISAS)、有力大学に対して、はっきりした特色を持つ新たな宇宙研究拠点となるポテンシャルを備えている。以上の理由から、本研究センターは広島大学の拠点形成プロジェクト研究センターとして相応しいと考える。
 

研究計画

2006年度:
広島大学1.5m望遠鏡の立ち上げ、ファーストライトを得る。そして、GLAST衛星が打ちあがる前に、X線と可視光の同時観測の体制を整える。また、X線観測衛星「すざく」を用いて、高エネルギー天体の観測の戦略を練る。

2007年度:
秋にGLAST衛星が打ちあげられるので、素早い観測体制やデータ解析の確立を目指す。また、広島大学1.5m望遠鏡およびX線観測との連携により、高エネルギー天体の観測を進める。

2008~2010年度:
可視光・X線・ガンマ線による高エネルギー天体の観測を進める。また、X線、偏光気球実験PoGOを行い、X線ガンマ線の放射メカニズムの解明につながる重要な情報を得る。また、観測結果の発表を進める。


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