広島大学大学院総合科学研究科 言語と情報研究プロジェクト
第33回公開セミナーのお知らせ
日時:平成23年1月27日(木)16:30-18:00
場所:総合科学部 K303講義室(K棟3階)
演者:Prof. Gershon Ben-Shakhar
エルサレム・ヘブライ大学 心理学科 名誉教授
演題:Psychophysiological detection: A critical review
(ポリグラフによる虚偽検出検査:批判的レビュー)
概要:この発表では,まず心理生理学的手法(ポリグラフ)を用いた2種類の虚偽
検出検査法を紹介する。一つは被検査者の嘘を検出するように作られた対照質問法
(Comparison Question Test: CQT)であり,もう一つは被検査者が隠している知識
を検出するように作られた隠匿情報検査法(Concealed Information Test: CIT)で
ある。次に,CQTが科学的根拠に基づいた方法とはいえない理由を説明し,その欠点
のほとんどをCITが克服していることを示す。しかし,その長所にもかかわらず,CIT
は欧米ではほとんど使われていない。日本においてのみ,警察が唯一使う方法として
採用されている。このような不思議な状況がなぜ生じたのかを論じたあとに,CITが
もっと利用されるようになるための方策を述べる。そのためには,実験室とフィール
ドにおけるさらなる研究と,CITを捜査に組み込むような警察活動の変革が必要であ
る。最後に,現在のCIT研究と将来の展望について述べる。
お問合せ先:総合科学研究科 入戸野 宏(nittono[a]hiroshima-u.ac.jp) ※[a]を半角@に変換してください。
※講演は英語で行われます。
※本セミナーは、行動科学セミナーとの共同開催です。