言語と情報研究プロジェクト 第36回公開セミナーを開催します。



広島大学大学院総合科学研究科 言語と情報研究プロジェクト 第36回公開セミナー


下記の通り、大学院総合科学研究科「言語と情報研究プロジェクト」第36回公開セミナー
を開催します。どなたでも参加自由です。

日時:平成23年12月20日(火) 16:20~17:50

場所:広島大学総合科学研究科 J304教室(J棟3階)

講師:田中 雅敏 氏 (東洋大学法学部講師)

演題:定動詞後置を伴わないドイツ語従属節にみる定動詞位置の動機づけ





概要:ドイツ語では、定動詞が文に占める位置は、第一位(文頭位置)、第二位 (文頭位置に

次ぐ位置)、および後置(文末位置)の3通りしかない。定動詞 第二位とは、第一位にある定動詞

のさらに前の位置に別の句が置かれている相対 的な関係をいい、第一位と第二位は本質的には

同じ統語位置を指している と考えられる。他方、定動詞後置は、定動詞が文の前部に置かれること

なく、後置のままとどまっている位置をいい、前置型の第一位と第二位とは質を異にする。

ドイツ語の主節では定動詞前置が規範的であり、また、従属節では定動詞後置 が規範的である。

そこには、定動詞が「前置」または「文末にとどまる」ための それぞれの動機づけがあるはずである。

その一方で、定動詞が後置されるはずの 従属節において定動詞が前置される表現が存在すること

も知られている。本発表では、規範に反して定動詞が前置されているドイツ語の従属節の実例を観察

することによって、何が定動詞を前置する駆動力となっているのかを再考するためのヒントとしたい。





お問合せ先


総合科学研究科 21世紀科学プロジェクト「言語と情報研究」
代表 

吉田光演(mituyos[a]hiroshima-u.ac.jp) ※[a]を半角@に変換してください。


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