原田同窓会会長新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。

新しい年を迎えました。今年は年号の変わる年で、平成とのお別れの年です。

昨年は、広島地元に大変な災害のあった年でした。これまで、広島には地震や台風があまり来ない風土で、日本一安全な県だと思われていました。しかし、昨年の大雨による土砂災害は、広島県が日本一大きな被害を受けました。

もっともこれは、専門家の間では、広島県は平地が少なく山間に集落が多い県で、大雨が降ると大災害が起こる可能性が高いことを、文学部地理学の中田高名誉教授が早くから予測されておりました。

広島ロータリーの卓話でも話され、その後に平成26年8月広島市安佐地区に豪雨土砂災害があり、また今回、平成30年7月の呉、東広島、三原地区などの豪雨土砂災害があった訳です。

残念ながら、国や県は何ら対策が立てられておらず、多くの被害がもたらされました。
度重なる台風被害や大雨土砂災害においても、予測されながら対策が立てられないのが現状です。人は平穏な日々の生活の中で、突然起こる災害を予測しにくいものです。

寺田虎彦の言った、「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉は今こそ心しておく言葉で、次には南海トラフ地震による津波でしょう。日頃から意識し対策を立てておきたいものです。

 

【広大霞キャンパスに美術館完成】

昨年10月17日、私は広大附属病院外来棟に隣接して、YHRPミュージアムを造り、付属病院に寄付いたしました。理化学研究所の元理事で世界的に著名な物理学者の宮内邦雄先生が千点余りのポーランド美術を私に寄託されました。そこで美術館を作り、展示する場所を病院敷地内に造り、患者さんにも一般の人にも開放することを考えました。円形の2階建ての美術館です。2階はUp,Downの軽い傾斜をつけて、患者さんの足ならしのリハビリ・ミュージアムです。

ポーランドの国民的画家レシック・ノボシェルスキーのノーモアヒロシマ,アウシュビッツ、最後の審判などの陶板画、現在はポーランド国外持ち出し禁止の作品を多数展示しています。ぜひ広島市、広大が誇れる美術品を展示した、病院付属の美術館を見てください。無料です。病院の開いている時間にいらしてください。

 皆様にとって、今年も幸せな一年でありますようにお祈り致します。

                

                              広島大同窓会長 YHRP美術館館長

                                             原田 康夫


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