1月29日 芸術鑑賞会

1月29日(月)の7年生の授業で,先週に引き続き平和と音楽について考える授業を行いました。

先週,広島大学平和センターより嘉陽先生に来ていただき,被爆樹木で制作した楽器についてご紹介いただきました。

そして,この授業では,実際に被爆樹木でできた楽器の演奏を聴く,「芸術鑑賞会」を実施しました。

実施するにあたり,広島大学より弦楽器を専門的に学んでいる4人の学生の方に来ていただきました。

また,この授業にあたり,広島大学で作曲を学んでいる学生により7年生のためだけに編曲した曲を準備してくださいました。

先週録音で聴いた時とは異なり,その場だからこそ感じ取れる雰囲気や音色の豊かさなど大変貴重な時間となりました。

 

そこで,本日の授業について紹介いたします。

 

演奏していただいたプログラムは次の通りです。

音楽科による演奏者の紹介を終えたのち早速演奏がスタートしました。

演奏の間で,楽器についても教えてくださいました。

それぞれの楽器の音色の違いを説明してくださり,実際に音色の違いを聴かせていただくことで,大変わかりやすく理解することができました。

また,実際に被爆樹木やレンガを使ってつくられた楽器を見せてまわって下さいました。

特徴的な楽器の裏の模様もみることができました。

さらに,前半終了後の休憩の際にも個別で生徒に楽器の特徴を説明してくださいました。

7年生のために考えてくださったプログラムはとても素晴らしく,みんな聴き入っていました。

最後の曲は,文化祭で歌ったBelieveで,演奏に合わせて一緒に合唱しました。

言葉では言い表せない一体感と心地のよい音色と歌声が響き渡っていました。

最後に,本日の授業を受けた生徒の感想をご紹介します。

 

「被爆樹木で作られたヴァイオリンと一般的なヴァイオリンでは音色が全く違って音楽の中で平和を感じることができた。」

「被爆樹木は低音がとても心地よい音に感じて,今までの歴史などを物語っているような感じがしました。」

「なんて言えばいいのかはわからないけど,演奏者さんが普段使用している楽器と被爆樹木を使った楽器とでは音色と弾き終わったあとの余韻が違ったように感じた」

「被爆樹木で作られたヴァイオリンの音楽を聴くと悲しかったり楽しかったりした思い出が湧き出てきて楽器の作られた素材でも感じ方に違いがあるんだなと思った。」

「被災した悲しみが詰まっている樹木があんなふうに生まれ変わって色んな人を元気にしてると思うとなんだか普通のよりも良いように感じ取れた。」

「原爆を体験した木が長年使われていく楽器になることで,戦争の辛い記憶を知ることができこのように傷ついた楽器でも優しく,心の落ち着く音色を出せることに感動しました。」

「演奏者の方が言っていたように私達が亡くなり,平和について伝えることができなくなっても,ヴァイオリンという楽器としての形や実際にひいてでた音で残し,いつまでも平和について考えることができると思いました。」

「鑑賞していて,重森さんが言っていたように,最初のヴァイオリンと被爆樹木のヴァイオリンを比べると,被爆樹木のヴァイオリンは渋いというよりもエネルギッシュな感じで,プリンク・プレンク・プランクが特に指で弦を弾く技法を使っていて,よりエネルギッシュな感じがした。」

平和を希求する広島大学,その附属学校としてこれからも平和を大切さ尊さを追求していく学びをつなげて参ります。

 


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