対面式の後、副校長先生から、以下のようなお話がありました。
「安心・安全な学級学校を築いていく。そのために、いじめは決して許さない。ここにいる誰一人が悲しい思いをしないように自分ができることを考えてほしい。」
次に、生徒指導主事から、以下のようなお話がありました。
「みんなで協力して学び合ったり、高め合ったりし、何かを成し遂げると達成感がある。そんな集団であってほしい。ただ、そこには前提条件がある。それは、みんなが安心して生活できる風土が整っていることである。いじめなどがあれば、本来生まれる学び合いなどは決して生まれることはない。」
次に、各教室に戻り、学級で今一度、いじめの定義やいじめの4層構造などを確認しました。
要点をご紹介します。
●現在のいじめの定義は、
「児童等に対して,当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって,当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。 」です。
一定の人的関係とは、学級内や部活動などみんなに当てはまるものであること、いじめかどうかは、あくまで受け手によって決まるということ、つまり、同じ行動であってもいじめになるかどうかの判断は異なるということです。
●いじめの四層構造として、
「加害者」・・・いじめをしている
「被害者」・・・いじめを受けている
その周りには、
「観衆」・・・はやし立てる、面白がっている
がおり、その周りには、
「傍観者」・・・見て見ぬふりをする
人がいるといった構造です。
以上のことを踏まえて、安心・安全な学級や学校をつくっていくために、自分たちにできることを考えました。
あるクラスでは、次のような意見がでました。
・加害者にならないために、相手の気持ちを理解すること、いじめと思われる(=疑われる)ことをしない、いじめはストレス発散で起きることもあるから、ストレスを別の方法で解決できるようにするなどです。
・被害者とならないために、先生や友達にすぐに相談する、自分が感じている感情を伝えるなどです。
・観衆や傍観者の立場から、いじめになりそうな「小さなこと」を見逃さない、意見のすれ違いがあったときには、コミュニケーション不足にならないように理由などを伝え合うなどです。
生徒の意見にもあるように、日ごろの何気ないコミュニケーションのスキルが重要です。
そのため、学校としては、年間を通じて、SST(ソーシャルスキルトレーニング)や道徳などで、人との関わりを円滑にできるような授業を実施しています。
そして、いじめを把握するために、月に一度の「いじめマナーアンケート」や「面接」を実施し、細かな生徒の変化を見逃さないよな取組をしております。
他にも「いじめ防止対策委員会」を設置し、管理職や主幹、学年主任などを含めた組織として委員会を開き、会議をしています。
保護者の方にも、このようないじめの定義や学校組織があることを知っていただき、ご家庭とも連携しながら、安心・安全な学校づくりにご協力いただければと思います。
