第344回 物性セミナー(5研究科共同セミナー:1月15日)



題目: 表面Rashba効果の群論的考察

講師: 小口 多美夫 (先端物質科学研究科)

日時: 2009年1月15日(木) 10:30−11:30

場所: 理学研究科 物理科学専攻 会議室 C212





k・p摂動法に基づき,摂動の速度演算子項として“一般化されたRashbaハミルトニアン”が導出され,群論的考察により種々の表面対称性に対して期待されるバンド分裂とスピン構造が議論される。Rashba効果の特徴的な様相を決定する上で速度演算子とスピン角運動量演算子の行列要素が本質的な役割を果たしている。ある表面系がオリジナルのRashbaハミルトニアンで与えられるような理想的Rashba効果を示すかどうかは注目する状態のk群(と既約表現)に依存する。Rashba効果は,これまで時間反転対称性をもつk点周りでのみ発現すると信じられていたが,あるk群の場合に時間反転対称性がなくても起こり得ることが示される。



担当: 木村 昭夫 (理学研究科)・内線7471



5研究科共同セミナーの認定科目です

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後援 先進物質機能研究センター


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