低線量放射線影響研究に関するセミナーを開催しました

 広島大学原爆放射線医科学研究所(原医研)は、5月12日(月)10時30分より、ハーバード大学公衆衛生大学院よりJohn B. Little名誉教授、Zhi-Min Yuan教授を招へいし、放射線影響研究所(放影研)講堂においてセミナーを開催した。セミナーには、両研究所を中心に約60名の研究者が参加した。
 John B. Little名誉教授の講演「How May “Non-Targeted” Effects of Radiation Influence the Risk of Low Dose Exposures− 「非標的効果」は低線量放射線のリスクにどのように影響するか −」に続き、Zhi-Min Yuan教授の講演「The Metabolic Response to Low Dose Irradiation − 低線量放射線に対する代謝応答−」が行われ、ハーバード大学が取り組む最先端の低線量放射線研究が紹介された。セミナーでは予定の時間を40分超過するなど活発な討議が繰り広げられた。
 また、同日午後には、John B. Little名誉教授、Zhi-Min Yuan教授、Michael Voligny外部連携推進担当副院長補佐及びハーバード大学発ベンチャー モーニングサイド・テクノロジーCEO のGerald Chan氏の4名が原医研を訪れ、研究教育交流の計画について討議した。原医研は、今後、福島原発事故で被害を受けた福島県の復興支援を行うため低線量放射線影響先端研究プログラムを推進することとしている。この度のハーバード大学公衆衛生大学院との低線量放射線影響研究に関する研究教育交流計画は、広島大学の福島復興支援をさらに展開させる契機として期待される。

【質疑を受けるJohn B. Little名誉教授(右奥)】

【研究教育交流計画を打ち合わせる稲葉所長(右)とZhi-Min Yuan教授(中)】


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