[2019/12/25開催]第14回HiPSIセミナー開催のお知らせ

この度、理学部において、下記のとおり第14回HiPSIセミナーを開催します

講演者:谷口研至 先生
所 属:広島大学統合生命科学研究科附属植物遺伝子保管実験施設
講演日時:2019年12月25日 (水) 10:30-11:30
講演場所:理学部A棟 A306号室 (生物科学大セミナー室)

講演タイトル:「思い通りにキクをデザインする -形質の分解と構築―」

要旨:栽培ギクは世界で最も多くの人に親しまれている園芸植物の一つである.わが国では江戸時代に流行し,それ以来、交配や枝変わりの選抜などによる優良ヘテロ接合体を利用した技術として発展し、多くの品種がつくられてきた。さらに、最近ではゲノム編集技術により新品種作成が可能となってきている。現在の栽培ギク育種には、自家不和合性の問題が大な障壁として残されている。一方、私たちは二倍体キクタニギクの自然集団から自家和合性個体を発見し(谷口ら 2014)、モデル植物として確立してきた(Nakano et al. 2019)。そこで、自家不和合性の問題を解消するために、自殖キクタニギクと六倍性の栽培ギクの交配により作成された四倍体F1雑種の後代子孫から、自殖性で栽培ギクの頭花を形成する各種の候補遺伝子を有する純系化コレクションの作成を進めてきた。得られたこれらの形質には元親として使用した品種には見られなかった形質も多く発現し、栽培ギクの多様な品種に見られた特徴的な変異形質を想像以上に多く内包していた。これらの1遺伝子座としてホモ化したコレクションを組合せて、思い通りに頭状花序をデザインした新自殖四倍体栽培ギクの育種基盤ができたので、この話題を中心に報告する。

多数のご参加をお待ちしております。

【お問い合わせ先】

統合生命科学研究科
草場 信
( akusaba*hiroshima-u.ac.jp)
(*は半角@に置き換えてください)


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