理念と役割
広島大学附属学校園は,広島大学全体の附属学校として位置付けられており,その基本的な理念と役割は,附属学校が直接的または間接的にかかわって学内外の人の発達の支援に貢献することとしています。それは,長年継続してきた次のような活動から見ることができます。
- 個性を尊重しつつ,偏りのない教育を実践し,将来にわたって社会で幅広く活躍できるような幼児・児童・生徒を育てる。
- 大学教員の専門的教育・研究活動に接しながら,教育の実践的先端的研究を行い,その成果によって全国の教育界の先導的役割を果たす。
- 質量ともに充実した教育実習を行って資質の高い教員の養成に協力し,各地の教育界にその成果を反映させる。
- 大学との多面的な連携を通して人にかかわる専門的研究の推進に協力する。
特色ある取組
広島大学附属学校園は,スーパーグローバル大学創生支援事業で掲げた目標達成を目指す大学の附属学校として,さらには幼稚園から高等学校までの学校種を有している強みを活かして,あらゆる発達段階の幼児・児童・生徒を対象とした教育研究、教育実習にグローバルな視点を取り入れています。
また,広域にわたる教員研修の拠点校として,西日本各府県等の教育委員会との連携を強化し,広く教員の資質向上に貢献することを目標としています。
このような活動をとおして,広島大学附属学校園は,以下の4つの機能の強化に取り組んでいます。
●教員養成機能
グローバルな教員を養成するという教育学部・人間社会科学研究科の方針に基づき,附属学校においても教育実習生に,グローバルマインドを育成する指導法や英語による授業展開の指導方法及びアクティブ・ラーニングなど新たな学びの方法を習得させるとともに,大学院生のインターンシップの場として活用し,実践的な指導力を身に付けさせる。
●教育研究機能
大学と附属学校との連携強化と大学の教育研究への協力を進め,先進的な教育研究開発に取り組む。
●社会連携・教員研修機能
西日本の教員研修拠点としての機能を十分発揮できるよう,体系的な教員研修プログラムを策定するとともに,西日本各府県の教育委員会との連携を強化し,交流協定数を増加させる。
●教育機能
初等中等教育段階で,外国語教育のみならず,批判的思考力,論理的表現力,チームワークやリーダーシップなどグローバル人材に求められる資質・能力を育成する教育課程及びその評価方法を開発し,その成果を検証する。
例えば・・・・
広島大学学部附属共同研究プロジェクト
附属学校教員と大学教員が共同で,教育又は幼児・児童・生徒の発達にかかわることについて理論的,実証的研究を行う事業として実施しています。
平成30年度 採択 4件 研究補助金 約100万円
西日本各府県教育委員会との交流
西日本の教員研修拠点としての機能,教員の資質向上及び教育研究の一層の活性化を図るため各府県教育委員会と人事交流協定を締結の上,教員の人事交流を実施しています。
2019年5月現在,岐阜県,愛知県,広島県,徳島県,高知県,福岡県,佐賀県,長崎県,沖縄県,広島市,尾道市,福山市(9県3市)と人事交流協定を締結し,毎年10〜20名程度の教員を受入れています。
2019年度の人事交流協定による在籍者は、53名(5県1市より受入れ)です。