分野紹介

人文学プログラムでは、以下の18の分野で研究することができます。

  幅広い視点から多角的に日本文化を考究する
  ことを教育研究の求心力として、多文化社会、
  異文化社会、比較文化などの問題意識を持ち、
  世界に向けて日本の人文学研究を発信するこ
  とができる人材の養成を目指しています。

  哲学及び哲学史の文献学的方法を踏まえて
  哲学思想文化を深く理解していくとともに、
  応用哲学の実践的・横断的な研究を通じて、
  人間存在の普遍的な問題、現代社会の新たな
  問題を考察していきます。

  インド・チベットの哲学文献をはじめとする
  古典の読解を通じて「人間とは何か」、「人
  間は何のために生きるのか」、「人間はいか
  にして世界を認識できるのか」といった人類
  に普遍的な問題を考察します。哲学・宗教思
  想だけでなく、インド・チベットの言語・文
  学・美学なども学ぶことができます。

  倫理学は「人間」に関する学問です。倫理学
  を勉強するのに早すぎることも遅すぎること
  もありません。特別な能力も必要ありません。
  だれもが、いつでも、自由に開始することが
  できる深遠な学問です。日本を含めた東西の
  倫理思想や、教育・生命・医療・ロボット・
  AI・宇宙などの応用倫理的な課題も探求可能
  です。

  古代から現代まで三千年以上にわたる中国世
  界の精神文化について、思想や文化の研究と
  いう方面からアプローチする分野です。多様
  な興味・関心を究めていく基盤を築くべく、
  多岐にわたる中国の思想文化の諸相をそれ自
  体としてとらえることを学びます。

  史料を丹念に読む堅実な本学の日本史学分野
  の学風は、全国の日本史研究者に定評のある
  ところです。古代・中世・近世・近代各時代
  それぞれの講義と演習はもちろん、行きとど
  いた研究指導によって、この学風を伝えてい
  きます。また、実習などを通して歴史の現場
  を訪ね、過去の人びとの営みにせまる努力を
  しています。

  これからの時代は、単に1つの国だけを研究
  するのではなく、中国やアジアの国どうしの
  関係、あるいは中国・アジア諸国と日本や西
  洋との関係なども考えていかなければなりま
  せん。国際交流や政治、経済、社会、文化に
  ついて幅広く、新たな視点で歴史の勉強に取
  り組むことができます。

  大学で学ぶ西洋史は、歴史的事項を詰め込む
  受験用世界史とは大いに違います。歴史的な
  出来事に対して、常に5W1Hの問いかけを繰
  り返し、学ぶことが重要です。過去を知るだ
  けではなく、現在の西洋の文化、欧米人の生
  活様式や思考について考えます。

  日本文学語学では、日本の言葉と文学につい
  て学びます。言葉を使って考えることにより、
  人間は道具を作り、豊かな文化をはぐくんで
  きました。また、言葉を使って空想すること
  により、文学という、現実を超えた自由な世
  界を作りました。日本における言葉の諸相・
  歴史、日本文学の世界を深く考え、味わいま
  す。

  中国文学語学では、古代から現代までの文学
  作品、特に六朝、唐代、明代の作品(詩、小
  説)について、文献学的な方法に基づきつつ
  深く研究することができます。また、中国の
  文学は日本の文学や文化にも大きな影響を与
  えました。日本における中国文学の受容とい
  う視点でも、研究を深めることができます。

  イギリス文学、アメリカ文学、その他英語圏
  の文学研究を行います。世界的に知られた名
  作を鑑賞し、さまざまな文芸理論の立場から
  文学を評価することを学びます。英語の読解
  力、語学的・文学的センス、論理性、構成能
  力そして自己表現力を身に着けることができ
  ます。

  イギリス文学における言語、文体研究、英語
  の歴史について研究することができ、英語学
  に関する専門的な研究能力を培います。英語
  の読解力、語学的・文学的センス、論理性、
  構成能力そして自己表現力を身に着けること
  ができます。

  ドイツ文学の分野では、近現代の小説や演劇
  の原典を読んでその特性と問題性を探りつつ
  解釈を行う作品研究や、作家研究、批評など
  を演習形式で行います。ドイツ語学の分野で
  は、現代ドイツ語の構造の解析を中心に、英
  語や日本語などとの比較もしながら、最新の
  ドイツ語学の授業が行われます。

  フランス文学語学分野では、国際的な会議や
  学会で使用できるフランス語運用能力の習得
  を目指す授業を提供しています。また、フラ
  ンス語史、言語理論、文学史、文芸理論、文
  献学的知識などを援用し、幅広い見地から、
  フランス語や世界各地で発表されているフラ
  ンス語文学を研究し、多様な社会に対応でき
  る人材の育成を目指しています。

  言語学は世界中の(かつて存在し、また現に
  存在している)すべての言語を研究対象にし
  ています。英語学・ドイツ語学・フランス語
  学・中国語学・日本語学などは、言語学が扱
  う一部であり、すべての言語は多くの共通点
  を持っています。言語学は、それらの言語間
  の共通点を明確にし、一般化する学問です。

  人文地理学と自然地理学の両方の分野のスタ
  ッフから構成される国立大学で貴重な学問分
  野です。複雑で多様な地表上のシステムをグ
  ローバルな視野から捉える人材の育成を目指
  しています。特に、継続して研究してきたイ
  ンド地域研究、活断層研究については全国的
  な研究拠点として評価されています。

  考古学は遺跡や遺物といった「モノ」を研究
  することによって、歴史や社会を復元する学
  問分野です。「モノ」を研究する考古学では
  遺跡の発掘調査を行なって出土資料を収集し、
  これをもとに私たちの祖先が生きた環境や生
  活を知り、人類の歩んできた道を明らかにし
  ていきます。

  文化財学では、日本をはじめ東洋までも含め
  た、文化財に関する総合的な学習ができます。
  文化財は文化遺産と自然遺産の広範囲にわた
  りますが、そのなかでも質と量において文化
  財の中心を占める、仏教美術・工芸品・建造
  物および史跡・名勝などについて、幅広く、
  しかも専門的に深く学ぶことができます。


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