広島大学文学部考古学研究室所蔵の奈良三彩小壺と神功開宝が「発掘された日本列島2021」展に出品されます

  令和3年度、全国の各博物館・美術館で巡回開催される「発掘された日本列島2021」展(文化庁等主催)に、「我がまちが誇る遺跡」展として、鞆の浦を中心とした福山市出土遺物の展示コーナーが設置されます。コロナ禍で延期となっていましたが、このたび、この展示に広島大学文学部考古学研究室所蔵の奈良三彩小壺と神功開宝が出品されます。

  これらの遺物は1983・1984年に広島大学考古学研究室が福山市宇治島北の浜遺跡で発掘調査を行った際に出土したものです。宇治島は福山市鞆の浦の沖、瀬戸内海中央部に位置し、東に笠岡市大飛島がみえます。瀬戸内海の中心に位置し、東西からの潮流がぶつかり潮の満ち引きが最も激しくなる「潮待ち風待ち」の場所です。宇治島・大飛島ではともに、奈良三彩や施釉陶器、皇朝銭など奈良時代から平安時代にかけての遺物が出土しています。遣唐使の派遣時期とも重なることから、彼らの航海にともない、その安全を祈願した国家的祭祀が行われた歴史的に重要な島々です。

奈良三彩小壺(蓋)と神功開宝

奈良三彩小壺(蓋)と神功開宝(福山市宇治島北の浜遺跡出土遺物)

奈良三彩小壺の貸し出し作業風景

奈良三彩小壺の貸し出し作業風景(元興寺文化財研究所の皆さんと)

企画展「発掘された日本列島2021」展2021巡回開催場所

東京都江戸東京博物館(東京都墨田区)
令和3年6月5日(土)~令和3年7月4日(日)
主催:文化庁、東京都江戸東京博物館、東京新聞、全国新聞社事業協議会

苫小牧市美術博物館(北海道苫小牧市)
令和3年7月31日(土)~令和3年9月12日(日)
主催:文化庁、苫小牧市美術博物館、北海道新聞社、全国新聞社事業協議会

群馬県立歴史博物館(群馬県高崎市)
令和3年10月9日(土)~令和3年11月21日(日)
主催:文化庁、群馬県立歴史博物館、上毛新聞社、全国新聞社事業協議会

※なお、今後の新型コロナウイルス感染症拡大の状況によっては、日程の変更等が生じる場合があります。詳しくは開催館の情報をご確認ください。

企画展「発掘された日本列島2021」展 ポスター

企画展「発掘された日本列島2021」展 ポスター【表】

企画展「発掘された日本列島2021」展 ポスター【裏】

【お問い合わせ先】

人間社会科学研究科
人文社会科学専攻 人文学プログラム
野島研究室

TEL: 082-424-6660
E-mail: nojima☆hiroshima-u.ac.jp
(☆は@に変換してください)


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